原材料価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻の長期化、夏以降の急激な円安の3点を主な原因とする値上げラッシュが止まらない。少しでも節約をしようと試みている人も多いだろう。投資をしようにも原資が足りなくなっている人も多いに違いない。節約家はどのような節約をしているのだろうか？ 節約したお金で投資をしているのだろうか？節約に興味関心がある全国の20代～40代の会社員738人を対象に調査した。

Q1. 節約で実際にやっていることは何ですか？（複数回答）

食費や光熱費の出費を抑える　79.7％
通信費を抑える　58.0％
保険料を抑える　31.8％
ふるさと納税やiDeCoで税金を抑える　38.6％
その他　0.8％

「食費や光熱費の出費を抑える」が79.7％と最多だった。スーパーのハシゴをして1円でも安いものを買ったり、電気のスイッチをこまめに切ったりなどの典型的な節約をする人が多いということか。「通信費を抑える」人が58.0％と2番目に多かった。大手3キャリアから格安SIMに移行していると予想される。「ふるさと納税やiDeCoで税金を抑える」人も一定数いた。

Q2. 節約をする上でとくに意識していることは何ですか？（複数回答）

購入する商品・サービスなどのコスパを重視する　64.5％
こまめに電気を消すなど無駄なことをやめる　65.3％
こまめに収支の確認を行い、ついで買いなどの無駄をなくす　43.4％
外食を控えて自炊を意識している　45.3％
ポイントサービスを積極的に利用する　54.1％
その他　0.8％

「こまめに電気を消すなど無駄なことをやめる」人が65.3％で最多だった。やはり節約というと無駄なことを省く人が多いということだろう。「購入する商品・サービスなどのコスパを重視する」人が64.5％でそれに続いた。「安物買いの銭失い」にならないように気を付けているということだろうか。「ポイントサービスを積極的に利用する」人が54.1％いてポイントをためたり使ったりすることで現金の支出を抑えていることがうかがわれる。

Q3. 節約した金額を投資や資産運用に活用していますか？（もしくは、する予定がありますか？）

投資や資産運用に活用している　47.3％
投資や資産運用に活用していないが、する予定がある　24.1％
投資や資産運用に活用しておらず、する予定もない（貯蓄のみ）　15.2％
その他　0.4％
決めていない　13.0％

節約した金額を「投資や資産運用に活用している」人が47.3％と最多だった。節約家の半数近くが、節約したお金を投資や資産運用に使っているというお金が貯まる正のスパイラルを起こしているということか。「投資や資産運用に活用していないが、する予定がある」人が約4分の1いた。この2つを合わせて約4分の3の人が節約して投資や資産運用をするという投資に前向きな様子がうかがわれる。

Q4. 投資や資産運用への月々の運用金額は平均どのくらいですか？

5,000円未満　8.6％
5,000～1万円未満　19.5％
1万円～3万円未満　24.6％
3万円～5万円未満　21.2％
5万円以上　26.1％

月々の運用金額は「5万円以上」が26.1％と最多だった。「1万円～3万円未満」「3万円～5万円未満」の2項目で45.8％を占めている。かなりまとまった金額を投資に充てていることがわかった。投資非課税制度の「つみたてNISA」の月額掛金は3万3,000円ほどになるが、それ以上の投資や資産運用をしているようだ。投資への積極的な運用が見て取れた。

今回の調査は、節約に興味関心がある全国の20代～40代の会社員738人を対象にしたものである。食費や光熱費など典型的な節約をする人もいれば、ポイントサービスなどを利用する新しい節約をする人もいた。もちろん両方やっている強者もいるだろう。節約し、毎月かなりまとまった金額を投資や資産運用に回している様子がうかがわれた。

〈あわせて読みたい！〉
「節約疲れた…」やる気ダウンせずにお金を貯める5つのテクニック
家計の節約は支出の見直しから！具体的な手順について解説します

（日野りえ）

「お金に関するアンケート」
調査方法：インターネットによる調査
調査時期：2022年10月
調査対象：全国20～40代の会社員
有効回答数：738件