プロが語る!資産形成のすゝめ

~中長期投資では“堀”が大切~

構造的に強い企業を狙え!

提供元:岡三証券

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銘柄選びには人それぞれスタイルがあります。ただ、中長期の安定した“資産形成”を目指す投資で重要と考えられるのが「構造的に強い企業か?」という視点です。

真の企業価値を見極めよ!

株価の本質的な部分は「企業価値」であり、ある特定企業(以下、A社)の株価が持続的な上昇を遂げるためには、業績拡大が必須なことは言うまでもありません。この業績拡大の持続性を見極める上で、今回は(1)市場規模と(2)市場シェアの2点にフォーカスして概要を説明したいと思います。ざっくり言えば、(1)拡大する市場の中で、(2)一定の存在感(シェア)を示し続けることができれば、高い企業価値(株価上昇)につながるというイメージです。

まず、(1)市場規模の観点では、A社が属している業界が、“世界的な潮流”を受けて持続的な好成長を遂げられるかが重要となります。例えば、クレジットカード業界であれば、大前提として人口増加という市場拡大要因があり、加えて「現金からキャッシュレスへ」という“世界的な潮流”を追い風に好成長が続いています。こうした潮流は一過性のブームに留まることなく、5年、10年と末永く続くと見込まれるものが望ましいです。「健康志向」や「異常気象」、「脱炭素」なども見逃せない“世界的な潮流”だと考えられます。

一方で、A社が属している業界で、「代替サービスが普及する余地がないか?」といったネガティブ・チェックも欠かせません。さらに言えば、市場構造を見るうえで、売上収益を“数量×単価”と分解した場合に、単価が落ちにくい業界の方が先行きを予想しやすいと思います。

勝ち続けるための競争力

上記のような有望な成長産業で、市場シェアを維持することが出来れば、A社が持続的な成長を遂げる可能性が高いと考えられます。つまり、A社が新分野を切り開くかという「攻撃力」もさることながら、いかに他社との競争に耐え抜くかといった「守備力」を有していることが、より重要になるということです。

著名投資家のウォーレン・バフェット氏は、「本当に素晴らしいビジネスには不朽の“堀”が存在し、それによって高い利益が守られている」と言及しています。図表1のお城を囲む“堀”が敵の侵入を防ぐように、ビジネスにおいても不朽の“堀”を有する企業は、ライバル企業との競争環境から身を守ることができ、競争優位性をもとに長期的な収益を獲得できる確度が高まります。

この“堀”の源泉としては、(1)無形資産(ブランド力や特許、規制など)や(2)乗り換えコスト(他社サービスへの乗り換えコストなど)、(3)ネットワーク効果(ユーザーが増えれば価値が高まるサービスなど)、(4)コスト優位性(他社を上回る低コスト体質など)などが考えられます。

図表1:企業の“堀(競争優位性)”のイメージ

作成:岡三証券

最もイメージし易いのが、ブランド力でしょう。高いブランド力のある製品は、消費者の信用や安心感を得やすく、代替されにくいといった特長があります。このブランド力は、付加価値の高い商品やサービスの提供とともに、巧みなマーケティング活動(広告宣伝活動)などを続けている成果として生み出されており、他社との差別化につながります。代表的なブランド品としては、アップルのiPhoneやルイ・ヴィトンのバッグなどが挙げられますが、日用品販売などでもブランド力は欠かせない要素です。

図表2の世界ブランド価値ランキングをみてみると、米国企業が大きな存在感を放っていることが分かります。株価という点でも、高いブランド力を有する企業は良好なパフォーマンスになるという傾向がみられており、世界全体の株式時価総額に占める米国の比率が4割超(6月25日時点)と高い所にも影響しているとみられます。ちなみに、ブランド価値ランキングの中で、日本企業としてはトヨタ自動車やNTTが100位以内にランクインしてます。

図表2:世界のブランド価値ランキング(TOP10)

出所:Kantar BrandZ「2021 MOST VALUABLE GLOBAL BRANDS」
作成:岡三証券

ブランド力以外の“堀”についても十分に検討していくことが必要となりますが、重要なのは「守りながら攻める」ことができることが理想的で、中長期での安定した“資産形成”を考えるうえでは「守りながら」という側面に意識を向けることをお勧めしたいと思います。また、投資経験がまだ浅いという方は、まずは「構造的に強い企業」が相対的に多い米国株全体を買うような金融商品(投資信託やETF等)で“資産形成”を始めてみてはいかがでしょうか。

(岡三証券株式会社 投資情報部 マーケット情報グループ長 坂下 尚人)

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