マクロ見通し

景気後退、インフレ、デュレーションについての考察

提供元:フランクリン・テンプルトン・ジャパン

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本記事は、フランクリン・テンプルトン・インスティテュート「Macro Perspectives(2023年2月)」の翻訳版を抜粋・再構成したものです。筆者は、フランクリン・テンプルトン・インスティテュートのチーフ・マーケット・ストラテジスト、スティーブン・ドーバーです。

マクロ経済の視点から見て、2022年は世界各国の中央銀行の政策運営が話題の中心となりました。2023年もインフレとの戦いが続きますが、注目は景気後退や米ドル安の可能性に移りつつあります。私は最近、社内エコノミスト数人とこうしたテーマについて話し合いました。以下は、そこで私が得た主な考察です。

●米国のインフレは低下傾向だが、予断を許さない状況
これは、インフレが現在も上昇を続け、まだピークを迎えていない欧州とは対照的です。アジアは概して、より穏やかなインフレとなっています。日本では、20年以上ぶりのインフレとなり、実質金利がプラスに転じています。インフレが低下するペースとその度合に関して、当社のエコノミストの見解は分かれています。米国のインフレは、2023年全体で見ると3%程度で推移するというのが、市場のコンセンサスのようです。インフレが低下するペースについて、また米連邦準備制度理事会(FRB)が目標とする0%まで下がるかどうかについて、社内で建設的な議論が行われています。

●金利はピークに近づきつつある
米国に関しては、FRBの利上げがコンセンサス予想である5%程度、また場合によっては25%まで継続するというのが当社の予想です。ただし、政策金利がどれくらいの期間高止まりするかについて、当社エコノミストの見方は様々です。債券投資家、株式投資家への影響を考察するに、市場が調整した場合に投資家の期待に応えてFRBが動く「FRBプット」の可能性は低いと思われます。

●米国の景気後退は、どの程度深刻となるか?
2023年の景気見通しについては、2022年に行われたエコノミストや市場動向に関する調査が裏付ける通り、「今までで最も予想通りの景気後退」という一言に集約されます。米国が景気後退に陥るということ、またその度合が穏やかであるということを、誰もが「知っている」ようです。何かについて「誰もが」同じ認識を持つという集団心理が働いている時、いつも私は、そうした認識が間違っているという不安に駆られます。社内のミーティングでエコノミストを交えて建設的な議論がなされると、ある程度の安心感が得られます。エコノミストの見方は、景気後退の可能性は全くなし、というものから、10カ月程度に及ぶ「通常の」景気後退というものまで、様々です。

●債券への投資配分の増加を検討する好機
債券投資が、再び収益をもたらす状況になっています。金利がピークの水準にあることから、2023年は、債券投資のリターンがプラスとなる可能性があります。現在のポジションがどうであれ、投資家は全体として債券への投資配分を増やす方向に動いている様子です。

●債券投資への注目が高まる時は、質への逃避的なバイアスが働く
こうした局面では、投資適格債およびソブリン債が特に魅力的と予想され、また景気に対する不安が継続することで、ハイイールド債などのセクターでも、選別的な投資機会が生じると考えています。

●米国外での投資機会
今年については、米国の経済成長率が日本を下回るとアナリストは予想しています。これはここ20年以上見られなかった状況です。アジアの新興国や先進国も、米国を上回る成長率を達成しそうです。一方で、欧州経済は大半の予想を上回る成長を見せていますが、これは主に暖冬によるものです。

●予想されるボラティリティ
長期の戦略的視点に基づき、デュレーションを若干長期化すべきというのが当社エコノミストの一致した見解ですが、債券市場においては、戦術的な投資機会が存在する可能性があります。

●新興国市場には追い風となる可能性
新興国では、債券市場と株式市場が共に良好な環境にあります。相対的に高い成長率とインフレの沈静化に加え、米ドル高が天井を打った可能性があり、特にアジアにおいて投資機会が生じています。

●アジア全般、特に日本と中国が、アクティブ投資家に新たな投資機会を提供する可能性
かすかにインフレの兆候が見られる日本では、デフレが続いた過去数十年間とは異なるダイナミクスが働いています。一方、中国はコロナ対策のロックダウン措置を終結しつつあり、消費の回復と世界経済の見通し改善を促すでしょう。

これが、2023年に対する私の主な考察です。これらのテーマについて、当社エコノミストの視点を通し、より深い洞察をご提供します。最新のマクロ見通しについて、「マクロ見通し―景気後退、インフレ、デュレーションについての考察」レポート全文をこちらからご覧ください。

(提供元:フランクリン・テンプルトン・ジャパン)

●当資料は説明資料としてフランクリン・テンプルトン(フランクリン・リソーシズ・インクとその傘下の関連会社を含みます。以下FT)が作成した資料を、フランクリン・テンプルトン・ジャパン株式会社が翻訳した資料です。
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