プロが語る!資産形成のすゝめ

大航海時代が教えてくれる株式についての考え方

提供元:エイチ・エス証券

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コロナ禍での株式投資について

このコロナ禍で相場は大きく乱高下しました。

「やはり投資は怖い」「投資には向いていない」と、株式市場から撤退した人も多くいらっしゃるでしょう。

しかし、その投資対象の事を真剣に考えぬいてお金を託していたのであれば、会社を応援する意味を込めて、継続して保有する、あるいは追加投資するという選択肢もあったのかもしれません。高値を更新し続けているアメリカとそうではない日本の株価の差は、その選択の違いが原因のひとつではないかと私は思います。

コロナ禍のなか、もう一度原点に帰り、株式投資とは何かについて考えてみました。株式会社の始まりについて考える事がその答えを導き出す近道になると思い、今回は大航海時代まで時間を遡ってみます。

オランダの黄金時代は株式のおかげ??

15世紀から17世紀にかけて、ヨーロッパ諸国が、アジアやアフリカそして南北アメリカへ航海をし、新たな航路や大陸を発見した時代を大航海時代といいます。大航海時代を最初にけん引したのはポルトガルとスペインでした。その後国内政治の安定化に出遅れたイギリスとフランスが続きます。

しかしながら17世紀の覇権国家となったのは、ポルトガルでもスペインでもイギリスでもフランスでもありませんでした。

そのスペインの植民地である小国だったはずのオランダが17世紀の世界を席巻したのです。

当時ヨーロッパ各国には東インド会社という、貿易などの独占権を与えられた民営会社が相次いで設立されました。最も設立が早かったのがイギリスで1600年でした。少し遅れて1602年にオランダでも東インド会社が設立されました。

オランダは従来の帝国の概念を覆し、領土での覇権を目先の目的にするのではなく通商権益の拡張に舵を切りました。強国ひしめく大陸を優先せず、さらに広大な海洋進出に焦点を絞り、海上覇権に乗り出したのです。

そして、わずか半世紀という短い期間で、世界の中心に躍り出ました。当時のオランダは全世界の貿易船の半数以上を保有していたと言われています。

なぜヨーロッパの小国でスペインの植民地だったオランダが短期間に大量の貿易船を所有し、そして世界の覇権を握ることができたのか?それは株式の力によるものだったと言っても良いのかもしれません。

株式の起源

この頃の航海は常に危険と隣り合わせでした。成功した場合はアジアの香辛料などを大量に持ち帰り、莫大な利益を得ることができましたが、船が災難に遭った場合の損失は非常に大きいものでした。

そこで、損失を細分化させる目的で大勢の人に出資を募ったことが『株式』という概念になったと考えられています。

先ほど述べたように、イギリスは東インド会社の設立においてオランダに先行していたのですが、その頃の航海に対する出資者は、無限責任(負債総額の全額を支払う責任を負う)であり、リスクが大きいのが難点でした。また航海の度に出資を募っていたので、1回の航海ごとに清算されるのが一般的でした。

一方、オランダ東インド会社の特徴としては、無限責任から有限責任(出資額を超える責任は負わない)に変更され、航海1回ごとの清算ではなく事業の継続を前提としていました。さらに所有株式の譲渡(途中で売買すること)が可能になり、少額の口数に分け、一般庶民でもこの株式が買えるようになったのです。

会社側は1回の航海で帰国する必要はなく、東南アジアなどの遠方に拠点を設け、長期的な計画をもって事業を継続できたので、莫大なリターンを持ち帰ることができたのです。

同社への出資権は一躍ブームとなり、世界初の株式会社として巨額の資金を投資家から集めることに成功し、先行したはずのイギリス東インド会社の10倍の資本額を誇ることになり、オランダ黄金時代の支えとなったのです。

コロナ禍の現代

オランダは先述の通りスペインの支配を受けていたわけですが、独立を勝ち取るために、絶えずスペインと戦争をしていました。この戦争の期間は非常に長く、80年戦争と呼ばれています。

スペインとの間で停戦協定が締結されたのは1609年でした。東インド会社の設立が1602年でしたから、戦争しながら海洋進出を図っていた事になります。

現在、我々人類もコロナとの闘いの終盤戦に入り、このウイルスと戦いながら日常を取り戻すという考えのもと、活動を開始しています。

しかしながら、この闘いの影響で被害に遭い、先に進めなくなってしまった宝を積んだままの船が、何隻も海洋に取り残されてしまっているのが現状です。一方で、この荒波をチャンスととらえ、新しく航海に出ようとしている船も数多く存在します。どちらの船も投資家の皆さまの力が必要です。

我々証券会社はそのような船と出資者である投資家の皆さまの架け橋となる仕事をしているのです。

新規公開株は新規航海株

そこで今回紹介したいのは、新しく航海に出ようとしている船に、皆さまが出資することができる新規公開株取引です。

新規公開とは一般投資家が売買できない企業の株式を証券取引所に上場(公開)させることにより、幅広くその株式の売買を可能にすることをいいます。

新規公開株は上場が取引所に承認されると、ブックビルディング方式による投資家からの需要申告が行われ、公開価格が引受証券会社によって決定・公表され、購入を希望する投資家を対象に抽選が行われます。

当選した場合は、公開価格(手数料は無し)でその会社の株を保有する事ができますが、市場ではまだ売買されていないので、証券会社への申込み手続きが必要になります。上場日以降は、市場で売却することが可能になるとともに、市場で新たに買付を行うことも可能となります。

新規公開株取引は、荒波に出航する船に出資していた大航海時代に通じるものがあります。上場はあくまでゴールではなく港を出発した段階でしかないのです。

過去の実績は少ない(設立からそれほど年数を経過していない)会社も多いのですが、その会社の開示資料やホームページなど、羅針盤や地図となるものは存在します。

その船が何をしようとしているのか、どのような宝を目標としているのか、その方向性はわかるわけです。

17世紀の株式会社の取り組みや方向性に自分の資産を託していたのが、かつてのオランダ人です。

新規公開株に投資をしようとしている投資家の皆さまも大航海時代のオランダ人のような存在なのかもしれません。新しく出航するその船は、もしかしたら災難に遭遇するかもしれず、すぐには帰ってこないかもしれません。ただ、信じて待っていればもしかしたら宝の山をたくさん積んで10年先に帰ってくるかもしれないのです。

株式会社が誕生した大航海時代は投資とはそういうものであると教えてくれます。

そして新たな航海にでる船とその船に自分の思いを託してみようという投資家の皆さまを繋ぐ、我々はそうした証券会社でありたいと考えています。

(提供元:エイチ・エス証券)

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