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日米企業が求める人材は「紫色のリス」?

提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント

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米国の求人数は高止まり

米労働省が8月30日に発表した7月の雇用動態調査では、非農業部門の求人件数(速報値)は前月から19.9万件増え1,123.9万件と歴史的な高水準を維持しました。求人件数は2020年4月の約471万件を底に増加基調が続いています。2022年4月からは3カ月連続で減少しましたが、7月は市場予想に反して増加し、1,100万件台の高い水準を維持しました。

米国の求人充足率は大幅に低下

7月の求人件数に対する採用人数は638.2万人で充足率は56.8%と、コロナ・ショック前の2019年平均(約80%)から20ポイント超低下しています。これまで、多くの企業が十分な応募者を見つけられないのは、求職者がより良い条件を求めて辞退することが原因といった見方が一般的でした。一方で、FRB(米連邦準備理事会)のウォラー理事や一部のエコノミストは、求人数の高止まりは「紫色のリス」を求める企業が多いことが理由とみています。

「紫色のリス」とは、企業の求める要件を完璧に満たす希少性の高い人材を指します。このように、すぐには採用できないことを前提とした募集が求人数を水増ししている場合には、金融引き締めで景気が悪化し、企業の求人数が減ったとしても雇用の充足率は大きく改善しない可能性があります。

日本の求人充足率低下は雇用規制も影響?

日本でも求人の充足率は低下基調となっており、求職者の求める処遇や企業が求めるスキルの水準が上がっていると想定されます。ただし、日本においては求人数自体もコロナ前の水準には回復しておらず、企業が「紫色のリス」を探しているというより、2014年に一部強化された雇用規制などが足かせとなっている可能性も考えられます。

コロナ・ショックでは、求職者の価値観だけでなく、業務のデジタル化加速など企業が求める要件も変化しました。今後も雇用の充足率は低水準での推移となりそうです。

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(提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント)

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