手当をもらってスキルが磨ける

失業手当が増える! 公共職業訓練の4つのメリット

提供元:Mocha(モカ)

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離職時に、雇用保険の失業手当をもらえる制度をご存知の方は多いと思います。しかし、公共職業訓練を受けるメリットの大きさをご存知の方は少ないかもしれません。今回は、公共職業訓練のすごすぎる4つのメリットについてご紹介します。

再就職のためのスキルを磨ける公共職業訓練

公共職業訓練とは、就職に必要な技能や知識を身につけることを目的として、国や都道府県が実施している職業訓練のことをいいます。主に、失業手当を受給している求職者(仕事を探している方)が対象です。

公共職業訓練の講座は、管轄のハローワークによって異なります。パソコン(オフィス)、経理(簿記)といった事務系の内容から、CAD、電気、溶接、ネイル、アロマテラピー、ウエディングプランナーなど、多岐に渡っています。

公共職業訓練の4つのメリット

公共職業訓練は、単にスキルアップに役立つだけではありません。公共職業訓練を受けると、以下のような様々なメリットがあります。

●公共職業訓練のメリット1:失業手当の待機期間がなくなる

失業手当の受給には、手続きから受給までの待機期間があります。会社都合(会社の倒産、解雇など)による離職の場合、待機期間は7日です。一方、自己都合の離職の場合は7日の待機期間に加えて、2~3か月の給付制限期間が設けられています。しかし、公共職業訓練を受ける場合、給付制限期間が免除されます。そのため自己都合で離職しても、あまり待たずに失業手当を受給できます。

●公共職業訓練のメリット2:失業手当がもらえる期間が延長される

失業手当を受給できる期間は、年齢や勤続年数、離職の理由などによって90日〜360日の間で決められます。

例えば、35歳の方が5年間務めた会社を退職(自己都合)した場合、失業保険の受給期間は90日です。しかし、その期間内に公共職業訓練を受ける場合、公共職業訓練を修了するまで給付期間を延長することができます。

なお、失業手当の受給期間の残りが一定期間(原則3分の1にあたる日数)を下回ると、公共職業訓練を受けることができないことには注意が必要です。

●公共職業訓練のメリット3:受講手当や交通費が支給される

公共職業訓練等を受講する場合、技能習得手当が受けられます。技能習得手当には、「受講手当」と「通所手当」があります。「受講手当」は、基本手当の支給の対象となる日のうち公共職業訓練を受けた日が対象で、日額500円(上限額20,000円)を受け取ることができます。また、「通所手当」は、公共職業訓練施設への交通費として最高42,500円まで受け取ることができます。

●公共職業訓練のメリット4:転職先を紹介してもらえる

公共職業訓練の講座を修了した方には、公共職業訓練施設から訓練で身につけた技能を活かせる転職先を紹介してもらえることもあります。また、公共職業訓練の受講中に就職相談に応じてもらうこともできます。

失業給付はどれくらいもらえるの?

35歳の方が5年間務めた会社を退職(自己都合)し、失業手当1か月(30日)受給後から公共職業訓練(訓練期間400日)を受講することとしたときを考えてみましょう。

本来、失業手当の受給期間は90日です。失業手当を1か月受給していますので、受給残期間は60日となります。しかし残りの60日が経過しても、400日(訓練期間)-60日(本来の受給残期間)=340日ありますので、その期間は失業手当が受給できます。つまり、公共職業訓練を受けることにより、430日分の失業手当が支給されることになります。

失業給付で受給できる1日あたりの金額(基本手当日額)は、退職前の賃金等により変わります。30歳〜44歳の場合はおよそ2000円〜7500円です。仮に基本手当日額が5000円だった場合、公共職業訓練を受けなければ5000円×90日=45万円ですが、この例のとおり公共職業訓練を受けた場合は5000円×430日=215万円ももらえることになります。

また、これに加えて、受講手当や通所手当も受け取ることができるため、焦らずに転職活動を進めていくことができるでしょう。

まとめ

公共職業訓練は原則として無料で受けられます(教科書代など自己負担が必要な場合もあります)。失業手当を受給しながら専門的な知識や技能が身につけられるだけでなく、転職先なども紹介してもらえる嬉しい制度です。転職を考えている方は、ぜひ公共職業訓練の活用を考えてみてはいかがでしょうか。

[執筆:ファイナンシャルプランナー キムラミキ]

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