経済的・地政学的ショックへの積極的な対応

グローバル投資環境見通し

提供元:フランクリン・テンプルトン・ジャパン

TAGS.

本記事は、フランクリン・テンプルトン・インベストメント・インスティテュート「Global Investment Outlook」(2022年4月)の翻訳版を抜粋・再構成したものです。

ロシアのウクライナ侵攻は、広範な破壊と人道的なレベルでの大きな混乱を引き起こしました。このことは、世界経済と政治秩序に一連の衝撃を与えています。フランクリン・テンプルトン・インベストメント・インスティテュートでは、これらのショックが世界経済、資本市場、長期投資のリターンにどのような持続的かつ重大な影響を及ぼすかを見極めたいと考えています。

グローバル化の終焉ではなく、再グローバリズム

ロシアのウクライナ侵攻は、グローバル化の終焉を意味するものではありません。今回の経済的混乱で、生産拠点や投資の流れが変化することが予想されます。世界各国はエネルギーと食糧の安全保障のリスクを再考する必要があります。貿易と投資の流れは変化し、各国がどのように対処するかによって、大小さまざまな国の将来の経済成長、所得分配、税引後利益、インフレ、金利、政治と金融の安定に大きな影響を与えるとみられます。その意味するところは、脱グローバリズムではなく、再グローバリズムであると考えます。

高まる不確実性と株式パフォーマンスの検証

不確実性が企業や消費者に広がっているため、世界の経済成長予想は下方修正されつつあります。西ヨーロッパは戦場に近いためスタグフレーションのリスクが非常に高いですが、世界の他のどの国においても持続的な景気低迷とインフレを併発するような状況は予想していません。

世界はショックの最中に予測することは困難であり、多くの場合、すべての地政学的危機には個々の要因が存在するため、どのように反応すべきかの戦略を書くことはできません。歴史修正主義者は、20件 あれば20通りの見解を提供すると言われています。

そこで、下記の図において、第二次世界大戦以降の軍事侵攻後の短期的な株式パフォーマンスを、様々な短期的時間軸で検証してみました。このデータからは、まとまったパターンを見出すことは困難です。我々の分析によれば、今後の道筋は不透明だと考えます。我々は、不確実性の高い時期に大きな動きをすると、悲惨な結果になる可能性があることを認識しています。

各国・セクターで異なるインフレの影響

インフレ率は依然高く、戦争、制裁、供給途絶の脅威による世界のエネルギーと商品価格の高騰によってさらに押し上げられる可能性が高いです。供給主導のインフレは、エネルギーショックを伴う場合に特に懸念されます。エネルギーは生産から消費まで世界経済の多くの局面で使用されています。しかし、エネルギーはすべての部門に等しく影響を与えるわけではありません。企業はインフレに迅速に対応し、消費者にコストを転嫁できるのでしょうか?製品生産の遅れを取り戻すのはどの国でしょうか?

アクティブ運用の好機

低水準に安定したインフレしか知らなかった投資家にとって、これは不確実性によりボラティリティが生まれるという新しい世界です。アクティブ運用の必要性を説くとすれば、今がその時だと考えます。市場相関の高まりは超過収益の達成をより困難にし、幅広いリターンの分散はアクティブ・マネジャーにアルファ(市場を上回る収益)を獲得する投資機会を提供すると考えます。包括的な結論としては、現時点での投資やポートフォリオの決定には、アクティブ運用が不可欠であるということです。 そして、意外かもしれませんが、「ホールド」の投資判断は、実はアクティブな判断なのです。

「グローバル投資環境見通し:経済的・地政学的ショックへの積極的な対応」レポート全文はこちらからご覧ください。

(提供元:フランクリン・テンプルトン・ジャパン)

●当資料は説明資料としてフランクリン・テンプルトン(フランクリン・テンプルトン・リソーシズ・インクとその傘下の関連会社を含みます。以下FT)が作成した資料を、フランクリン・テンプルトン・ ジャパン株式会社が翻訳した資料です。
●当資料は、FTが各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。
●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。
●この書面及びここに記載された情報・商品に関する権利はFTに帰属します。したがって、FTの書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。
●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。

フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社(金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第417号、加入協会/一般社団法人投資信託協会・一般社団法人日本投資顧問業協会・一般社団法人第二種金融商品取引業協会)はフランクリン・リソーシズ・インク傘下の資産運用会社です。

用語解説

"※必須" indicates required fields

設問1※必須
現在、株式等(投信、ETF、REIT等も含む)に投資経験はありますか?
設問2※必須
この記事は参考になりましたか?
記事のご感想や今後読みたい記事のご要望などをお寄せください。
(200文字以内)

This site is protected by reCAPTCHA and the GooglePrivacy Policy and Terms of Service apply.

注目キーワード