プライベート市場の扉を開く

プライベート資産は無視できない投資先に

提供元:Morningstar Indexes(モーニングスター・インデックス)

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プライベート(未公開)市場の活況を語るための統計には事欠きません。企業価値が10億米ドルを超えるプライベート企業「ユニコーン」が、今ではおよそ1000社もあることを考えれば、プライベート市場はもはやこれまで考えられていたような特殊な市場ではないのです。

米国Morningstarグループの一員でプライベート市場の調査分析を行うPitchBookの推定によれば、2021年のプライベート市場の取引件数は38000件を超え、その規模はおよそ5兆米ドルに達し、件数・金額とも過去最高を記録しました。
この活況は、プライベート市場に大きなエクスポージャーを持つ上場企業の株価パフォーマンスにも反映されています。

「Morningstar PitchBook先進国上場プライベート・エクイティ指数」は、2019年から2021年の間に年平均45%上昇しました。これは、同期間の先進国株式指数の上昇率の2倍を超えています。

プライベート市場はピークを迎えたのか?

PitchBookの推定によれば、2021年に行われたディールは、件数・金額とも欧州(16352件で1兆8000億ドル相当)と北米(18539件で2兆8000億ドル相当)の両市場で過去最高を記録しました。創業期にある企業の価値は50%上昇し、4500万ドル(中央値)になり、典型的な成熟期にある企業の価値は7億5000万ドル(中央値)を超えました。

低金利がこの活況を支えてきたのは間違いありません。プライベートエクイティ・ファンドは、リターンを高めるために債券の発行や借入の再編などを通じて、高いレバレッジを効かせるのが一般的です。

好調な上場株式市場もまた、プライベート資産の追い風となりました。2021年は、2000年以降でIPOがもっとも盛んに行われた年になりました。既存の投資家に極めて多くの「イグジット(Exit)」の機会をもたらしたのです。さらに、潤沢な手元資金を有する上場企業が買収先企業の物色を進めたことが、プライベート資産の価格を吊り上げました。

しかし、プライベート市場は、金利の上昇と冷え込む上場市場に苦しめられることになるでしょう。市場のボラティリテイの上昇によって、プライベートキャピタルでファイナンスされた企業のIPOがすでに何件か延期されています。

プライべート投資の定着

上述の通り、近年のプライベート市場の活況は市場特有の循環的なものとも言えますが、実は投資の世界において持続的な構造変化が起きています。

今日、投資家の投資機会は大きく変わりました。2021年はIPOが盛況な年となりましたが、上場市場はもうかつての市場ではありません。米国の上場企業数は1996年に8000社を超えたのをピークに、今日ではおよそ4000社に減少しています。一方で、プライべートキャピタルにファイナンスされている企業は2021年に10000社に近づきました。全世界で、およそ22000社の企業がプライベートキャピタルに支えられています。2000年のおよそ3000社から劇的に増加しました。
PitchBookのデータによれば、2005年以降、プライべートキャピタルの規模は、およそ8倍に拡大しました。

今日、3兆ドルを超える「ドライパウダー」(投資家からコミットされているが、まだ引き出されていない投資待機資金)があります。プライベートエクイティ・ファンドには売却(換金)ができないロックアップ期間があるので、これらの資金はこれから何年か落ち着く場所(投資先)を探し続け、潜在的な価値の創造を支えていくことになります。

プライベート市場への投資手段

プライベート市場へのエクスポージャーを、株式や債券と同じような方法で複製するのは容易なことではありませんが、「Morningstar PitchBook先進国上場プライベート・エクイティ指数」は、世界のプライベート市場で活躍する国際色豊かな銘柄や証券で構成されています。

間接的な投資であること、ボラティリティ、上場市場との相関には留意する必要がありますが、上場プライベートエクイティ企業は、投資家にプライベート市場に間接的にアクセスする手段を提供します。プライベート市場への直接投資に比べ最低購入金額が小さいこと、売買や連動した運用が容易にできるのが利点です。

世界最大級の規模をもつアセットオーナーから個人に至るまで、すべての階層の投資家が、プライベート市場にアクセスする機会を得ることが望まれており、この分野における進化は、今後も続くと考えられます。

(提供元:モーニングスター・インデックス)

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