箱を開けた瞬間の感動が半端ない!
ダイドーグループホールディングスの株主優待:ボリューム満点!6,000円相当の人気の自社グループ商品の詰め合わせセットがもらえる!
今や個人投資家から大人気の「株主優待」。株主優待を目的に株式投資をしている人も多いのではないでしょうか。各企業の優待内容は、企業のホームページで確認できると思いますが、優待誕生の背景や開発秘話はなかなか知ることができません。
そこで、人気企業の株主優待担当者にインタビューを敢行!株主優待導入の背景や現在の優待に決まった経緯、裏話までセキララに語っていただきました。
今回は、自動販売機や缶コーヒーなどの清涼飲料を販売しているダイドードリンコを傘下にもつ『ダイドーグループホールディングス』の株主優待です。
聞き手・執筆:優待好きFP 高山 一恵
――では、本日はよろしくお願いします。早速ですが、なぜ、株主優待を導入しようと思ったのですか?
当社は2001年8月に東京証券取引所市場第二部に上場したのですが(2003年1月に東京証券取引所市場第一部に変更)、上場とほぼ同時期の2002年から株主優待制度を導入しています。株主の皆様には、ぜひ当社グループの事業や商品を知っていただきたいという想いから自社グループ商品を贈呈しています。
2019年までは年に2回、3,000円相当の自社グループ商品詰め合わせセットを贈呈していました。昨年、優待制度を変更し、現在は、当社株式を半年以上継続して保有いただいている株主の皆様に、年に1回6,000円相当の自社グループ商品の詰め合わせセットを贈呈しています。
また、長期保有者への記念品贈呈制度も新設しました。当社の株式を継続保有してくださっている株主の皆様に保有が丸5年を超えた年の一度きりですが、当社オリジナルの記念品を贈呈しておりますので、到着まで楽しみにお待ちください。
――記念品の中身も気になりますね。さて、御社の優待は、ボリューム満点で本当に豪華ですよね。商品の種類もたくさんあるので、どの商品を優待にラインアップしようか迷いませんか?
ダイドードリンコでは自動販売機が主力販路ですが、自動販売機で販売する飲料は、シーンや気分に応じて選べるよう多くの種類を揃えておかなくてはいけません。自動販売機に並べることができる飲料は、多くても30〜36種類程度ですが、設置場所によって並べる商品を変えているので、商品の種類は常に50種類以上あります。優待制度の変更後、年に1回6,000円相当の商品を選ぶことになったので、1度に選ぶ数が増え、実は商品の選定は少し楽になりました(笑)
優待商品の選定にあたっては、基本的に看板商品や新商品をバランスよく選ぶようにしています。また、商品をお気にめしていただいたら、その後、自動販売機でご購入いただきたいので、全国の自動販売機で販売されている確率の高い商品を入れるようにもしています。
さらに、株式会社たらみが当社のグループ会社になって以来、たらみの商品であるゼリーも追加しています。
――「たらみ」って御社のグループ会社だったんですね!恥ずかしながら知りませんでした。
株式会社たらみは、2012年に当社のグループ会社になりました。意外にたらみが当社のグループ会社だということを知っている人は少なく、新しく株主になられた方が優待品を見て驚かれることがあります。
当社グループは、自動販売機、缶コーヒーのようなイメージが強いと思いますが、優待商品を通じて、当社の他の事業も知っていただけたら嬉しいですね。
――確かに、優待商品を通じて、御社の様々な事業を知るきっかけになりそうですね。話は変わりますが、先ほど、昨年優待制度を変更されたというお話でしたが、ご苦労された点はありますか?
優待制度を新しく設計するにあたっての苦労というか、気を遣ったところはあります。当社飲料の販売価格は、缶コーヒーで130円程度、ペットボトル飲料で160円程度です。6,000円相当の商品を詰めるとなると、商品数も多くなりますし、結構な大きさ・重さになってしまうんですよね。
ですから、重さを考慮して他の商品を入れることも考えました。例えば、オリジナルのノベルティグッズや、当社はサプリメントの通信販売も展開していますので、サプリメントなどです。ただ、ノベルティグッズは、喜んでくださる株主の方もいらっしゃるとは思うのですが、優待を通じて、当社の事業を知っていただきたいというコンセプトに合いません。サプリメントは、優待を通じて当社の事業を知っていただくというコンセプトには合うのですが、シニアの方に向けたサプリメントが中心なので、幅広い世代の株主の皆様に楽しんでいただけるかというとそうではないかなと・・・。
また、これまで株主の皆様から、「箱を開けた時のテンションがすごく上がった!」と大変好評でしたので、開けた瞬間にがっかりするようなことが絶対あってはいけないというプレッシャーもありました。そこで、見栄えと持ち運びのしやすさの両立を求めて試行錯誤した結果、現在の3段重ねの箱に辿りつきました。
――ツイッターを見たら「豪華3段重!」「おせちみたい!」とツイートしている株主の方が多かったですよ。3段重ねとは、超豪華ですね!!
