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投資信託のトレンドが分かる!

2021年6月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2021年6月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「外国株式への流入額が増加」

6月の資金流出入動向は7ヵ月連続の流入超となった。流入額は約6,880億円と前月を上回り、2021年3月(約8,000億円)に次ぐ高水準となった。

資金流入では、外国株式への流入が約5,940億円と、前月(約5,480億円)より増加しており、引き続き大きな存在感を示した。当月はグローバルに投資する外国株式ファンドの流入額がやや減少し、主に北米地域や欧州地域を投資対象とするファンドの流入額が増加した。また、外国債券ファンドは6ヵ月ぶりに流入に転じた。主に、当月新規設定の「PIMCOグローバル・ターゲット戦略債券ファンド2021-06(限定追加型)」(三井住友DS)が約1,210億円の資金流入となったことが寄与した。

資金流出では、不動産投信、エマージング債券、ハイイールド債券、エマージング株式の4カテゴリーが継続して流出超となった。エマージング株式の流出は約150億円と前月(約300億円)対比で半減した一方、他の3カテゴリーでは資金流出が拡大した。

個別ファンドでは、「PIMCOグローバル・ターゲット戦略債券ファンド2021-06(限定追加型)」(三井住友DS)(約1,210億円)が資金流入で1位となった。2位は「アライアンスB・米国成長株投信D」(アライアンス)(約770億円)、次いで3位は「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」(日興)(約510億円)となった。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「不動産投信(REIT)のリターンが首位」

6月の金融市場は、米国の金融政策動向を受けて月中には市場の変動幅が拡大する局面もあったが、前月比では概ね小幅な値動きとなった。

株式市場は高安まちまちとなった。米国では、 新型コロナワクチン接種の進展で経済活動正常化が加速し、月上旬は上昇基調で推移したものの、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ前倒し観測が強まったことなどが嫌気されて、月中旬には株価は下落したが、その後は反発に転じた。月間ベースではNYダウは概ね横ばいで推移した。一方、S&P500はハイテク関連企業等の好調な企業決算を背景に、史上最高値を更新した。

債券市場は米国・欧州・国内で上昇(金利は低下)した。米国では雇用関係指標が市場予想を下回ったことなどから、金利は上旬から低下した。中旬には、FRBの早期利上げ観測が高まったことで金利は一時1.6%近くまで上昇したが、インフレ率が抑制されるとの見方が強まり、月末にかけて金利は再び低下した。米長期金利の動向を受け、欧州・国内でも月間ベースで金利は小幅に低下した。

為替相場は、米ドル・円は円安、ユーロ・円は円高となった。米ドル・円は、早期利上げ観測が高まった米国とは対照的に、日本では金融政策の現状維持が決定されたことで、日米の金融政策の方向性の相違が意識されたこともあり、月間では円安米ドル高となった。ユーロ・円は、米国の早期利上げ観測が強まったことからドル買いユーロ売りが加速した影響もあり、月間で2円を超える円高となった。

これらを背景に、当月のリターンは国内債券以外の全カテゴリーがプラスとなり、不動産投信(REIT)が首位となった。不動産投信(REIT)の地域別では米国、日本、豪州などが上昇した一方、英国やユーロ圏が下落した。用途別では主に倉庫、専門特化型(データセンター等)やヘルスケアがプラスとなった。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「外国債券ファンドとして史上最大の新規設定額」

当月の新規設定本数は26本と前月(31本)から減少したが、設定額は約1,200億円と前月(約190億円)から大幅に増加した。

当月の新規設定ファンドで最も資金を集めたのは「PIMCO グローバル・ターゲット戦略債券ファンド2021-06(限定追加型)」(三井住友DS)の約1,020億円。外国債券ファンドとして当初設定額が1,000億円を超えたのは史上初となった。

(図表3)新規設定金額、設定本数の推移

最後に、6月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4)資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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