若い世代ほど活用
ファイナンシャルプランナーに相談したことある?
投資や資産運用から保険、税金、人生設計までお金に関して社会人が考えなければならないことは多く、自分だけで全てを調べて判断するのは容易ではない。そうしたマネーの疑問に答えてくれる存在がファイナンシャルプランナー(以下、FP)だが、会社員はどのぐらい利用しているものなのだろうか? 運用益を目指した投資を行っている、全国の20〜40代の会社員362人を対象に調査した。
Q. ファイナンシャルプランナー(FP)に相談したことはありますか?
相談したことがある 21.0%
相談したことはないが関心はある 34.3%
相談したことはなく、関心もない 44.7%
FPへの相談経験がある人は21.0%であった。投資経験のある会社員でも、FPに相談したことのある人は少数派にとどまるようだ。「相談したことはないが関心はある」人が34.3%おり、合わせると55.3%を占めるので、FPへの関心は高めと言えそうだ。
男女別では、相談したことがあるのは男性の17.2%に対し女性が25.1%と多くなった。一方「相談したことはなく、関心もない」という人は男性が48.3%、女性が40.1%と男性の方が多くなる。
世代別では、相談したことがあるのは20代で27.6%、30代で23.5%、40代で12.5%と若い世代ほど多くなった。若い世代と女性にFPを好む傾向があるようだ。
FPへの相談経験がある人に、料金についてお尋ねした。
Q. 直近の相談での料金はいくらぐらいでしたか?
無料 46.1%
5000円未満 19.5%
5000円〜1万円未満 15.6%
1万円〜2万円未満 14.3%
2万円以上 3.9%
わからない 0.6%
FPへの相談料は無料だったという人が最多で46.1%にのぼる一方で、トータルでは有料で相談したという人が53.3%で過半数を占めた。無料を含め、2万円以内だった人が95.5%と大多数であった。
世代別に見ると、無料で相談した人は20代で22.4%、30代で54.5%、40代で81.3%と、世代が上がると顕著に多くなる。
Q. どのような経路からファイナンシャルプランナーに相談しましたか? 直近でのご相談についてお答えください。
自分でファイナンシャルプランナーを探して相談した 58.4%
金融機関所属のファイナンシャルプランナーに相談した 18.9%
セミナーや相談会に参加した 11.7%
その他 11.0%
FPへの相談の経路としては、自分で探したという人が過半数の58.4%を占めた。
無料で相談した人に限定すると、自分で探した人は42.3%にとどまり、「セミナーや相談会に参加した」人と「その他」とした人がそれぞれ22.5%と多くなった。前問と合わせて考えると、世代が上がると無料でFPと接触できる機会が増えるのかもしれない。逆に、有料で相談した人の73.2%が自分でFPを探している。
その他の経路としては、「知人からの紹介」「保険の代理店経由」「家の新築時にハウスメーカーから紹介」などがあった。
Q. 直近の相談では、主にどのようなことを相談しましたか? 相談したことがない人は、主にどのようなことを相談してみたいですか?
資産の投資や運用 40.7%
保険の加入や見直し 30.9%
老後の備えや年金 19.5%
資産の相続 2.2%
その他 0.5%
わからない 6.2%
主な相談内容は「資産の投資や運用」が最多の40.7%であった。「保険の加入や見直し」30.9%、「老後の備えや年金」19.5%と続く。
この調査は投資経験者のみを対象としているので、投資経験者であっても必ずしも投資の相談が中心となるとは限らず、保険や老後に関する相談がかなり多いという見方もできそうだ。
世代別では、「保険の加入や見直し」が20代の38.1%に対し40代では28.4%と少なくなった。逆に「老後の備えや年金」は20代の11.6%に対し40代では30.0%にのぼる。
若い世代ほど積極的にFPを利用しており、FPを自力で探して有料で相談する人が多かった。お金を払ってでも、信頼できるプロに若いうちに一度マネーのことを教わっておきたいという人が多いのかもしれない。
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(三田祐介)
「あなたご自身に関するアンケート」
調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2022年3月
調査対象:全国20〜40代の会社員
有効回答数:362件