「データから考えよう」
金融教育経験の有無と金融に関する 知識・判断力・行動との関係から考える
提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
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2019年に行われた金融リテラシー調査から、金融教育経験の有無と金融に関する知識・判断力・行動との関係を取り上げます。金融教育を受けたと認識している人(以下、ある人)と認識していない人(以下、ない人)でどのような違いがあるかを調査しています。
「1カ月の支出を把握している」では、ある人とない人の差はほとんどないものの、「お金について長期計画を立て、達成するよう努力している」では、ある人は約62%が行動しているのに対して、ない人は約47%と半数以下と、差がでています。これは、金融教育を経験したことで、人生におけるお金がかかるタイミングや金額の知識を得ることで、その後の行動が変化したとも考えられ、金融教育による知識の習得の重要性を感じます。
また、「株式を購入したことがある」もある人は約55%、ない人は約30%であり、金融教育を通じて、投資リスクを理解することで、比較的リスクが高い株式の購入につながった可能性も考えられます。
その一方、「商品性を理解せずに投資信託を購入した」はある人が約23%、ない人は約33%となっており、ない人は商品知識がないまま購入してしまった割合が高くなっています。これは、自分のリスク許容度に則した金融商品を選別できていないことを示唆しており、思わぬ損失を被る危険性をはらんでいることから金融教育の必要性を感じます。
ところで、小学校向けの新しい学習指導要領において、金融教育に関する項目が大幅に追加されています。金融教育を、公のものとして、子供たちへ継続的に行っていく教育体制ができつつあります。
しかし、自分に合った金融商品は年齢や投資環境等とともに変化していきます。このため、金融知識の習得は世代にかかわらず必要なことであり、国や金融機関側は金融リテラシーを高める工夫や情報発信が、また投資する側は世代にかかわらず自ら学び続ける姿勢が、それぞれ重要と考えます。
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