標準偏差とは?求め方や平均との関係もわかりやすく解説

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標準偏差の意味

標準偏差とは、データのばらつきを示したものです。標準偏差を見れば、対象データの偏差の目安がわかるでしょう。

分散もばらつきを示した指標ですが、偏差を「2乗」してから合計しているため、元のデータと単位が異なっています。そこで「2乗」されている分散の平方根をとることで、元のデータの単位に揃えたのが標準偏差です。

例えば、X地域にある会社の従業員数の分散(323.6)の平方根をとれば、標準偏差を計算できます(約18)。平方根をとる際は、電卓で分散の数値を入力してから「ルート」ボタンを押しましょう。

なお、標準偏差が小さければ対象データのばらつきが小さく、標準偏差が大きければ対象データのばらつきが大きいことを意味します。

標準偏差の求め方

標準偏差の求め方は、以下のとおりです。

1. 平均値を計算する
2. 偏差を計算する
3. 分散を計算する
4. 分散の平方根を計算する

つまり、1〜3の手順でまず分散を求めてから、その平方根を計算すれば標準偏差を算出できます。

A社のある年度の月商データ(以下図表)を使い、標準偏差を求めてみましょう。

1. 平均値を計算する

各月の月商を合計して、個数(今回は12か月)で割ることで平均値を計算できます。

・(100+50+75+83+55+66+77+14+85+103+76+56)÷12=70

つまり、A社の平均月商(月商の平均値)は70万円です。

2. 偏差(へんさ)を計算する

偏差は各月商から平均値を計算することで求められます。例えば、1月の偏差は「30」(100ー70)2月は「ー20」(50ー70)、3月は「5」(75ー70)です。

なお、偏差の合計は必ず0になります。そのため、分散や偏差値を計算する際にはあらかじめ偏差を2乗しなければなりません。今回各月の偏差を2乗すると、「900・400・25・169・225・16・49・3136・225・1089・36・196」となります。

3. 分散を計算する

分散を計算するには、まず偏差を2乗した値を合計しなければなりません。

・900+400+25+169+225+16+49+3136+225+1089+36+196=6,466

続いて、合計をデータの個数(今回は12か月)で割ります。

・6,466÷12≒539

よって、A社のある年度の月商データの分散は「539」です。

4. 分散の平方根を計算する

分散まで求めれば、後はその平方根を計算するだけで標準偏差がわかります。電卓で、「539」と入力してから「ルート」ボタンを押してみましょう(先に「ルート」ボタンを押す電卓もあります)。

ここまでの計算で、23.21……という値が出たでしょう。つまり、A社のある年度の月商データの標準偏差はおよそ「23」です。

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