【JPX総研】2023年の東証指数ランキング ~パフォーマンスが良かった指数は!?~
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昨年1年の主要な東証指数のパフォーマンスを振り返ると、「TOPIX Core30」が+33.1%でトップとなりました。また、配当に着目した指数やTOPIX バリュー等のバリュー指数が上位にランクインしていることから、大型・バリュー相場であったことが伺えます。
【主な東証指数のパフォーマンス上位10指数(2023年)】
指数 | リターン |
TOPIX Core30 | 33.1% |
東証配当フォーカス100指数 | 33.0% |
S&P/JPX 配当貴族指数 | 32.9% |
TOPIX高配当40指数 | 32.8% |
TOPIX Small バリュー | 32.5% |
TOPIX バリュー | 32.4% |
TOPIX 500 バリュー | 32.3% |
S&P/TOPIX150 | 30.7% |
TOPIX 100 | 30.3% |
S&P/JPX 500 ESGスコア・ティルト指数(0.5) | 28.9% |
※配当込みベース。以下同様。
トップとなった「TOPIX Core30」は、TOPIXニューインデックスシリーズ※の一つとして、1998年から算出を行っている、直近3年間の売買代金及び浮動株時価総額で選定した上位30銘柄で構成される指数です。年に1回、毎年10月最終営業日に定期入替を実施します。
※TOPIXニューインデックスシリーズは、TOPIXの構成銘柄を時価総額と流動性(売買代金)から区分した株価指数であり、TOPIX Core30やTOPIX Large70等から構成されます。
詳細は、以下をご参照ください。
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/line-up/files/fac2_12_size.pdf
銘柄コード | 銘柄名 |
3382 | セブン&アイ・ホールディングス |
4063 | 信越化学工業 |
4502 | 武田薬品工業 |
4503 | アステラス製薬 |
4568 | 第一三共 |
6098 | リクルートホールディングス |
6273 | SMC |
6367 | ダイキン工業 |
6501 | 日立製作所 |
6594 | ニデック |
6758 | ソニーグループ |
6861 | キーエンス |
6954 | ファナック |
6981 | 村田製作所 |
7203 | トヨタ自動車 |
7267 | 本田技研工業 |
7741 | HOYA |
7974 | 任天堂 |
8001 | 伊藤忠商事 |
8031 | 三井物産 |
8035 | 東京エレクトロン |
8058 | 三菱商事 |
8306 | 三菱UFJフィナンシャル・グループ |
8316 | 三井住友フィナンシャルグループ |
8411 | みずほフィナンシャルグループ |
8766 | 東京海上ホールディングス |
9432 | 日本電信電話 |
9433 | KDDI |
9434 | ソフトバンク |
9984 | ソフトバンクグループ |
(銘柄コード昇順)
個別銘柄ベースの寄与度※で見ると、トヨタ自動車(7203)やソニーグループ(6758)といったウエイトの高い銘柄のパフォーマンスが堅調だったほか、信越化学(4063)や東京エレクトロン(8035)といった半導体関連銘柄の良好なパフォーマンスがプラスに寄与していました。
市場ベンチマークであるTOPIXと比較しても、同指数のパフォーマンスは+4.8%と良好な結果となった一方で、「TOPIX Core30」に次いで売買代金及び時価総額が高い70銘柄で構成される「TOPIX Large70」や、その次の「TOPIX Mid400」、「TOPIX Small」については、それぞれTOPIXを下回ったことから、2023年は超大型株がけん引した相場だったことが伺えます。
※個別銘柄ベースの寄与度=2022年末の銘柄ウエイト×浮動株時価総額増減率
「TOPIX Core30」に連動するETFは、以下のとおりです。
NEXT FUNDS TOPIX Core 30連動型上場投信(1311)
NF・TOPIX Core 30 ETF(1311)は、新NISAの成長投資枠の対象銘柄で、本ETFを活用すれば、日本を代表する大型企業群に1万5千円程度からご投資いただくことが可能です(2024年3月21日時点)。NF・TOPIX Core 30の構成銘柄である大型株は、安定した業績を反映して短期的に株価が大きく割安になることが少なく、比較的安定して配当を出す傾向にあるため、当ETFはインカム収入を得ながら長期投資をしたい方にも適していると言えます。
上位2~4位には、「東証配当フォーカス100指数」・「S&P/JPX 配当貴族指数」・「TOPIX高配当40指数」と、配当に着目した指数が続きました。
銘柄選定方法の概要は下の表のとおりです。一口に「配当」といっても、各指数のユニバースや選定方法、銘柄数については、それぞれ違いがあります。
例えば、ユニバースについては、「S&P/JPX 配当貴族指数」及び「TOPIX高配当40指数」は日本株を対象としておりますが、「東証配当フォーカス指数」は、日本株に加えてREIT銘柄も含まれます。また、「S&P/JPX 配当貴族指数」はTOPIX全体をユニバースとしていますが、「TOPIX高配当40指数」はTOPIX Core30とTOPIX Large70を組み合わせたTOPIX100をユニバースとし、大型銘柄のみを対象としています。
こうした違いに加えて、「東証配当フォーカス100指数」は予想配当利回り、「S&P/JPX 配当貴族指数」は過去10年間の実績配当、「TOPIX高配当40指数」は実績配当利回りに着目するなど、異なる観点で選定される指数といえます。
指数名 | 東証配当フォーカス 100指数 |
S&P/JPX 配当貴族指数 | TOPIX高配当40指数 |
ユニバース | TOPIX1000、 東証REIT指数 |
TOPIX | TOPIX100 |
指数概要 | 予想配当利回り、時価総額に着目して選定された銘柄から構成 | 過去10年間配当水準を維持、または増配した銘柄から構成 | 実績配当利回りが高い銘柄から構成 |
銘柄数 | 100 | 40~50 | 40 |
連動ETF | 上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)(1698) | One ETF 高配当日本株(1494) | iFreeETF TOPIX高配当40指数(1651) |
過去10年の累積リターンでみても、TOPIX対比、「東証配当フォーカス100指数」は+42.5%、「S&P/JPX 配当貴族指数」は+70.8%と、良好なパフォーマンスとなっています。(「TOPIX高配当40指数」は2017年8月算出開始のためデータなし。)
皆さんは今回ご紹介した指数やETFをご存知でしたでしょうか?東証指数の一覧や各年のパフォーマンスの状況は「指数一覧表・パフォーマンス一覧」として取りまとめておりますので、ぜひご覧ください!
【指数一覧表・パフォーマンス一覧】
https://www.jpx.co.jp/markets/indices/line-up/jr4eth0000000nby-att/mapping_j.pdf
(東証マネ部!編集部)