「データから考えよう」
大学生の収入から考える
提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
子供の教育費は“人生の三大支出”と言われ、大学生になると支出額が大きくなりますし、選択によって差異も大きくなります。
日本学生支援機構が行った調査によると大学生の費用における収入のうち、家庭からの給付は、自宅・国立大学で4年間で250万円程度、下宿・私立大学では4年間で700万円程度と差が大きく、住宅ローンの返済ペースにも大きな影響を与える水準です。
家庭からの給付額について、平成16年度(以下、H16)から平成30年度(以下、H30)の変化をみると、自宅・国立大学がH16・ 71万円、H30・ 62万円、自宅・私立大学はH16・123万円、H30・107万円となっています。
下宿、アパート、その他(以下、下宿)・国立大学についても、141万円から117万円、私立大学は198万円から171万円となっており、大きく減額していることがわかります。
このマイナスを補う主収入のひとつは奨学金で、自宅・私立大学で、H30・35万円(H16比:+7万円)、下宿・私立大学、H30・43万円(H16比:+5万円)といずれも増額しています。
奨学金については、返済不要のものなど条件が有利なものを得るには、それなりの要件を満たす必要があるため、早めに子ども自身に考えさせたいところです。アルバイトや定職収入で補いながら通学するという手段もありますが、親にしてみれば、バイトに精を出して学業がおろそかになる懸念もあります。
大学を選択する際、学びたいこと(学部・学科)など子供の希望を一番とし、お金の心配はさせまいと考えたいのが親心ではあります。
しかし、大学生の収入において奨学金・アルバイト・定職収入といった自助努力の比率が高まっていることを踏まえると、子供と一緒に進学後の費用について把握し、家庭からの給付と自助努力とのバランスを考えることはとても大事なことです。
「子供のオカネに対する知識・意識をはぐくむ機会」、「子ども自身がライフプランやマネープランを考える機会」にもつながるかもしれません。
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