学生納付特例制度は「猶予」
学生時代の国民年金2年間納めていなかったら年金いくら減る?
提供元:Mocha(モカ)
20歳になるとすべての人は国民年金に加入する義務がありますが、学生にとって保険料の負担は経済的に厳しいかもしれません。もし在学中の2年間、国民年金保険料を納めずにいたら、将来もらえる年金はどれくらい減ってしまうのでしょうか?
今回は、2年間保険料を納めなかった場合、年金額がどれくらい減るのか試算し、年金の減額分を少なくするためにやっておきたい対策をご紹介します。
国民年金保険料を払えない学生は「学生納付特例制度」の申請を
日本では、20歳以上60歳未満の人は通算40年間、国民年金に加入することになっています。また40年間加入すると満額の老齢基礎年金をもらえます。
20歳といえば、大学に在学中の人も多いでしょう。学生は十分な収入を得られるわけではないので、国民年金保険料(2023年度は月額1万6520円)の負担はなかなか厳しいかもしれません。
そんな学生のために設けられた制度が「学生納付特例制度」です。これは、申請をして承認されれば、在学中の保険料が猶予される制度です。将来、猶予を受けている期間分、年金は減額されますが、老齢基礎年金の受給資格期間(10年以上)には含まれます。
在学中に保険料を納める余裕がないときは、学生納付特例制度に申請しましょう。
●学生納付特例を申請すれば障害基礎年金も受給可能に
保険料を納められない学生は、学生納付特例制度に申請しておけば、病気やケガで障害が残ったとき、国から障害基礎年金をもらえます。
障害基礎年金をもらうには、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないなどの保険料納付要件を満たす必要があります。そんな中、学生納付特例制度の申請をしていないと、重大な事故が起きたり、病気になったりして障害を負ったとき、保険料の納付要件を満たせず、障害基礎年金がもらえなくなってしまいます。
障害を負うと思うように働けず、生活費の工面ができなくなるかもしれません。そんなとき、生活費を補てんしてくれるのが障害基礎年金です。「もしも…」の場合に備えるためにも、学生納付特例制度への申請は必須といえるでしょう。
学生納付特例制度を利用したが、その後保険料を追納しなければどうなる?
学生納付特例制度を利用した期間は、残念ながら老齢基礎年金の年金額には反映されません。
たとえば大学を卒業するまでの2年間、学生納付特例制度を利用したとしましょう。
2年分に相当する老齢基礎年金の額は以下のようになります。
※老齢基礎年金の満額は79万5000円として試算します(2023年度の老齢基礎年金の満額)
79万5000円×24月(2年)/480月(40年)=3万9750円
試算の結果から、2年間学生納付特例制度を利用した場合、もらえる老齢基礎年金が1年につき約4万円減額することになります。
その後、65歳から95歳まで30年間、年金を受給すると、減額分の合計は
3万9750円×30年=119万2500円
ですから、30年間年金を受給する場合、生涯もらえる老齢基礎年金が、満額の場合に比べると約120万円も減額されるのです。これは大きいですよね。
●国民年金保険料は10年以内であれば追納できる
国民年金保険料には追納制度があり、学生納付特例制度を利用した場合10年以内であれば追納できます。したがって、社会人になり経済的に余裕が出てきたときに追納すれば、老齢基礎年金を満額に近づけることができます。
ただし、3年以上前の保険料には加算額が上乗せされます。追納は10年以内であれば可能ですが、できれば加算額が上乗せされない2年以内に払い込むことをおすすめします。
関連リンク
株式会社Money&You
お金の知性が、人生を変える。女性向けマネー&キャリアのコラムサイト