プロが語る!資産形成のすゝめ

2022年、歴史に残る年になる…

今こそ、ゴールド!の出番?!

提供元:三菱UFJ信託銀行

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2022年!こんな年に遭遇するなんて…

2022年は新型コロナウイルスパンデミックが冷めやらぬうちに、国際的事変が勃発。しかも世の中が新型コロナウイルス感染拡大を受けた世界的な金融緩和政策から、真逆の金融引締め政策に大転換しようとしているさ中に起きた事変。おそらく、この国際的事変が後世の歴史・社会の教科書に載ることは間違いないでしょう。

さて、金(ゴールド)の話しに移しますが、想い起こせば2020年夏に国内金価格が40年ぶりに高値更新したと思いきや、その後は一旦価格下落したものの一転して価格上昇に転じ、2022年現在、史上最高値圏にあります。現在の国内金価格を押し上げている要因はいろいろあると考えられますので、一度整理してみたいと思います。

1.ロシアのウクライナ侵攻による「有事の金」。
2.2021年春過ぎ辺りから、特に米国で顕在化してきた物価上昇(インフレ)。「実物資産としての金」。
3.2022年春からの急速なドル円相場の「円安進行」。

ほかにもさまざまな要因はあるでしょうが、大きくはこの3つと考えています。

上記3つはそれぞれにこの先不透明感があるわけですが、ここでは2つ目の「インフレ」について取り上げてみたいと思います。

先ず2.で取り上げました米国のインフレの状況をグラフ化したものが次の図です。

(出所)ブルームバーグデータより三菱UFJ信託銀行作成
 ※ 過去の実績は将来を保証するものではありません

グラフからもみて取れますようになんと約40年ぶりの狂乱インフレです。具体的にどのような状況かを簡潔にご案内しましょう。

わかりやすい例としては「ガソリン」です。米国のガソリン平均価格は1ガロン(約4リットル)当たり5ドル(約680円)前後と過去最高水準にあり、前年比で6割以上値上がりしているということです。1年前の1.5倍以上!米国はモータリゼーション社会ですから消費者から文句が出るのもうなずけます。この秋に中間選挙を控えているバイデン米大統領もこの状況を察して、ガソリン税の一時停止等なんとかガソリン価格を抑えようと躍起になっているようです。

今回は様子が違うぞ…

インフレに良し悪しがあるのか?と言われそうですが、インフレには2種類のインフレがあると考えられます。

先ず(1)良いインフレとは?

景気が良い場合、基本的には皆さんの給料が上がって、こぞってモノ・サービスに対する消費をするわけですから、モノ・サービスの価格が上昇傾向となると考えられます。少し専門的に言いますと、これは「需要からくるインフレ」と言えるでしょう。「少しくらい高くても給料も上がったことだし…」となるわけです。

ただ、このケースでもインフレの度合いが高くなり過ぎますと、厄介なインフレへと変貌していくわけです。よく言われますように、健全な良いインフレは“2%”。高くなり過ぎたインフレを抑え込むには、世の中のマネー(お金)の量を絞り込めば良いと考えられています。つまり、中央銀行による金利の引上げです。金利を引き上げると基本的に世の中のマネーの量が減少し、高いモノ・サービスに手を出しづらくなる→インフレ鎮静化という構図です。このケースはまだ良いケースです。金融政策によりマネーの量をコントロールすることにより、高インフレをなんとか抑え込むことが可能と考えられるからです。

翻って(2)悪いインフレとは?

今回のインフレは新型コロナウイルス感染拡大で一旦職を離れた人がなかなか労働市場に戻ってこない結果、人手不足→賃金上昇→物価上昇となったのが発端だと考えられます。さらに人手が足りていないからモノを作ることができない→供給制約→物価上昇ともなり、これらのスパイラルに陥っているような気がします。このケースでは、需要(モノ・サービスの買い手)の高まりからくるのとは全く逆で、供給(モノ・サービスの売り手)が減少して供給されるものの量が減り、皆で取り合いになることから価格が上昇するというパターンです。またロシアのウクライナ侵攻も、エネルギー・穀物などの供給を大幅に絞り込む事態につながっています。

わかりやすい身近な例を上げますと、秋にとれるサンマで説明しましょう。サンマが大漁ですとサンマの価格は安くなり、不漁ですと価格は高くなります。供給される量が少ないうえに、皆で取り合うと価格は更に高くなります。こちらは「供給からくるインフレ」と言えるでしょう。このケースのインフレは、金融政策ではコントロールできないため厄介です。金融政策でサンマの漁獲量を増やすことはできませんから…。

今回世界で起きている急速なインフレはこのパターンと考えられます。巷で騒がれている「半導体不足」もインフレの一因となっており、人手不足等で工場閉鎖→半導体が作れない(半導体がない)→自動車・住宅関連機器が作れない→これらの価格が高くなるということです。なお、半導体は私たち身の回りの多くの製品に組み込まれていて、なんと洗浄式トイレの便座にも使われています(余談)。

では解決策は?まずは供給量を増やすことです。いやいやそうは言っても、とれないサンマの量を増やせと言われても…ということです。では苦肉の策として(1)のケースのように世の中のマネー(お金)の量を絞り込めばどうか?パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの壮大な実験に!今、取り組んでいるわけです。さて巧くいくかどうか?これは誰にもわかりません。

最悪の時に備えよ!インフレ以外にも世の中は不確実性・不安だらけ…ポートフォリオにも保険を!

