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投資信託のトレンドが分かる!

2022年7月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2022年7月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「流入超が継続」

資金流出入は約2,480億円の資金流入超となり、前月(約6,330億円の流入超)から減少したが、20ヵ月連続の流入超を維持した。

資産別の資金流入では、外国株式、複合資産、不動産投信、国内債券の順で流入超となったが、いずれも前月比で減少した。このほか、ハイイールド債券が約80億円の流入超となり、25ヵ月ぶりに資金流入超に転じた。

資産別の資金流出では、国内株式、外国債券の順で流出額が大きく、前月の流入超から流出超に転じた。一方、エマージング株式、エマージング債券の流出額は3ヵ月連続で減少した。

個別ファンドでは、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」(三菱UFJ国際)(約450億円)が資金流入で1位となった。2位は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(三菱UFJ国際)(約300億円)、3位は「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(楽天)(約200億円)と続いた。

主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「エマージング株式、エマージング債券以外の資産クラスでプラス」

7月の金融市場は、月前半は、米欧の利上げ観測および利上げの加速化や欧州エネルギー不安による景気後退懸念が交錯し、株価や債券価格は乱高下した。月後半は、景気後退懸念が強まり金利が低下(債券価格は上昇)、FRBが利上げペースの鈍化を示唆したことも後押しとなり、ハイテク株を中心に株価は上昇した。

株式市場は、先進国中心に上昇した。月前半は、6月の米消費者物価指数の伸びを受け大幅な追加利上げ観測が浮上し、株価は上値の重い展開が続いた。月後半は、4-6月期の米企業決算が市場予想を上回ったことに加え、期待インフレ率低下を受けFRB議長が利上げペースの鈍化を示唆すると株価は強含んだ。欧州株はロシア産天然ガス供給の不透明感から乱高下したが、ガス供給再開や長期金利低下を受けて反発した。一方、中国株は中国本土で新型コロナウイルス感染が再拡大し、行動制限による景気減速への警戒感から下落した。

債券市場は、概ね金利が低下(債券価格は上昇)した。米欧の長期金利は、月前半は不安定な相場が続いたが、月後半に景気後退懸念が強まると長期金利は低下し、イタリア政局不安や利上げペースの鈍化期待が金利低下圧力を強めた。

為替市場は、米ドル・円、ユーロ・円ともに円高が進行した。米ドル・円は一時139円台をつけた後、米金利低下とともに大きく下落した。ユーロドルは、米ドル高や欧州景気の減速懸念から一時等価割れとなり、ECBが0.5%の大幅利上げに踏み切ったものの値戻りは鈍く、前月比下落となった。これらの下落を受け、ユーロ・円も下落した。

これらを背景に、当月のリターンは、エマージング株式、エマージング債券を除く資産クラスでプラスとなった。プラスリターン上位資産のうち、外国株式ではクリーンテックや情報技術といったハイテク株、国内株式は小型成長株などのパフォーマンスが寄与した。一方、マイナスリターン資産のうち、エマージング株式では中国株の下落、エマージング債券ではロシアルーブル安やトルコリラ安などが評価額低下に繋がった。

なお、ロシア関連ファンドの一部(通貨選択型ファンドのロシアルーブルコース等)では売買が再開されているものの、株式ファンドや債券ファンドでは売買停止措置が継続している点には引続き留意されたい。

パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「設定本数、設定額ともに増加」

当月の新規設定本数は23本、設定額は約260億円となった。前月対比で設定本数は10本増加した一方、設定額は約430億円減少した。

新規設定ファンドのうち、当月末時点の純資産残高が最大となったファンドは、「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2022-07」(あおぞら)であった。当ファンドは新興国株式を含む世界の株式および債券に分散投資を行い、また株式の組入比率を段階的に引き上げることで時期的分散も図る。基準価額が一定水準に達した後は、株式の実質的な組入比率を引き下げ、債券および短期金融商品等による安定運用に切り替える。

新規設定金額、設定本数の推移

※ETF、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

最後に、7月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)

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