東証市場再編

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【青森県】ライフサイエンス、デジタル、エネルギーなど様々な分野で取引先のあらゆるニーズに応える、地域で唯一無二の化学品商社

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※この記事はJPX「新市場区分特設サイト」上で2022年2月17日に掲載した記事の再掲載です。

東北化学薬品株式会社
代表取締役社長 東康之

ライフサイエンス、デジタル、エネルギーなど
様々な分野で取引先のあらゆるニーズに応える、地域で唯一無二の化学品商社
―青森県― 東北化学薬品株式会社

設立は1953年。以降、青森県弘前市を拠点に、数多くの化学品、機器、消耗品などを様々な業界に提供し続けている東北化学薬品株式会社。専門商社として、半導体関連の専門性の高い高機能薬品から、コロナ禍の医療現場に欠かせない消毒液に至るまで、顧客のニーズに柔軟に対応することで存在感を発揮し続けています。本企画では、代表取締役社長の東康之さんに、事業の特徴や地域社会とのつながり、今後の展望などについて伺いました。

強みは少量多品種。ニーズに応じた商材とサービスを提供

――化学関連を専門領域とする商社とのことですが、主にどのような商材を取り扱われているのですか。

東社長 当社が扱う商材は多岐にわたり、一言でお伝えしにくいのですが、強いて言えば、科学技術分野で必要とされるもの全般を扱っています。扱う商材やサービスの幅の広さが、当社の面白さでもあります。

典型的な商材は化学工業薬品であり、例えば、半導体分野には数多くの商材を販売しています。半導体は製造工程がとても複雑なのですが、当社では製造の際に必要な高機能薬品「フォトレジスト」や「CMPスラリー液」などを販売しています。東北地方には大手の半導体メーカーが数多く集積しているため、大事なお得意様の一つとなっています。

また、半導体以外にも製薬・食品・化学・非鉄金属・化粧品など、製造業全般に得意先様がいて、研究開発や製造工程で必要な様々な化学品や機器等を提供しています。

他にも各学校(大学、大学院、高専など)の理系分野、病院、官公庁(研究施設、浄水場、ごみ焼却場など)、エネルギー機関、農業化学なども主要得意先様になっています。意外なところとしては、健康食材ともされている津軽地方伝統の「そばもやし」や、日持ちの良いゆりの花も取り扱っているんですよ。

――この2年はコロナ禍という特殊な環境ですが、コロナ関連の商材も取り扱っているようですね。

東社長 例えば、PCR機器やその検査試薬、消毒液のほか、スタンド式の検温器、フェイスシールド、ゴーグル、マスク、手袋といった消耗品も取り扱っています。得意先様が必要なものを提供して陰から支えるのは我々のミッションです。その時々の外部環境によって、いかにネットワークを駆使して「考動(ヘッドワークとフットワーク)」し、商材とサービスを取りそろえるかが大事になります。

――各業界のニーズに合わせて様々な商材やサービスを扱うことで、陰から経済を支えているのですね。

東社長 そうですね、何か一つに特化するのではなく、時代の要求に適応していくことを重視しています。化学品を取り扱うに際しては、危険物や毒物劇物の取扱責任者等の有資格者が必要となりますが、社内に多数擁することで体制を整え、ニーズに合った商材を扱えるようにしています。

また半導体関連の高機能薬品の例でいえば、各拠点に危険物の温度管理ができる倉庫を設置し、設備面の体制も整えています。物流チームも自社で持っていますので、倉庫から速やかに配達をすることも可能です。商材によっては、例えば薬品を入れる容器自体を回収しなければならない場合もありますが、そのようなニーズにも応えています。

そのほか、2003年には生命システム情報研究所を設立しており、こちらでは得意先様の研究用データの解析支援などを行っているんですよ。これも得意先様のニーズに応えるためのビジネスです。また、様々な業界とネットワークがあるのも当社の強みです。後ほどもう少しご紹介しますが、ライフサイエンス、デジタル、エネルギーなどの領域を中心とした得意先様、仕入先様と幅広いお付き合いをさせて頂いております。

