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プライベートバンキングとは?

提供元:JTG証券

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プライベートバンキングとプライベートバンクの違い

プライベートバンキングとプライベートバンクの違いをご存じでしょうか。プライベートバンキングとは、プライベートバンクの概念をビジネスとして行っているサービスを指します。それではまず、プライベートバンクとはそもそもどういうものなのか?こちらをご説明します。

プライベートバンクとは?

プライベートバンクはもともとスイス発祥で、概念としましては、現在の言葉で表しますとファミリーオフィスに近いものです。スイスの貴族が一族の資産を自分たちの哲学に沿って管理/運用しておりました(ピクテ家など)。そして、その哲学に共感する富裕層のために、自分たちの資産と一緒に運用する機会を提供したのがプライベートバンクです。それが一任勘定取引の始まりで、マンデート取引とも呼ばれています。

一任勘定取引(マンデート取引)は、スイス金融の一丁目一番地と言われるほど代表的な金融サービスです。もともと貴族が自分たちのために資産を運用しているファンドへの相乗りを他の富裕層に開放しました。そして、それが一任勘定取引としてビジネスとなったのです。運用の主体である貴族たちと同じリスクリターンを取っており、同じボートに乗っているという特徴があります。(プライベートバンクの一任勘定)

プライベートバンキングとは?

一方、金融機関が独自のマーケット予想のもと顧客にビジネスとして一任勘定取引を提供したのがプライベートバンキングです。金融機関は自己の資金を運用に入れず、最初からビジネス目的として、エコノミスト、ストラテジスト、アナリストなどマーケット分析のプロフェッショナルをグローバルに配置し、独自にマーケットを分析して、最適なポートフォリオ配分を割り出し、一任勘定のファンドとして顧客に提供しています。(プライベートバンキングの一任勘定)

通常、ロー、ミドル、ハイリスクなどリスク度合いに応じたクラスが用意されています。また、預入金額が大きくなりますと、その顧客の資産状況やライフステージに沿ったポートフォリオをオーダーメイドで設計できる自由裁量の一任勘定(ディスクレッショナリーマンデート)を提供している先もあります。

プライベートバンクの一任勘定は、そのオーナー一族の運用哲学に顧客が合わせるのに対し、プライベートバンキングの自由裁量の一任勘定は、顧客自身の運用ニーズに合わせているという違いがあります。

プライベートバンキングとウェルスマネジメントの違い

プライベートバンキングでは、上記のような一任勘定取引を提供し、顧客の資産管理に寄り添って行く中で、顧客のライフステージに応じて、ファミリーのニーズや悩みの相談が多くありました。そこで、資産管理だけに留まらず、相続事業承継や次世代の教育、趣味(絵画、ワイン、クラシック音楽、スポーツ等)などの非金融サービスの分野に至るまで多様なニーズや悩みの相談にのれるようにしてきました。つまり、顧客の周りにまつわること全てに対応できる執事的な役割を果たすようなサービスに成長していったのです。

ここで、プライベートバンキングがファミリーのニーズや悩みを発見できたのも、その後のソリューションのサービスを提供できたのも、独自の顧客の担当制が大きく寄与しています。プライベートバンキングは、1人の顧客に対し、担当者を変更せずに顧客からの要望がない限り、長期的に担当をしていきます。そこで、信頼関係が築かれ、顧客のファミリーの一員のように担当者は扱われていきます。そして、ファミリーの本当のニーズや悩みを教えてもらえるようになり、執事的な存在となったのです。

一方、日本の金融機関においては、一般的に顧客との癒着や担当者の不正行為を防ぐ目的から2,3年ごとに担当者の異動、転勤を行うのが通例でした(人事ローテーション)。最近ではその考え方も変わってきていますが、スイスでは自分と相性の合ったプロフェッショナルな担当者と長期的な付き合いができることがプライベートバンキングサービスを育んできた理由です。

昨今、そのプライベートバンキングと似たような形でウェルスマネジメントが使われ始めています。ウェルスマネジメントは、プライベートバンキングのように敷居が高いものではなく、もっと顧客層のすそ野を広くして資産管理運用のサービスを行い、相続対策などまで広義な観点でファミリーのウェルス、幸せをサポートしていく意味を込めて使われるようになりました。

最後に(ご自身のウェルスの相談先を決める際に)

プライベートバンク、プライベートバンキング、ウェルスマネジメントという言葉が区別なく使われている状況をよく見掛けますので、今後これからご自身のウェルスについて相談する時は、金融、非金融サービスのどの分野までサービスを提供してくれるか、そして、またその強みと実績をよく確認し、担当者も数年で変更があるかどうかを確認するなど、ご自身のニーズ、また将来発生するであろうニーズに対してどこまで対応してくれるかをしっかり吟味してから相談する先は決めていく必要があるでしょう。

(提供元:JTG証券)

著者/ライター
松木 弥来
Jトラストグローバル証券株式会社
取締役副社長 ウェルスマネジメント本部長
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