ありがとうございます。ご自宅に「自動販売機」が届いた!と思ってもらえるような、届いて嬉しい!見て楽しい!という設計を心がけています。
株主の皆様から当社グループの商品をコンビニエンスストアやスーパーで買えるように営業活動を頑張ってほしいというお声をいただくことが少なくないのですが、実は主力である国内飲料事業の売上の約8割が自動販売機経由なんです。
なぜ自動販売機が主力販路なのかについては、当社のルーツと関係があります。もともと当社は、飲料メーカーではなく、配置薬の事業から始めた会社なんです。ご家庭や事業所に「薬箱」を置かせていただき、それぞれの家庭や事業所に合ったお薬や当社のグループ会社である大同薬品工業が製造したドリンク剤なども置いていました。
自動販売機事業に進出したのは、1970年代のことです。この頃、日本は高度経済成長期を迎え、日本各地で道路や建物が建設され、それに伴って車の交通量が飛躍的に増えました。そこで、国道沿いのパーキングやガソリンスタンドにショーケースを設置し、眠気覚ましやリフレッシュに、とドリンク剤を販売したんです。その後、ドリンク剤と同じ「眠気覚ましになる」と人気が出始めた缶コーヒーを販売したところ、トラックドライバーの方を中心に人気となりました。しばらく経つと、温かい飲料と冷たい飲料が同時に販売できる自動販売機が登場して、全国的に飲料販売自動販売機の需要が拡大していき、当社も自動販売機事業を拡大していきました。
――御社が配置薬業にルーツがあったとは初めて知りました!事業転換をしてビジネスモデルが大きく変わったのですね。
実は、自動販売機事業のビジネスモデルは、配置薬事業から受け継いでいます。配置薬事業は、まず、ご家庭や事業所に薬箱を置き、そこにそれぞれのお客様が必要としている薬を詰めるというものでしたが、自動販売機の事業も商品ありきの展開ではなくて、まず自動販売機を設置して、そこにお客様が必要としている商品を並べるという考え方で成り立っています。
ダイドードリンコでは、自動販売機を「店舗」と呼んでいるのですが、店舗ありきの考え方で事業展開しているところは、他の飲料メーカーとの大きな違いだと思います。
――なるほど!御社の成り立ちをお聞きして、なぜ、自動販売機の販売にこだわっているかがよくわかりました!それにしても、自動販売機は店舗という考え方は面白いですね。
自動販売機はお客様をお迎えする大切な「店舗」ですから、お客様に楽しみながら利用していただきたいという想いがあります。
例えば、その想いを形にしたものとして「おしゃべり自動販売機」があります。よく話題になるのは各地の方言をおしゃべりする自動販売機で、商品を購入すると、関西では関西弁、盛岡では盛岡弁、金沢では金沢弁などを話しますよ。
ちなみに、当社本社オフィス内の自動販売機は、社長が「お昼ご飯は食べましたか?」「午後も頑張りましょう!」などと、話しかけてくれます(笑)
――すごくユニークですね!さて、御社では、マスクや除菌ウェットティッシュなどの自動販売機も設置しているようですね。
はい。現在、世間のニーズを鑑み、飲料と一緒にマスクや除菌ウェットティッシュ、おむつを販売する自動販売機も設置しています。
そうした自動販売機を開発できる背景には、当社が創業以来、一貫して「お客様の一番近い場所」で「お客様の求めるものを販売する」ことを行ってきたことがあります。
ですので、30年、50年先には、飲料に限らず、全く違うものを販売しているかもしれませんね。
――今後の展開がすごく楽しみです。自動販売機に注目するようにします!本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。では、最後に株主の皆様にメッセージをお願いします。
当社は「人と、社会と、共に喜び、共に栄える。その実現のためにDyDoグループは、ダイナミックにチャレンジを続ける。」というグループ理念のもと、創業以来「共存」、「共栄」の精神を大事にしています。この「共存」、「共栄」の精神は、当社グループの文化そのものであり、今注目を集めているSDGsの原則である「誰一人として取り残さない社会」にも共通する考え方だと思います。
時代が変化する中で、その時代に求められる姿も変化してくると思いますが、当社も時代の変化に対応し、時には事業の在り方を変えながら持続可能な社会の実現に向けて尽力していきたいと思っています。そうした私たちの考え方に共感していただける方に株主になっていただけると嬉しいです。
当社では、2030年の当社グループのありたい姿として、グループミッション2030「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」を掲げています。このミッションを果たしていくことを目標に従業員一同力を合わせて頑張りますので、応援よろしくお願いします。
――本日は貴重なお話しをいただきましてありがとうございました。
【株主優待のプロフィール(2021年5月25日時点)】
●優待商品名
毎年1月20日時点で、100株以上、かつ、半年以上保有の株主の皆様に、株主優待商品(6,000円相当)を贈呈しています。さらに、グループの商品を優待価格にてご購入いただけます。
また、5年以上継続保有していただいた株主の皆様へ記念品を贈呈いたします。
通常優待 | 長期保有者への記念品贈呈 | |
基準日 | 1月20日 | 7月20日 |
対象条件 | 100株以上かつ半年以上継続保有 | 5年以上継続保有※ |
優待品 | ・6,000円相当の自社グループ商品 ・グループ商品を優待価格で購入できるパンフレット |
記念品 |
※保有年数が5年を超えた年に1回限り
優待内容は、 2021年度。
●商品写真
●年間予想配当金:60円/株(予定)
●最低投資金額:516,000円(100株単位)
●優待に必要な投資金額:516,000円(100株より)
※データは2021年5月25日時点
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