リタイア後のマネー事情

自分で手続きしないといけない場合も…

転職時の年金、損しないためにすべき手続きを4パターン別に解説

提供元:Mocha(モカ)

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会社で働いていた人が転職するときには、年金の手続きが必要です。転職時の年金手続きは、会社がしてくれる場合もありますが、自分でしないといけない場合もあります。

今回は、転職時の年金手続きについて説明します。自分で手続きしないといけない人は、手続きもれのないように気を付けておきましょう。

転職時には年金の手続きが必要。忘れるとどうなる?

会社で働いている人は、厚生年金保険に加入しているはずです。転職すると、勤務先の会社が変わったり年金の種類が変わったりすることになるため、年金の手続きが必要になります。しかし、手続きを怠っていて年金の空白期間ができると、受け取れる年金額が少なくなります。

たとえば、老齢基礎年金は納付月数が1か月減ると年額で約1630円減ってしまいます。減った年金額を一生涯もらうことになるため、長生きするほど損する金額は大きくなります。

また、障害年金は被保険者期間のうち3分の1を超える未納期間があれば原則受給できませんが、特例により直近1年間に未納期間がなければ受給できることがあります。わずかの未納期間が原因で、もらえるはずの年金がもらえなくなってしまうケースもあるということです。

転職のパターン別・年金手続きの方法

転職時に年金の手続きを忘れると損することがおわかりいただけたでしょうか?

以下、転職のパターン別に必要な年金手続きを説明します。特に、自分で手続きしないといけない人は、注意しておいてください。

●(1) 退職後すぐに次の会社に入る場合

年金の資格喪失日は退職日の翌日なので、退職した同月に転職するか、月末に退職して翌月に転職するなら、空白期間はできないことになります。空白期間なしの場合には、会社が手続きしてくれますので、自分で手続きする必要はありません。

●(2) 退職後次の会社に入るまでに期間があく場合

たとえば、少し休んでから転職したい、転職先は決まっているけれど入社が数か月先といった場合には、継続して厚生年金に入ることができません。一旦国民年金に加入することになるため、自分で国民年金加入手続きをする必要があります。

国民年金加入手続きは、退職から14日以内に住所地の市区町村役場の国民年金担当窓口で行います。加入手続き後に納付書が送られてきたら、保険料を納付しましょう。

国民年金加入手続きの際には、通常、次のような書類等が必要になります。事前に役所のホームページなどで確認してから手続きに行ってください。

・年金手帳(または基礎年金番号通知書)
・退職日を確認できる書類(離職票または退職証明書)
・本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・印鑑

●(3) 退職後、自営業者やフリーランスとして働く場合

会社を退職した後、自営業者やフリーランスとなって独立して働く人は、厚生年金から国民年金に切り替えになります。(2)の場合と同様、役所に行って自分で国民年金加入手続きをする必要があります。

●(4) 退職後、配偶者の扶養に入ってパートで働く場合

会社員の配偶者がいる場合、退職後は配偶者の扶養に入って働きたいという人もいるでしょう。この場合には、退職後、配偶者の会社で厚生年金の被扶養者となるための手続きをしてもらう必要があります。

企業年金がある場合、転職するとどうなる?

多くの会社では、厚生年金以外に、企業年金の制度を設けています。企業年金には、企業型確定拠出年金(企業型DC)、確定給付企業年金、厚生年金基金などの種類がありますが、「企業年金ポータビリティ制度」により持ち運びができるケースがあります。転職の際には、持ち運びができるものは持ち運びするか、退職時に脱退一時金として受け取るかになります。

なお、企業型DCについては、原則として60歳まで資産の引き出しはできません。転職先に企業型DCがあれば企業型DCに移換しますが、転職先に企業型DCがなければiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)に移換します。6か月以内に移換手続きを行わない場合、年金資産は自動的に現金化され、国民年金基金連合会に移換されてしまう場合があります。この場合、運用が止まってしまう上に、手数料も発生してしまいますから注意しておきましょう。

まとめ

年金を受給するために、毎月きちんと年金保険料を納付することは重要です。会社員の場合、年金保険料は給与天引きになっているため、普段はあまり意識していないことも多いと思います。転職時にはうっかり年金の空白ができてしまいがちなので、十分注意しておいてください。

[執筆:ファイナンシャルプランナー 森本由紀]

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