乙武先生!金融教育、見にきてください ユニコーンラボ前編

家庭内商売でおこづかいを稼ぐ新発想。「ユニコーンラボ」開発秘話を乙武洋匡が直撃!

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月額3000円超を売り上げる子どもも

乙武 ところで、「ユニコーンラボ」を使っている子どもたちは、実際のところ月にどのくらい稼げているんですか?

永野 家庭内のことなので精密なデータが採れているわけではないのですが、小学校1年生にして月額3000円以上も売り上げる子どもも珍しくありません。

乙武 それは素晴らしい。しっかり狙い通りに機能しているということですよね。「ユニコーンラボ」を商品化するプロセスで、とりわけ苦労したのはどのような点でしょうか。

永野 どうすれば簡単に早く、美味しい野菜を作れるかという仕組みの部分ですね。幼いお子さんほど、失敗するとモチベーションが下がってしまいますから、いかに続けてもらうかがカギでした。

乙武 そのあたりは様々な機材を試しながら、ひたすら実証実験を重ねるしかないのでしょうか。

永野 そうですね。LEDライトも専門のメーカーさんに高性能なものを特注して、レタスが3週間前後で育つ仕様になっています。子どもの側からすれば、1カ月の収入が立てやすいペースですね。

乙武 そもそも、庭の家庭菜園やベランダのプランターで育てるのではなく、室内で、それもLEDライトで野菜が栽培できるという仕組み自体が手軽でいいですよね。

永野 単純に、水耕栽培キットとしてもリーズナブルだと思います。そのためか、大人の方からも「楽しい」という声をよくいただきます。私もこの2年、ずっと野菜を育てていますが、苦手な虫が寄り付くことがないので助かっています(笑)。

乙武 逆に、ここまでの半年間で、ユーザーからネガティブなフィードバックもありましたか?

永野 発表当初に寄せられたコメントのなかには、「最初に親が3万円ほど出して導入するものだから、これは本当の自立ではない」という意見もありました。

乙武 でも永野さんは、家計への貢献も数値化されていますよね。

永野 はい。事前に小学生約20人と1年間の実証実験を行った結果、子どもは本来もらえるおこづかいの平均額の、2倍以上の収入が得られ、親は親で相場より安く野菜が購入できるため、年間約1万7000円の節約に繋がるという試算が出ています。

乙武 ということは、親からしても2年間も続けてくれれば十分にペイするわけですね。まあ、それ以上に教育的効果が大きいわけですが。

永野 ただ、そうしたご意見があることを踏まえて、子どもが自分で月額料金を払うリース型のサービスを現在検討しています。たとえば月に3000円売り上げる子どもからすれば、月額600円程度のレンタル費は十分に払える範囲だと思いますので。

乙武 たしかに。あるいは、親が買って子どもから毎月レンタル代を徴収する仕組みにしてもいい。野菜の代金と相殺することもできますし。

永野 ああ、なるほど。それもありですね。

乙武 いろんな意見を取り入れながら、「ユニコーンラボ」がまだまだ進化の途上にあることがよくわかります。永野さんには、まずは頑張って量産体制を構築していただいて、より多くの子どもたちにこのキットが届くことを願います。

お話を伺った方
乙武 洋匡
1976年、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。大学在学中に出版された『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活動。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。地域に根差した子育てを目指す「まちの保育園」の経営に参画。2018年からは義足プロジェクトに取り組み、国立競技場で117mの歩行を達成。2000年、都民文化栄誉章を受賞。
著者/ライター
友清 哲
1974年、神奈川県生まれ。大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て独立。主な著書に『日本クラフトビール紀行』『物語で知る日本酒と酒蔵』(共にイースト・プレス)、『この場所だけが知っている 消えた日本史の謎』(光文社知恵の森文庫)、『作家になる技術』(扶桑社文庫)、『一度は行きたい「戦争遺跡」』(PHP文庫)ほか。また近著に、『横濱麦酒物語』(有隣堂)がある。
用語解説

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