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投資信託のトレンドが分かる!

2021年3月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2021年3月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「外国株式への資金流入額が更に増加」

3月の資金流出入動向は流入超が継続した。流入額は約8,000億円と前月を大きく上回り、過去水準との比較でも突出した流入額となった。

資金流入では、外国株式の流入額が7,200億円と、強い勢いが継続している。加えて、複合資産が6ヵ月ぶり、国内株式が1年ぶりに流入に転じたほか、国内債券の流入額が大幅に増加した。

資金流出では、不動産投信が小幅ながら5ヵ月連続の流出超となった。また、国内債券を除く各債券カテゴリー(外国債券、エマージング債券、ハイイールド債券)も継続して流出超となっており、それぞれ流出額は前月並みの水準となっている。

個別ファンドでは、「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」(日興)(約602億円)が資金流入で1位となった。2位は「デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド」(日興)(約499億円)、次いで3位は「投資のソムリエ」(AM-One)(約484億円)となった。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「不動産投信が好調」

3月の金融市場は、株式市場が全世界的に緩やかな上昇基調を維持した一方で、債券市場は米国が下落、欧州や国内は上昇となった。

株式市場は全体的に上昇した。米国では、中旬に可決された追加経済対策に加えて、新たに2兆ドル規模のインフラ投資が計画されていることが伝わり、景気敏感株を中心に堅調な展開となった。NYダウやS&P500は史上最高値となる場面もあったが、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は、長期金利の上昇を嫌気してほぼ横ばいの水準にとどまった。

債券市場は米国で下落(金利は上昇)、欧州や国内では上昇(金利は低下)した。米国では新型コロナワクチン接種の加速やインフレ期待の上昇が金利上昇圧力となった一方、ドイツなどのユーロ圏では、変異株の感染拡大を受けて行動制限が強化される中、ECB(欧州中央銀行)が積極的な金融緩和姿勢を継続していることが金利の下押し圧力となった。

為替相場は、米ドル・円、ユーロ・円ともに円安となった。米ドル・円は、長期金利の上昇を受けて大きく円安米ドル高となった。1ドル110円を超える水準となったのは約1年ぶり。一方で、ユーロ・円は小幅な上昇にとどまった。

これらを背景に、当月のリターンは、エマージング債券を除くすべてのカテゴリーでプラスとなった。中でも不動産投信(REIT)は、前月大幅に上昇したホテル関連が下落したものの、その他のセクター全てが好調に推移したことで、2ヵ月連続でリターン首位となった。

一方、エマージング株式は2020年10月以降好調に推移していたが、当月は小幅な上昇にとどまった。中国が金融政策を早期に引き締めに転じる可能性が意識されたほか、ウイグル人権問題に関連し米国・EU等が対中制裁を決定したことが嫌気され、中国株式が下落したことが影響した。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「新規設定額・設定本数ともに増加」

当月の新規設定本数は27本と前月(11本)から16本増加し、新規設定額も約1,020億円と前月(約750億円)から増加した。当月は国内株式型ファンドが3ヵ月ぶり、国内債券型ファンドが4ヵ月ぶりに新規設定された。

設定額首位は「One円建て債券ファンド2021-03(円結び)」(AM-One)(約270億円)となった。当ファンドは国内企業が発行する劣後債等に投資する限定追加型ファンドである。

(図表3)新規設定金額、設定本数の推移

最後に、3月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4)資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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