地域の産業を陰で支える

――1953年に青森県弘前市で設立されたそうですが、当初から化学品販売を専門としていたのでしょうか。

東社長 設立時には主に、弘前市にある弘前大学の研究者向けに、試薬や理化学機器を販売していました。そのほか、青森県はりんごの生産量が全国1位ということで有名ですが、当時からりんごの生産者向けに農薬の販売も行っていたんですよ。

――地域への貢献という観点から取り組まれていることはありますか。

東社長 我々は、医療機関もそうですが、浄水場やゴミ焼却場など、ライフラインを支える社会・生活インフラ関連とも取引をさせていただいており、人々の命や生活に不可欠な社会基盤が滞りなく稼働できるように、化学品等を提供しています。家庭排水を浄化する薬剤、地下水を循環して使うろ過装置、防護服・防護手袋、災害時に役立つ非常食など、様々な品目を届けています。

その意味では、事業自体が地域への貢献につながっていると思っています。我々は黒子として経済活動をバックアップする立場であり、皆様の活動を継続するために当社が提供させて頂く商材やサービスを役立ててほしいという思いで活動しています。

我々は黒子として、地域のために様々な商材やサービスを引き続き提供していけるよう外部環境にフレキシブルに対応しながら事業活動を推進してまいります。

――そのほか、地域とのつながりがわかるエピソードはありますか。

東社長 地域での産学官連携にも関わっており、例えば青森県工業会や弘前大学、青森県産業技術センターと連携したこともあります。国の研究成果展開事業「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラム」に採択された弘前大学のプロジェクトが、政府系の主要なイノベーションアワードで高い評価を得ているのですが、当社からは生命システム情報研究所中心で関わっています。青森県の短命県返上を目指しながら健康長寿社会を実現していこうというプロジェクトです。

ステークホルダーへの貢献と、「深化」と「探索」で、日本経済に貢献する

――今後、御社が事業を拡大していくうえで対応すべき事項は何でしょうか。

東社長 地方を拠点とする企業にとって、重要課題は社員の採用です。新卒・中途採用ではデジタルをうまく活用して、首都圏とのコンタクトも増やしています。幸い新卒採用については、大学との関係が深いことから、卒業生のネットワークを通じた採用など、独自に工夫をしています。当社の事業領域は特に専門性が高いため、人材育成にも時間がかかります。少量多品種の専門性の高い商材やサービスを取り扱っているため、多くのことを学んでもらう必要がありますが、長い目線で人材育成に取り組んでいます。

また、当社の強みの1つである少量多品種の商材やサービスの展開を支えるのは「人財力」です。長年弊社の歴史を培ってきたのはその時代時代において働いているメンバーの粘り強さと底力です。そういった意味では採用活動というのは全ての始まりとなります。

――今後、日本経済をどのように支えていきたいと思っていますか。

東社長 持続的にステークホルダーの皆様へ貢献させていただくことが当社の役割と考えています。長い間、東北、関東を中心に、様々な得意先、仕入先、その他の取引先のネットワークを通じて、縁の下で支えることを継続してきました。

また、ご紹介してきたような当社の事業領域はSDGsに関連している分野も多く、これからも黒子の一社として、外部環境の進化に適応しながら、しなやかに「考動(ヘッドワークとフットワーク)」していきたいと思っています。

今後注力したい事業領域としては、ライフサイエンス分野があります。医療、製薬、食品など様々な業種が絡んでいますが、当社の提供する商材やサービスがより求められる時代にさらになっていくと考えています。

また、デジタル分野に関係してくる半導体、電子機器で長年にわたり事業展開してきた実績があるため、今、世界的にこの分野に注目が集まっていることはチャンスであり、引き続き注力をしていきたいと思っています。

そのほか、青森県は、エネルギー分野が基幹産業の一つで、下北半島には原子力施設などもありますので、当社ではこれらの分野の後方支援も行っていきます。既存ビジネスの「深化」と新規ビジネスの「探索」の双方に注力しながら事業を進めていくことが、日本経済への貢献につながっていくと考えています。

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