今年こそお金を上手に貯める!
【2022年版】貯蓄上手の10のお金管理術
提供元:Mocha(モカ)
2021年も自粛モードがしばらく続きキャッシュレス、リモートワークなど新しい生活様式が定着してきました。今後もウィズコロナが続くならば、元の生活に戻ると考えるより、「新しい時代に合わせてお金を貯められるようになる」必要があります。
そこで新年を迎え、今年こそお金を貯めようと目標を掲げている方に向けて、2022年版の「貯蓄上手の10のお金管理術」を紹介します。
お金の流れを「可視化」して貯蓄上手になろう
丸一日現金を使わずに過ごすことが多くなっていませんか?キャッシュレス決済がより広まっています。現金できっぷを買うことはほとんどなく、スマホやSuicaなどのカードさえあれば公共交通機関に乗ることができます。
また、スマホ決済やクレジットカードで買い物もできます。街の小さな八百屋さんですら〇〇ペイを使えるようになり、現金のみ取り扱いの店が少なくなってきているようです。
以前は少額でカード払いをするとあまりいい顔をされないことがありましたが、ここ1、2年はキャッシュレスが当たり前になってきています。
キャッシュレスはとても便利な反面、お金の流れが見えにくくなる原因になりがちです。支出が把握しきれず、お金の管理が難しくなってしまう方が多いのです。
貯蓄上手になるためには、「資産の現状把握」、「支出額確認」「貯まる仕組みづくり」の3ステップが必要です。これらを細かく10の項目に分けて紹介していきますので、できているかどうか確認してみましょう。
貯蓄上手のお金管理術 ステップ1:「資産の現状把握」
①自分の持っている資産額を知る
まず今どのくらいの資産を持っているか把握しましょう。財布の中身や通帳などをみて、今どのくらいの資産があるかを調べます。
キャッシュレスが進むと現金を使わないため銀行から出金、記帳する機会が減ります。ネット銀行であれば引き落とし履歴をいつでもチェックできますが、自分でわざわざログインしないと見られないため、お金の流れや残高を把握しにくいのです。いつでも見られるとなると、かえってチェックしないものなのです。ここは面倒でも、ひとつずつ確認していきましょう。
また、銀行以外にある資産も確認していきましょう。
(漏れがちな項目)
●スマホ決済(〇〇ペイなど)の残高
●勤務先の財形預金や持ち株
●iDeCo・勤務先の確定拠出年金
●解約金のある保険(今解約したらいくら相当か確認)
●住宅やマイカーの資産価値(今売ったらおおよそいくらになるか)
②マイナスの資産残高もチェックする
借金やローンはマイナスの資産です。①のプラス資産があってもマイナスの資産があれば相殺されてしまいます。忘れがちなマイナスの資産残高がないか確認してみましょう。
(漏れがちな項目)
●奨学金の残債(金利、いつまでいくら支払いが必要か)
●マイカーローン
●クレジットカードのリボ払い・分割払い未払い残高(手数料が何%かも確認)
●親や友達からの借金(少額でも信用を失うので忘れずに。いつまでにいくら返すのか)
③自分の「純粋な資産残高」を知る
①のプラス資産から②のマイナス資産残高を差し引いた金額が自分の純粋な資産残高となります。資産のバランスを知ることが大切です。
プラス額が多ければ貯蓄体質であるといえます。しかし、いくら資産が多くても、負債も多いというのでは、家計の純粋な資産残高は少なくなってしまいます。さらに、マイナスになっていたとしたら、債務超過でお金がどんどん少なくなっていることを表します。
マイナスになる場合は、貯蓄上手になるために、まずはプラス資産を増やす、マイナス資産を減らすことを意識して行動していきましょう。
貯蓄上手のお金管理術 ステップ2:「自分の支出を知る」
④銀行引き落としの支出を知る
資産の把握ができたら次は支出の確認です。毎月銀行口座から引き落としになっている金額と項目をチェックします。年払いで払っている保険や税金があればそれも確認します。
(例)
●家賃・住宅ローン
●水道代
●電気代
●新聞代
●ガス代
●通信費
●保険料
●ジムや習い事の月会費
●子どもの給食費や習い事月謝
一度銀行引き落としの手続きをすると、引き落とされているのが当たり前の状態になりがち。「いつ、いくら、何を支払っているか」忘れてしまうこともあります。
ですから、どんな支出をしているのかを確認しておきましょう。また、クレジットカード払いに変更できる支出があればポイントを貯められるので変更しましょう。
⑤クレジットカードの支払い内容を知る
銀行に続いて、クレジットカードの支出も確認します。
毎月の固定費は、すでにクレジットカード払いにしている項目も多いものです。しかし、クレジットカードの支出は通帳に内訳が記載されないため、それぞれの金額が把握しきれません。また、支払い明細も最近はオンライン通知が主流になり、より内容を把握しにくくなっています。
