想像以上の“真面目な語り口”に注目

新たに金融庁の参事官となった「ワニーサ」を直撃! 金融経済教育を日本で広めるヒントを聞いた

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――どのようなことがきっかけで参事官になったのですか?

ワニーサ 2024年1月から、抜本的に拡充されたNISA、いわゆる「新しいNISA」が始まりました。その後、NISAの口座開設者数は増え、いまや国民の成人の方の4人に1人が口座をお持ちです。NISAを通じた買付額も増加し、政府目標である56兆円を2年以上も前倒しで達成しました。国民の皆さまの資産形成への関心の高まりを感じているところです。

このように、私の役目であった「資産形成の促進」に進展が見られたことから、それらを評価され、参事官に任命していただきました。そしてこのタイミングで、今後は資産形成の促進に加えて「金融経済教育の推進」も行うようにとのお話があったのです。

――金融経済教育の推進も担うようになったのは、どんな狙いからでしょうか?

ワニーサ 私たちの大きな目的は、国民の皆さまが経済的に自立し、幸福を実現する「ファイナンシャル・ウェルビーイング」の達成です。そのためには、金融リテラシーを高めることと、安定的な資産形成を進めていただくことが、車の両輪のようにどちらも欠かせない関係にあると考えています。

つまり、お金に関する判断力を高めていただき、金融商品の特性やご自身の状況をしっかりと理解した上で、可能な範囲で安定的な資産形成に取り組んでいただくことが大切です。このような考えから、資産形成の促進と金融経済教育の推進の両方を担当することになりました。

藤岡 人生100年時代といわれるように、長寿化が進み、ライフスタイルも多様化しています。その中では、個人のライフプランやステージに合わせて、資産形成に取り組む重要性が高まっており、金融リテラシーを高めるための学びの場、金融経済教育を受けられる場の提供が必要です。そのような考えから、参事官とともに日々奔走しております。

ワニーサ 金融経済教育は「投資教育ではないか」というお話をされる方もいらっしゃるのですが、私たちが考えている金融経済教育はもっと幅広いものです。家計管理の仕方に始まり、金融トラブルから身・財産を守るためのリテラシーの習得も含まれます。それらを身につけた先に、貯蓄も含めた資産形成があると思っています。

――普段のワニーサさんのSNSを見ていると、もっと柔らかな受け答えをされるのかと思いました。

ワニーサ 確かに意外かもしれません。今日は公式な取材の場ですから、私たちの考えを正確に伝えられるよう、丁寧にお話ししています。

著者/ライター
有井 太郎
ビジネストレンドや経済・金融系の記事を中心に、さまざまな媒体に寄稿している。企業のオウンドメディアやブランディング記事も多い。読者の抱える疑問に手が届く、地に足のついた記事を目指す。
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