オーロラ出現と経済成長に相関?
提供元:野村證券(FINTOS!編集部)
約10年周期のジュグラー循環(設備投資循環)は始まったばかり?
経済学では、下記のような景気循環が知られています。
・キチン循環:約40ヶ月周期、在庫投資循環
・ジュグラー循環:約10年周期、設備投資循環
・クズネッツ循環:約20年周期、建築物需要循環
・コンドラチェフ循環:約50年周期、技術革新循環
太陽黒点の周期とジュグラー循環の周期は近似
1990年以降についてみると、10~11年周期の太陽黒点数の増減と、世界経済成長の変動は似た動きをしているようにも見えます。もちろん、アジアの通貨危機や、金融危機が太陽活動が原因と考えるのは無理があります(エルニーニョ現象などの気候や、それによる農林水産業への影響があった可能性はあります)。一方で、ジュグラー循環上の好景気の期間に、アジア通貨への投資ブームや、支払い能力の低い人に多額の住宅ローンを貸し付けるといった、金融上のリスクが積み上がっていたことが、その後の危機の原因の一つともと考えられます。
先日の北海道を含めて、今年は世界的にオーロラの当たり年であることが報道されています。オーロラは黒点の原因である太陽フレアと関係があります。足元の世界景気拡大がジュグラー循環上の拡大期であり、また、太陽黒点周期における黒点増加局面と一致しているとすれば、ちょうど景気拡大期にオーロラ出現が増加していることになります。そして景気拡大のけん引役は、まずはAI関連の設備投資になりそうです。
(FINTOS! 編集部)