標準偏差とは?求め方や平均との関係もわかりやすく解説

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標準偏差が役に立つ場面

標準偏差が役に立つ主な場面は、以下のとおりです。

・標準偏差で投資リスクを判断する
・標準偏差を売上の分析に使う
・学力を示す試験等の偏差値を計算する際に標準偏差を使う

それぞれ解説します。

標準偏差で投資リスクを判断する

標準偏差を理解しておけば、投資でリスクを判断する際に役立つでしょう。証券会社によって、株式銘柄の情報を示した画面に標準偏差が記載されていることもあります。

仮にX社の標準偏差が「10」で、Y社の標準偏差が「100」であれば、Y社の方がX社よりも株価の変動が大きいです。そのため、一般的にY社の方がハイリスク・ハイリターンの可能性があると判断できます。

なお、標準偏差はあくまで過去のデータです。現時点で数値が小さい銘柄でもその後大きく変動する可能性がある点に注意しましょう。

標準偏差を売上の分析に使う

標準偏差は、ビジネスで売上を分析する際にも役立ちます。

仮に2店舗を展開する会社があるとしましょう。直近3か月の売上高は以下のとおりです。

一目見ただけでも、F店とG店の特徴は大きく異なることがわかります。しかし、平均月商はどちらも400万円です。

一方、標準偏差を計算すれば、F店が約41、G店が約460で10倍以上も差があることがわかります。標準偏差を確認することで、なぜある店は売上にばらつきが生じているのか考えるきっかけになるでしょう。

試験等の偏差値を計算する際に標準偏差を使う

試験終了後に示される偏差値も、標準偏差を使って算出されています。

一般的に、偏差値を試験等の偏差値を計算する際の式は以下のとおりです。

・(試験の点数-平均点)÷標準偏差×10+50

試験等の偏差値を計算する際、最後に50を加えている点がポイントです。試験の結果が平均点と同じ場合は、偏差値「50」になります。

標準偏差はExcelでも計算できる

標準偏差は、Excelでも計算できます。ここまで説明したように、標準偏差を求めるには平均値・偏差・分散の算出など手間がかかるため、Excelを活用して手早く処理しましょう。

算出方法は、表示したいセルに「STDEV.P()」と入力し、カッコ内にデータの範囲を入れるだけです。

なお、詳しい説明は省略しますが、データが一部しか存在しないケースでは「STDEV.S()」のコマンドを使います。

標準偏差を投資に役立てる

標準偏差とは、データのばらつきを示した値です。投資リスクの判断や、売上の分析などさまざまな場面などで役に立ちます。

手計算で標準偏差を求める場合は、まず平均値や偏差、分散を計算しなければなりません。しかし、表計算ソフトのExcelを使えば、誰でも簡単かつ素早く標準偏差を計算できます。

さっそく身近なデータの標準偏差を計算し、ビジネスや投資に活用してみましょう。

参考:総務省統計局「データの散らばりを見る」

ライター:Editor HB
監修者:高橋 尚
監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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