株価チャートの見方は簡単!ローソク足とトレンドに注目してみよう

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株価チャートの見方は簡単です。まずはローソク足に注目して特定期間内の株価の変化を知り、全体の形状から長期的な株価の変化を知ります。どのように読み解けばよいのか簡単に説明するので、ぜひ参考にしてください。

株価チャートとは?

株価チャートとは、一定期間の株価の変化を見やすくグラフ化したものです。証券会社の株式の取引ページ、株式取引専用のアプリなどで見られます。ただし、一部のサイトやアプリでは、株価チャートの閲覧が有料なので注意しましょう。

また、多くの株価チャートでは、投資家が見やすいようにアレンジできるようになっています。表示される期間の変更や、分析に欠かせない数値や線をチャート上に表示させることが可能です。

株価チャートを構成する3つの要素

株価チャートは、次の3つの要素で構成されています。

・ローソク足
・トレンド
・移動平均線

それぞれの要素は何を示しているのか、また、簡単な見方について解説します。

ローソク足

ローソク足とは、株価チャートに並んだ短冊状のもののことです。長方形の図形の上下に糸のような線が出ているので、ローソクのように見えることからローソク足という名前で呼ばれています。

ローソク足は日本発祥です。江戸時代から使用されていますが、近年では海外でもローソク足を用いて株価の変化などを示すことがあります。

トレンド

トレンドとは、ローソク足の並びから大まかに判断するものです。全体的に右肩上がりなのか、右肩下がりなのか、また、水平線のように上がりも下がりもしていないのかを判断し、トレンドを理解します。

ローソク足とは異なり、株価チャート上に明確に表示されているものではありません。株価チャートを何度も見て、トレンドを読み取る感覚を養っていきましょう。

移動平均線

移動平均線とは、株価チャート上に表示されている線のことです。ローソク足は一定期間の株価の変化を表示したものですが、移動平均線は一定期間の株価の変化を平均化したもので、売買のタイミングを判断する際などに用いられます。

例えば、株価が急激に上昇、あるいは下落したものの、長期的に見れば株価はあまり変化していない場合について考えてみましょう。

ローソク足は株価の変化を漏らさずに表示するものなので、急激な上昇・下落は長い線としてチャート上に表示されます。しかし、移動平均線は一定期間の株価の平均値を表示するので、移動平均線を見れば株価の急激な変化に惑わされず、相場全体のトレンドを読み取ることが可能です。

細かな動きについて知りたいときはローソク足、株価の変化の推移を知りたいときは移動平均線と使い分けましょう。

ローソク足の見方

次の2点を理解すれば、ローソク足から正確な情報を読み取れるようになります。

・4本値
・ローソク足の色

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

4本値で一定期間の株価の変化を理解する

ローソクの本体部分は、始値(はじめね)と終値(おわりね)を示しています。始値とは一定期間が始まるときの株価のことで、終値とは一定期間が終わるときの株価です。例えば、期間を1日とした場合、始値はその日にはじめて取引された株価を指し、終値はその日の最後に取引された株価を指します。

期間内に株価が上昇したときは、ローソク本体の下辺が示す数値が始値になり、上辺が示す数値が終値となります。反対に期間内に株価が下落したときは、ローソク本体の上辺が始値、下辺が終値です。

ローソク本体から出ている糸のような細い線を「ヒゲ」と呼びます。上に伸びているヒゲの上端が指している数値は高値(たかね)です。高値とは一定期間内のもっとも高い株価のことで、高値と始値もしくは終値が同じときには、ローソク本体の上部にヒゲは表示されません。

一方、下に伸びているヒゲの下端は安値(やすね)を指します。安値とは一定期間内のもっとも低い株価のことです。安値と始値もしくは終値が同じときには、ローソク本体の下部にヒゲは表示されません。

ローソク足の色にも注目しよう

ローソク足は通常2色に塗り分けられており、どちらかが陽線、もう一方が陰線と呼ばれます。チャートによって色の組み合わせが異なりますが、暖色系が陽線、寒色系が陰線であることが多いです。白黒に分けられているときは、白が陽線、黒が陰線の傾向にあります。

陽線とは、始値よりも終値が高いローソク足のことです。つまり、陽線のローソク足は、本体の下辺が始値、上辺が終値を指します。

反対に陰線とは、終値よりも始値が高いローソク足です。陰線のローソク足は、本体の下辺が終値、上辺が始値を指します。

ローソク足が示す期間は変更できる

ローソク足が示す期間は、チャート上で自由に変更できます。例えば、1本のローソク足が示す期間を1日に定めたものは「日足(ひあし)」です。日足では、1本のローソク足で1日の始値と終値、高値、安値を知ることができます。

そのほかにも、1週間の株価の動きを示す「週足(しゅうあし)」、1カ月の動きを示す「月足(つきあし)」などがあり、それぞれどの期間の動きを知りたいかによって使い分けましょう。

トレンドの見方

トレンドは株価チャートから読み取ることはできますが、ローソク足や移動平均線のように明確な図形・線で記載されていないので、自分でつかむことが必要です。大きく次の3つに分けられます。

・上昇トレンド
・下落トレンド
・ボックストレンド

それぞれのトレンドをどう読み取るのか、また、各トレンドから何がわかるのか見ていきましょう。

上昇トレンド

上昇トレンドとは、ローソク足が右肩上がりに並んでいる部分を指します。また、陽線が並んでいる部分も上昇トレンドが表れていると考えられるでしょう。

上昇トレンドは株価が上昇していることを示します。上昇トレンドが続くときは、今日よりも明日、明日よりも2日後の株価が高くなることがあるので、買い注文に適していると判断できるかもしれません。

下落トレンド

下落トレンドとは、ローソク足が右肩下がりに並んでいる部分を指します。また、陰線が多く並んでいる部分も下落トレンドが表れていると読めるでしょう。

下落トレンドでは、株価は下降傾向にあると考えられます。下落トレンドが続くと、今後も継続して株価が下がることもあるので、売り注文に適していると判断できるかもしれません。

ボックストレンド

ボックストレンドとは、小さな変動はあるものの右肩上がりでも右肩下がりでもない状態のことです。このように上昇でも下落でもない状態は「もみあい」とも呼ばれることがあります。

ボックストレンドのときは、急激な上昇や下落はあまり見られません。しかし、上昇トレンドや下落トレンドに切り替わることもあるので、こまめにチャートを確認しましょう。

チャートから株価の流れをつかもう

チャートに親しむことで、株価の流れをつかめます。また、トレンドや移動平均線などを利用すれば、売り注文や買い注文のタイミングも判断しやすくなるでしょう。

ただし、チャートはあくまでも「過去の株価の動き」です。チャートから今後どのように変化するかを予想することはできますが、必ずしも予想通りに動くわけではないことを理解した上で投資を行うようにしましょう。

例えば上昇トレンドにあるときは、今後も株価が上昇すると予想されるので、買い注文に適していると判断できるかもしれません。しかし、何かの要因により下落トレンドに切り替わることもあり、損失が生じる可能性もあります。チャートの情報を参考にし、リスクを十分に理解したうえで投資を行っていきましょう。

ライター:林 泉
監修者:高橋 尚

監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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