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兜のささやき(Vol.14)首都圏で1億円超え…マンション価格高騰で注目される業界とは?

提供元:いちよし証券

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株の神様の声が聞こえるというTさんは、定期的にその教えを受けています。今日は、Tさんと神様は、海の見えるカフェで投資談義を行っています。

首都圏で1億円超え…マンション価格高騰で注目される業界とは?

T:最近、マンション価格が高騰していることをよく耳にしますね。

神様:はい。特に首都圏の新築マンションの価格高騰が話題です。今年の初めに、不動産経済研究所が2023年の新築マンションの平均価格において、東京23区で初めて1億円を超えたことを発表し話題となりました。最近は多少価格が落ち着いていますが、2024年に入ってからの平均価格は概ね7,000万円台が続いているようです。

T:7,000万円でも高いですよ。一体何が起こっているのでしょうか?

神様:いくつかの要因が考えられます。ひとつは建設資材価格の高騰です。日本は資材の原燃料を輸入に頼っていますから、ここ最近の記録的な円安の影響もあるでしょう。他には、ちょうど先日に建設業の2024年問題(第404話 2024年問題抱える建設業 デジタル化が国策である理由)についてお話したように、人材不足も深刻化しています。人件費の高騰の影響もあるでしょう。

T:そういう要因なら、残念ながら急に価格が安くなることは考えられそうにないですね。それなら中古マンションはどうでしょうか?

神様:中古マンションの価格は、実は2013年ごろからずっと右肩上がりで上昇し続けています。こちらも新築の価格に影響されるなど、様々な要因があるようです。

T:そうですか。家を購入しにくい時代となってしまいましたね。

神様:そんな事情を反映し、首都圏の新築マンションでは、ここ最近は価格を抑えるために広さを抑えた物件が増えているようです。不動産経済研究所によると、2013年の首都圏のマンション販売価格(中央値)は4,348万円で、専有面積積(中央値)は71.1平方メートルでした。しかし、2023年は販売価格が6,098万円で専有面積は68.42平方メートルとなりました。

T:価格は高騰し、専有面積は狭くなっているわけですね。なかなか世知辛い。

神様:時代と言えばそれまででしょうが、そんな時代を背景に注目されている事業があります。何だと思いますか?

T:新築マンションの部屋が狭くなって注目される業界ですか?何でしょうか?

神様:近年、「トランクルーム」の利用が増えています。トランクルームとは、自宅の整理整頓などによって出るような、普段は使わないものや荷物などを一時的に保管しておくためのレンタル収納スペースです。

T:なるほど。そういえば最近あちこちでトランクルームを見かけますね。

神様:コロナ禍以降、在宅ワークの増加によって自宅のスペースを確保したり、家にいる時間が長くなって整理整頓を行ったりと、使わないものを保管しておく場所が必要とされる機会が多くなり、需要が高まっているようです。レンタルトランクルームを運営するエリアリンクによると、2022年のトランクルーム市場は13,200件、569,800室でした。今後、2030年には17,800件、860,000室まで増加すると予測されています。

T:確かに、季節のもの、趣味のもの、仕事の道具など、今すぐには必要としないものを預けておければとても便利です。費用的に許容できるなら使いたいですよね。しかし、認知度的にはまだまだ知られていない気もします。そういう意味でも、これからまだ伸びる余地があるのでしょうね。

神様:おっしゃる通りです。トランクルームビジネスはコロナ禍を契機に大きく成長しましたが、利用したい人のニーズをさらに汲み取っていくことで、今後も大きな成長が期待されます。トランクルームは人の居住は考慮せず、内装コストが安く済む利点もありますし、変形地でも出店できることも魅力です。ビジネスをするにあたってのメリットを背景に、倉庫業だけでなくスーパーや書店などの量販店も参入しています。多様なサービスが登場することで、認知度の上昇をはじめ、業界の活発化が図られていくでしょう。

(提供元:いちよし証券)

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