現在、パウエルFRB議長は、金利を引上げることにより実に40年ぶりの高インフレと奮闘しているわけです。しかも(2)悪いインフレと…。一方、金利を大幅に引き上げるということは、景気の腰を折るということに他なりません。つまり、「景気後退(リセッション)」のリスクと背中合わせなのです。金利を引き上げ過ぎて(オーバーキル、over kill)、景気後退になったら元も子もありません。果たして、8%を超えるインフレを抑え込むことが出来るのか?健全なインフレは2%です。「インフレが抑えられてインフレ率が下がってきました。でも6%です、4%です…」という状況では、なんとも心もとないです。

このようにインフレが収まらないうちに景気後退が始まると、いわゆる「インフレ」と「景気後退」が共存する「スタグフレーション」に陥るのが最悪のシナリオです。インフレに強いとされるゴールド、景気後退にも強いとされるゴールド。こうなりますと“ゴールドの独り勝ち”となることが予想されます。いくらゴールドの担当として今この原稿を記している身ではあっても、この状況だけは避けたい想いでいっぱいです。

さてここまでは、米国の「インフレ」に焦点を当てて記して参りましたが、デフレ(物価下落)が長年続いていたわが国日本でもいろいろなものが値上がり始めています。米国同様に「ガソリン」はじめ食用油などの数々の食品が値上げラッシュです。冒頭の「ウクライナ情勢」、「インフレ」、「円安」以外にもここNIPPONを取り巻く環境は厳しさを増しているというのが現実です。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)」の行方ももちろん気になります。これら全てが人々の社会生活に対してマイナスの影響をもたらすだけでなく、株式・債券を中心とした資産運用にも大きな影響があると考えられます。

資産運用を取り巻くリスク、つまり足許の「不確実性(不透明性)」について、上記以外に考えられるものを列記(順不同)してみます。

(1)台湾を中心とする東シナ海を取り巻く情勢(特に米中関係の摩擦)
(2)米中におけるテクノロジー争奪戦(サプライチェーン(供給網)の確保)
(3)2022年秋 米国中間選挙
(4)2022年夏 参院選結果とその後の経済政策の実効性
(5)度重なる北朝鮮のミサイル発射(トランプ米大統領時代は発射ゼロ)
(6)大地震

など数多くあるのが現実です。いつ?起きるか?どうなるのか?…これらを言い当てることができる人など世界中探しても誰一人としていません。しかし、考えることはできます。妄想でもいいかもしれません。

これらの不確実性が悪い方向に実現すると、経験則からはまずほとんどが「株価の下落(暴落)」につながると考えられます。経済事象だけでなく政治はもちろん、社会生活の変化そのものまでもが株式はじめとする金融商品に影響を及ぼすということです。

現在の株価が一時の高値から大きく下落(調整)しているということだけでなく、社会生活ももちろんのこと資産運用を取り巻く環境下には様々なリスクが潜在しています。これらのリスクに対して、コトが起きる前に備える必要があると考えています。

具体的には?!

ここまで記してきましたように対インフレ以外にも、「投資のメタル=金」には“資産運用ポートフォリオに対する保険”の機能が期待されると考えています(詳細は過去記事「資産運用の保険として”金”を考える」をご覧ください)。

では金に投資するには現物を買えばよいわけですが、どこで購入するのか?購入単位は?現物の保管はどうする?等の問題が山積み。私ども三菱UFJ信託銀行では、もっと手軽に“金に投資する方法”として、2010年に東証上場した貴金属ETF『金の果実シリーズ』(金のほか、プラチナ・銀・パラジウムの各ETFがあります)をご活用いただけると考えています。ETFを保有いただくのも、現物に投資するのとほぼ同様な経済効果が期待されると考えています。

【『金の果実』シリーズの特徴】

(1)現物の裏付けがある…現物を信託財産として国内で保管しています。一定条件の下、金とプラチナはETFから現物に交換することが可能です。国内に現物が存在することで安心感があります

(2)株式と同様にリアルタイムの価格を見ながら売買できます(売買は証券会社での取り扱いとなります。信託銀行での取り扱いはありません)

(3)少額から始められる…1口から取引でき比較的少額(例 金:7,562円(2022年6月29日東証終値))から投資が可能です

(4)低コストである…保有コスト(信託報酬。保管料や保険料を含みます)は年間0.44%(金、消費税込み)または0.550%(金以外、消費税込み)です

ぜひこの機会に資産運用ポートフォリオの一部に保険の機能が期待される“金”を加えてみてはいかがでしょうか。人生設計と同じように資産運用ポートフォリオにもコトが起きる前に保険を掛けることが重要だと考えられます。

(2022年6月30日記)

記載内容は筆者の個人的見解に基づくものであり、三菱UFJ信託銀行の見解ではありません。

(提供元:三菱UFJ信託銀行)

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