「投資INSIDE‐OUT」

拡大する男性向け化粧品市場 ~産業ウォッチ(2)~

提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント

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「投資INSIDE-OUT」~産業ウォッチ~では、国内外の産業の動きや今後の見通しについて考察します。

男性向け化粧品売上増の背景は?

調査会社インテージによると、2021年の化粧品市場規模は前年比+2%の9,466億円でしたが、2019年比では▲10%の減少となっています。コロナ禍による外出自粛やインバウンド需要の消失が影響したとみられます。

一方で、男性向け化粧品は、2021年に前年比+9%の406億円で、4年連続の増加となり、市場規模はまだ大きくないものの過去最高を更新しました。

男性化粧品の市場規模拡大の背景の1つに、「女性の社会進出」がありそうです。職場や取引先で女性と接する機会が増え、身だしなみに気を遣う男性が増加したと考えられます。また、コロナ禍でオンライン会議が普及し、画面に映る自分の肌を見て、気にする男性が増加したとの指摘もあります。

10~20代など若い世代は性差を気にしない傾向があることも影響しているようです。性別の垣根を超え、自分に合うものを選ぶなど多様性を重視する価値観やSNSの流行などで美意識が高いとも言われています。基礎化粧品を使う10代男性の5割弱が商品数の多い女性用を購入、20代でも3割程にのぼっています。

カネボウ化粧品の主力ブランド「KANEBO」は30~40代の女性が主な顧客層でしたが、ファンデーションを皮脂の多い男性でも使いやすい成分にし、パッケージも男性受けするデザインに変更しました。

資生堂では、男性向けブランド「uno」のBBクリーム※が、2019年の発売以来、累計出荷個数100万個超(2021年2月時点)とヒットしました。また、同社は企業向けに男性社員のスキンケアセミナーを開催するなど、ビジネスパーソンにスキンケアの重要性やノウハウなどを啓蒙しています。

※美容液、日焼け止め、化粧下地などが一つになったベースメーク用クリーム

国内での男性向け市場が拡大する日本の化粧品、今後は男性スキンケアの意識が高い欧米での展開も期待されます

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(提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント)

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