平均値と中央値の違いとは?それぞれの求め方や最頻値の意味も紹介
中央値とは
中央値とは、母集団(調査対象になるものの全体)の分布の中央に位置する値のことです。ここから、中央値の求め方や計算例を確認していきましょう。
中央値の求め方
中央値を求める際は、データを小さい順(大きい順)に並び替えて、真ん中の値を見つけることがポイントです。
例えば「2, 3, 5, 40, 100」のデータでは、真ん中の「5」が中央値と判断できます。同データで、平均値は「30」のため、今回のケースでは中央値の方が小さいことがわかるでしょう。
なお、個数が偶数の場合は真ん中に数値が2つ出現します。偶数の場合は、真ん中の2つの数値の平均値が中央値です。
中央値の計算・算出例
平均値と同じく、A社のある年の月商データを使って、中央値を計算してみましょう。
まず、中央値を小さい順に並べ替えます。
A社の月商を並べ替えた結果、真ん中の数値(No.6とNo.7)は「75万円(3月)」と「76万円(11月)」でした。そのため、中央値は75.5万円と計算できます((75万円 + 76万円)÷2)。
平均値と中央値以外に最頻値(モード)も重要
平均値や中央値以外に、代表値として「最頻値(モード)」を用いることがあります。最頻値とは、データの中で最も頻繁に出現する値のことです。
最頻値の求め方や、計算例を解説します。
最頻値の求め方
最頻値を求める際は、同じ数値をまとめて、最も多く出現した数値の数を数えることがポイントです。
「5, 2, 3, 5, 7, 9, 5」のデータでは「2」「3」「7」「9」はそれぞれ1個しかありませんが、「5」は3つあります。よって「5, 2, 3, 5, 7, 9, 5」の最頻値は「5」です。
なお、このデータの平均値は約「5.14」、中央値は「5」と計算できます。
最頻値の計算・算出例
A社のある年の月商の最頻値も計算してみましょう。
表を確認すると「55万円」が2回、「83万円」が3回出現していることがわかります(そのほかの数字は各1回)。つまり、A社のある年の月商の最頻値は「83万円」です。
なお、A社のある年における月商の平均値が「70万円」、中央値が「75.5万円」、最頻値が「83万円」でそれぞれ異なります。どの値を代表値としてとらえるかによって、A社に対するイメージが変わるでしょう。