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投資信託のトレンドが分かる!

2020年12月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2020年12月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「再び資金流入超へ転じた」

12月の資金流出入動向は再び流入超へ転じた。流入額は約3,700億円となった。外国株式の流入額が増加したことや国内株式の流出額が減少したことなどが寄与した。

資金流入では、外国株式の流入額が前月から増加し、流入額をけん引した。また、前月に流出超となっていた国内債券と外国債券が当月は流入超に転じた。

資金流出では、複合資産や国内株式が前月に引き続き流出超となったが、流出額は減少した。エマージング株式やエマージング債券、ハイイールド債券、不動産投信は継続して流出超となった。

個別ファンドでは、当月設定の「HSBCグローバル・ターゲット利回り債券F2020-12」(HSBC)(約950億円)が資金流入1位となった。2位は「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(ヘッジなし)」(AM-One)(約860億円)、次いで3位には「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」(日興)(約640億円)がランクインした。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「全カテゴリーのリターンがプラス」

12月の金融市場は、米欧で新型コロナワクチンが承認され順次接種が始まったことや、米国で追加の経済対策が議会で与野党合意に至ったことが好感され、リスクオンの展開が継続した。

株式市場は、全世界的に上昇した。新型コロナウイルスの感染拡大や変異種の発生も警戒された一方、ワクチンの承認に向けた各国の動きや米英で接種が開始されたことが支えとなった。また米国で追加経済対策が合意に至ったことで、月末にNYダウは史上最高値となった。

債券市場は、米国は小幅に下落(金利は上昇)、国内や欧州では横ばいとなった。米国では金融緩和策の長期化が示唆された一方で、追加経済対策による財政支出の増加が意識されもみあう展開となり、月間では小幅に金利が上昇した。一方で、国内金利やドイツ金利は横ばいとなった。

為替市場は、米ドル・円は小幅に円高、ユーロ・円は円安となった。米ドル・円は、FRBの金融緩和策長期化や財政支出の増加による経常赤字拡大が意識され、やや円高米ドル安となった。ユーロ・円は、欧州復興基金の成立やEUと英国が貿易交渉で合意したことから、円安ユーロ高となった。

これらを背景に、12月の投信市場では、2ヵ月連続ですべてのカテゴリーがプラスとなった。米国で追加経済対策が合意に至ったことや、各国で新型コロナワクチンの接種に向けた準備が進んでいることでリスクオンの動きが継続し、株式、REIT(不動産投信)を中心に上昇した。カテゴリー別では、エマージング株式がリターン首位となった。経済指標が回復傾向にある中国や、新型コロナワクチンへの期待から株価の上昇が大きかったインドやブラジルへ投資するファンドが主にプラスに寄与した。

個別ファンドの1ヵ月リターンでは、2ヵ月連続でブル型ファンドが首位となった。加えて、インド株式やブラジル株式に投資するファンドも上位にランクインした。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「新規設定額が増加」

当月の新規設定は15本と前月(16本)と同水準であったが、設定額は約1,130億円と前月(約490億円)から増加した。当月は「外国債券型」が設定額の8割以上を占めた。

設定額首位は「HSBCグローバル・ターゲット利回り債券F2020-12」(HSBC)(約950億円)であり、設定額全体の大半を占めた。当ファンドは信託期間が約4年の限定追加型であり、バイ・アンド・ホールド方式によって運用する。2020年に設定されたファンドの中では7月設定の「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(ヘッジなし) (未来の世界(ESG)」(AM-One)(約3,830億円)に次ぐ当初設定額となった。

(図表3)新規設定金額、設定本数の推移

最後に、12月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4)資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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