まとめて下ろす人が多い?
ATMで下ろす金額は?手数料は気にする?
必要な時にすぐお金が下ろせて便利なATM。コンビニのATMであれば24時間対応している銀行もあり、普段からよく利用するという人も多いだろう。働く会社員はATMをどのくらいの頻度で利用しているのだろうか。ATMの利用の実態と意識を全国の20~40代の会社員1,117人を対象に調査した結果をもとに、ファイナンシャルプランナーの祖父江仁美さんに専門家の観点から意見を伺った。
Q1. ATMで1回に下ろす金額はいくらですか?
10,000円未満 12.5%
10,000~20,000円未満 26.4%
20,000~50,000円未満 29.7%
50,000~10,000円未満 11.3%
100,000円以上 9.8%
ATMを使わない 10.3%
ATMで1回に下ろす金額について訊くと「20,000~50,000円未満」が最も多く29.7%であり、次いで「10,000~20,000円未満」が26.4%となった。また「ATMを使わない」との回答は10.3%であり、約1割の人はATMを使っていないことがうかがえる。
専門家に意見を聞いたところ、「日常生活の中で現金を使用する機会が減り、ATMを使わない人が一定割合いる結果となった。またATM利用手数料の増額により、手数料無料の日や決まった時間にまとめて下ろす人が増えたことで、1万円以下で小出しに引き出す人よりまとめて引き出す人の割合が多くなったと思われる」とのことだ。
利用手数料の増額がきっかけで手数料を気にするようになったという人もいるだろう。
Q2. あなたがATMで1回に下ろす金額が上記なのはなぜですか?(複数回答)
月に1回まとめて下ろしたいから 48.3%
少しずつ下ろすことでお金の使いすぎを防ぎたいから 41.2%
キャッシュレス生活をしているから(あまり現金が必要ないから) 26.8%
その他 0.7%
ATMで1回に下ろす金額について、前問の金額となる理由を訊いてみると「月に1回まとめて下ろしたいから」「少しずつ下ろすことでお金の使いすぎを防ぎたいから」との回答が多く寄せられた。後者はATM利用回数が多くなりがちだと思うが、手数料がかからない時間帯を選んで上手に利用しているのかもしれない。
専門家の意見によると、「自分自身が管理しやすい方法でATMを利用している結果となった。キャッシュレス生活メインの方は、日常生活で現金を使う機会がほとんどないので、最低限の現金を下ろす時だけATMを利用していると思われる」との見解であった。
Q3. ATMでお金を下ろすときの手数料は気になりますか?
1円も支払いたくないので、0円になる条件(時間や預金額など)でお金を下ろしている 66.6%
できるだけ払いたくないが、ときには払う 28.1%
数百円のことなので気にしない 5.2%
その他 0.1%
ATMでお金を下ろすときの手数料が気になるか訊いたところ、7割弱の人が「1円も支払いたくないので、0円になる条件(時間や預金額など)でお金を下ろしている」と回答した。
専門家の意見では「ATM利用手数料の増額により0円になる日や時間帯を気にして利用される割合が多い結果となった。また突発的に現金が必要なとき(病院の診察代、懇親会の会費など)は、ATMを利用する人も一定数いるようだ」とのことで、どうしても現金が必要なときには手数料がかかっても仕方ないと考えるのだろう。
Q4. あなたがATMを使用する時間はいつですか?(複数回答)
平日昼間 66.1%
平日の夜 37.8%
土日 22.6%
その他 0.6%
ATMを使用する時間について質問すると「平日昼間」が66.1%、次いで「平日の夜」が37.8%となった。
専門家の意見によると「土日の方が、平日よりATM手数料が高い場合が多いため、土日にATMを利用する人が少なかったと思われる。平日に利用する人は、朝方や夕方以降に手数料が高くなるため、昼休みなどを利用して、下ろす人が多かったと思われる」との見解であった。前問の結果と同様で、ATMで現金を下ろすときには手数料がかからない時間を選ぶ人が多いということがわかる。
ATMはいつでも現金が下ろせるため便利な反面、使う回数や時間帯によって手数料がかかることを気にする人も多い。最近では、キャッシュレスの普及によってATMを利用しないという人もいるが、預貯金の利息が相当少ない中、ATM手数料で資産を減らしてしまわないよう、工夫して利用したいものだ。
(藤田祐依)
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調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2023年1月
調査対象:全国20~40代の会社員