ブルームバーグ発:インデックス投資の魅力発掘シリーズ

地球の温暖化に伴い、商品市場にも熱気到来

提供元:ブルームバーグ L.P.

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コモディティ市場における新しいニーズの表面化

5月の世界全体の平均気温は15.91℃で過去最高を記録し、2024年は観測史上で最も暑い年となる見込みです。コモディティ市場もまた、需要面での新たな追い風と、投資家による同アセットクラスへ関心が再シフトしたことを背景に、堅調な1-3月(第1四半期)に続いて、4-6月(第2四半期)も活況な相場展開となりました。

ブルームバーグ商品指数(BCOM)は2.9%上昇、2024年は年初来(6月末時点)で5.1%増となっています。銅と金の価格は史上最高値を更新したほか、金属、天然ガス、コーヒーが上昇相場をけん引し、ほとんどの農産物は出遅れの展開となりました。エネルギー移行や地政学的問題など、24年の主要テーマの一部が相場展開に寄与しましたが、第2四半期には人工知能(AI)向けの膨大な電力要件や必要なコモディティなど、新たなマクロ経済のテーマが表面化したのも2024年の興味深い点ではないでしょうか。

ブルームバーグの2024年コモディティ見通しでは、今年の注目すべき六つの主要テーマの一つとしてエネルギー移行を強調しています。 化石燃料利用から電気利用への移行に伴うマクロ経済のシフトにおいて欠かせない工業用金属および貴金属に、投資家の関心がシフトしたため、第2四半期の上昇相場へとつながりました。 AI主導となった株式市場のテーマは、コモディティ市場にも波及しました。その背景として、AI技術の導入に伴う電力需要の高まり期待感から、天然ガス需要も回復し積極的なロングポジションが取られたことがあげられます。

コモディティは、異常気象、地政学的な出来事、あるいは特定の先物契約受け渡しに関する予測絡みの供給不安などから、時に爆発的なボラティリティーを引き起こす傾向が見られます。例えば5月にニューヨーク商品取引所(COMEX)の銅先物市場で発生した大規模なショートスクイーズ(踏み上げ)による銅価格の急騰が、記憶に新しいところです。銅は、他の工業用金属に比べて導電性が高く、エネルギー移行のテーマにとって最も重要な金属の一つとなっており、ブルームバーグ工業用金属インデックスの中で最も高いウエートを占めています。工業用金属価格の上昇の動きは、1年前からの化石燃料中心のエネルギーからのシフトを示しています。(図2)

転換期にある2024年のコモディティ市場

結論として、第2四半期のコモディティ市場はエネルギーと金属がけん引して上昇しました。世界的に記録的な温暖化は、コモディティ市場でも注視すべき重要なテーマとなっています。昨年から続いていたエルニーニョ現象が、年内にはラニーニャ現象に移行する見通しで、今年後半には大西洋でのハリケーン活動が活発化しています。この状況は、エネルギー生産と供給だけでなく綿花のような農作物にも打撃を与える可能性があります。AI向けの電力ニーズと相まって、エネルギー移行のテーマは、エネルギーと工業用金属の価格動向を見る限り、2024年は大きな転換期にあると見ることができます。

コモディティのパフォーマンスは堅調で、季節性を考慮しても予想通りの展開となりました。24年7-12月(下期)のコモディティ相場はどのような展開となるのでしょうか?市場参加者にとって、ここから市場のけん引役となるマクロテーマに注視していくことが、アセットクラスとしてのコモディティと、そのベンチマークとなるBCOMを理解する上で、とても重要になってくるでしょう。

東京証券取引所にはブルームバーグの商品指数を利用したコモディティ上場投資信託(ETC)が数多く上場しています。世界的に商品指数のベンチマークとしてご利用頂いている、ブルームバーグ商品指数(BCOM)を原資産とした上場ETCはもちろんの事、是非一度、ファンドなどでも多くの取り扱いのあるコモディティを分散戦略の投資対象としてご考慮されてはいかがでしょうか。

https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/issues/01-11.html

ブルームバーグ・インデックス・プロダクト担当

本稿はブルームバーグの日本語ウェブサイトにて配信した記事から引用しています。
https://about.bloomberg.co.jp/blog/the-world-is-heating-up-and-so-are-commodities-markets/

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https://about.bloomberg.co.jp/product/indices/

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(提供元:ブルームバーグ L.P.)

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