世界に広がるユニコーン企業(2022年12月2日時点)
提供元:Morningstar Indexes(モーニングスター・インデックス)
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投資家の認識とは異なり、成長ステージが後期段階(レイトステージ)にあるベンチャーキャピタル、つまり「ユニコーン」企業を米国企業が独占しているわけではありません。実際、「Morningstar PitchBookグローバル・ユニコーン指数」に基づく最近の分析によれば、現在、最大規模とされるユニコーンのうちの数社は、アジアに拠点を置いています。
非上場で、ベンチャーキャピタル投資のレイトステージにある、企業価値が10億ドルを超える世界の企業のパフォーマンスを測定する「Morningstar PitchBookグローバル・ユニコーン指数」は、今では90%を超える世界のユニコーン企業が、米国、アジア、欧州を拠点としており、このうち米国が50%を上回ることを示しています。
しかし、ここで注目すべきは、アジアのユニコーンは、企業数では世界のユニコーン企業の28%を占めていますが、同指数における構成比率は35%を超えているということです。
「Morningstar PitchBookグローバル・ユニコーン指数」において、アジアの構成比率が比較的高い水準にあるのは、「シーイン(Shien)」、「バイトダンス(ByteDance)」、「アント・グループ(Ant Group)」の貢献によるもので、これらは全て中国を拠点とする企業です。
一方、米国では、「スペースX(SpaceX)」や「ストライプ(Stripe)」をはじめとするシリコンバレーの大規模な企業が、同指数の構成銘柄に含まれています。
ダン・クック PitchBook 定量リサーチ・ヘッド
「ユニコーン企業増加の勢いは2022年に鈍化しているものの、昨年になって米国外で133社の新たな企業がユニコーンへの仲間入りを果たしました。これは、2021年に達成された記録に次ぐ高い数字です。スタートアップ企業を支える国際的エコシステムが成熟してきたことに合わせて、米国を拠点とする従来の投資家が海外に目を向けるようになったことが相まってこのような状況が生み出されました。」
サンジェイ・アーリヤ Morningstar Indexes イノベーション・ヘッド
「上場を急がなかったり、伝統的資金調達戦略を採らない企業が増え、プライベートキャピタル市場は、この10年間で大きな成長を遂げました。「ユニコーン」、つまりベンチャーキャピタルに支えられ企業価値が10億ドルを超える企業が、世界中で増加していることで、投資の機会が広がっています。「Morningstar PitchBookグローバル・ユニコーン指数」は、世界の市場で拡大を続けるこの分野についての深い知見と高い透明性を提供し、投資家の皆様を支援しています。」
当指数に関するお問い合わせは index-jp@morningstar.com 宛までお願い致します。
(提供元:モーニングスター・インデックス)