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~総選挙の接近と株式市場~

政治と株価

提供元:SBI証券

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首相が辞意を表明し、なぜ株価は上昇したのか。

菅首相は9/3(金)に、次の自民党総裁選に出馬しないことを表明しました。これを受けて、同日のTOPIX(東証株価指数)は1.6%も上昇。9/6(月)も大幅続伸し、31年ぶりの株価水準を回復しました。一国の首相が辞意を表明することは一見、政治の先行き不透明感につながるので、株式市場にはマイナス要因であると考えられます。しかし今回は、株価が上昇しました。

各種世論調査による菅内閣の支持率はすでに低迷していましたが、8/22(日)の横浜市長選挙で菅首相の推す候補が大敗したことで、このまま総選挙に突入すれば、自民党が大敗するとの見方も増えていました。東京株式市場は8/20(金)までは下落基調でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大のみならず、こうした政治への不透明感も影響していたと考えられます。

株式市場は総じて、政治に安定や、日本経済の発展を促す政策を求めていると言えましょう。菅首相が辞意を表明したことで自民党が大敗するリスクは後退し、政治の安定性は維持されると、株式市場は考えたように思われます。ここからの市場の関心は自民党総裁選や総選挙に移るとみられます。

そもそも、選挙と株価の関係はどうなっているのでしょうか。それが今回のテーマです。選挙にもいろいろありますが、今回は総選挙(衆議院議員選挙)とTOPIXの関係について調べてみます。

総選挙は国民が主権を行使し、自分たちの代理者(議員)や、間接的ながら我が国の首相を決める重要な行為です。ただ、衆議院解散から総選挙の投開票を経て、新国会が召集されるまで、政治の空白が起きることから、株式市場にとっては不透明要因となる側面もあります。しかし、結論から言えば、総選挙だからと、その間に株式投資を控える必要は少ないのが現実です。

総選挙と株価

左軸は回次(解散年月日)
「衆議院ホームページ」、TOPIX株価データをもとにSBI証券が作成。
解散日(カッコ内の年月日)終値から投開票日終値(休日の場合は翌営業日)の騰落率(%)をグラフ化。
「回次」は総選挙の通し番号で衆議院が用いてる表現です。
※第34回総選挙のみ、任期満了による総選挙のため、解散日は直前国会の会期末の日付を記載しています。

上の図は総選挙と株価の関係をみたものです。TOPIXについて、衆議院の解散日(直前国会の会期末)終値を起点に、投開票日(休日の場合は翌営業日)終値までの騰落率を調べてグラフにしています。戦後の東証再開(1949年5月)以降、総選挙は24回ありましたが、勝敗に置き換えれば「17勝7敗」です。東証再開以降72年をトータルでみれば、株価は大きく上昇しているので、そこを割り引いて考える必要はありますが、少なくとも、総選挙だからといって株式投資を手控える必要は少なそうです。

ちなみに、総選挙はいつになるのでしょうか。以下に簡単な重要日程を箇条書きにします。

9/3(金)菅首相が総裁選不出馬を表明
9/29(水)自民党総裁選
9/30(木)~10/21(木)臨時国会召集、自民党役員人事、首班指名、所信表明演説、解散(?)
10/21(木)衆議院任期満了
11/14(日)衆議院が「任期満了となった場合」の総選挙最遅予定日・・・規定は国会閉会後40日以内
11/28(日)衆議院任期満了直前で「解散」となった場合の総選挙最遅予定日・・・規定は任期満了後24~30日
12/28(火)以前 臨時国会召集

これらから、11/14(日)、11/21(日)、11/28(日)といった重要日程が総選挙投票日として有力候補となりそうです。

一般的に総選挙では、与野党から政権公約が示され、時には財政出動を伴う経済対策も提案されるなど、前向きな情報が流布しやすく、その分、株価が上がりやすくなると推測されます。衆議院の解散に至る過程で政治不安が広がっている場合、総選挙や新首相の指名を経て心機一転する可能性もあります。新政権で予想される政策から、様々な投資テーマが連想され、その関連銘柄が買われることもあります。

ちなみに、今回は衆議院の任期満了日が10/21(木)に迫っています。仮に任期満了ののちに総選挙となった場合、第34回総選挙(1976年)以来45年ぶりという珍しい記録になります。菅首相が総裁選不出馬を決めて以降、新首相が決まるまで1カ月程度かかる可能性があり、新しい衆議院任期での臨時国会までは2ヵ月弱かかる可能性もある訳です。したがって、将来の新政権を想定した関連銘柄の物色はすでに始まっていると見受けられます。TOPIX自体、31年ぶりの高値まで上昇し、総選挙の織り込みが相当進んでいる可能性もありますので、総選挙中の株価が伸び悩むリスクもあると思われます。

(提供元:SBI証券)

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