ですから、支払い内容も項目を1つずつ確認して、固定費はいくらか、固定費以外の支出は直近3~6ヶ月平均でいくらだったかを確認しましょう。すると支出のペースをつかむことができ、無駄遣いがなかったかチェックすることもできます。
⑥○○ペイの支出を知る
PayPay、au PAY、LINE Payなど、スマホアプリ決済が利用できる場所が増えています。小さな八百屋、病院、公共機関、祭りやイベントの出店でも利用でき時代の変化を感じます。
しかし、スマホアプリ決済は現金を使わず、スマホの残高だけで決済できるためもっとも把握・管理しにくい支払い方法といえます。各スマホアプリでは、どこでいくら使ったかという履歴を見ることができますので、こちらも直近3ヶ月平均でいくらだったか確認します。
複数のアプリを利用しているとますます支出が把握しにくく、ポイントも分散してしまいます。スマホ決済は3つ程度までに絞ったほうがいいでしょう。
また、LINEポイントはPayPayボーナスに交換することができます。楽天ペイの対象加盟店ではau PAYが利用できるうえ、メルペイとd払いは同じQRコードで決済できるようになっています。
こうした、スマホ決済どうしの連携も知っておくとお得な使い方をマスターしていきましょう。
⑦「1か月あたりの支出額」を知る
④~⑥で毎月出ていく固定費はいくらか、その他の流動費の平均はいくらか合計し「1か月あたりの支出額」を算出します。
(毎月の手取り金額)-(1か月あたりの支出額)で自分のやりくりがうまくいっているのか、チェックします。
プラスであれば、その金額が毎月貯蓄可能な金額となります。この金額は、⑩で紹介するように自動で貯まる仕組みを取り入れて貯めるようにしましょう。
逆にマイナスであれば赤字家計。普段の支出は、持っている預貯金やボーナスなどで補てんしていることになります。この場合は、④〜⑥の支出全体を見直して、改善が必要です。
貯蓄上手のお金管理術 ステップ3:「貯まる仕組みをつくる」
⑧減らせる項目・金額を洗い出す
⑦の結果がプラスでもマイナスでも削減できる支出項目はないか確認します。マイナスだった場合はプラス額が5000円以上になるくらいを目標にくまなく支出をチェックしましょう。
固定費であれば、保険料や通信費を見直すと節約効果が大きいです。
保険は不要な特約はないか、ダブっている保障がないか保障内容を確認しましょう。特に、子どもが成長するなどして大きな保障が必要なくなったにもかかわらずそのまま大きな保障をつけている場合は、見直しで大きく保険料が減らせる可能性があります。
また、通信費は大手キャリアの格安プランや格安スマホなど、安いプランが増えてきています。必ず現在のプランを確認して、適切なプランに変更しましょう。また、他社へ移行したほうが安くなるならば、乗り換えるのもひとつの方法。必ず見積もりをとって比較しましょう。
そのほか、通えていないスポーツジムを解約する、通わせすぎている習い事を減らす、外食や趣味の費用を◯円抑えるなど、具体的に洗い出していくのがポイントです。
⑨月々の貯蓄可能額を設定する
どの項目でいくら節約できるか具体的に金額を出したら、毎月いくら貯蓄可能か計算します。毎月の貯蓄は、手取りの10~20%が目標です。しかし、「厳しいけどかなり頑張ればできるだろう」という金額を貯蓄額に設定すると、続きません。
今まで貯蓄したことがなかった場合は月2000円からでもOKです。最初は本来の貯蓄目標の50~80%くらいで設定し、それがなんなく達成できるようになったら少しずつ貯蓄ペースをあげていくとよいでしょう。
⑩貯まる仕組みをつくる
目標を設定しても、「やりくりで余ったら貯めよう」と思ってもなかなか貯まりません。自動的にお金が貯まる仕組みを作ればほったらかしでも気がついたら貯まっている状態になります。
例えば、自動的に貯まるしくみはこのようなものがあります。
「オート定期預金」…銀行で手続きして毎月決まった日に決まった金額を定期預金にする
「財形貯蓄」…給与天引きで預金する(勤務先に財形貯蓄の仕組みがある場合のみ利用可)
「つみたてNISA」…銀行・証券会社・郵便局などで毎月一定額投資信託を購入する
ポイントは「先取り貯蓄」にあります。お金を使って余りを貯めるようにしていると、お金が余らなかった月は貯められなくなってしまいます。しかし、先取り貯蓄で先に貯蓄分を取り分けて、残ったお金で生活すれば、お金は確実に貯められます。
まとめ
目標を達成する人は、思い立ったらすぐ行動する人です。知識があっても実践を後回しにするとやる気も落ちて続けることができなくなってしまいます。貯蓄の目標も、もちろん同じです。思い立ったら吉日。今年こそ貯蓄上手になってください。
[執筆:ファイナンシャルプランナー 稲村優貴子]
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