「投資INSIDE‐OUT」
日本版「SOX指数」が誕生! ~株価指数を考える(2)~
提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント
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◆日経新聞社が「日経半導体株指数」の公表を開始
日経新聞社は3月25日、「日経半導体株指数」の算出・公表を開始しました。東京証券取引所に上場する半導体関連銘柄のうち、時価総額の大きい30銘柄で構成、算出されるものです。
上図は、昨年来の米国の主要株価指数の推移です。いわゆる「主要3指数」(NYダウ、S&P500、ナスダック総合)と比べて、SOX(フィラデルフィア半導体株指数)の好パフォーマンスが鮮明です。
米国市場は昨年来の生成AI(人工知能)相場が続いており、特にAI向け先端半導体の設計で1人勝ちが続くエヌビディア社の上げ下げが、足元でも市場全体の心理を大きく左右しています。SOXはエヌビディアのほか、インテル、AMD、アプルライド・マテリアルズなどの米企業に加え、台湾のTSMC、オランダのASLMなど、米国市場に上場する半導体企業(30銘柄)から構成されています。銘柄数も同じである今般の新指数は、まさに日本版のSOX指数と呼べそうです。
◆日本は、製造装置や部素材に強みだが・・・
日本企業は半導体の最終製品である「チップ」の製造では随分と影が薄くなったものの、製造装置では世界シェアの約3割、部素材では約5割と大きな地位を占めています。
SOXは製造装置、部材のほか、半導体の設計や生産を行う世界的な大企業で構成されています。一方、新指数は部材などを中心に、相対的に時価総額の小さい銘柄が多く含まれています。このため、新指数の算出は時価総額加重平均方式ですが、各銘柄の構成比率の上限は15%、半導体関連が主力事業でない場合は5%に制限されています。
なお、現時点で構成比の大きい銘柄は、東京エレクトロン、ルネサスエレクトロニクス、アドバンテスト、レーザーテックなどとみられ、近時は半導体株に連動されやすいとされる日経平均株価の動向をみる上で参考となりそうです。
現時点で、新指数は、「日次終値ベースでの公表」とされています。
市場参加者の注目を高めるには、取引時間中の「リアルタイム」の数値公表が待たれます。
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