作りたいのは、お金について親子が会話するきっかけ

デジタル時代に高まる「お金の教育」の重要性、金融庁のワニーサが全国行脚で実施するイベントとは

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キャッシュレス決済が広まる中で、子どもたちが「お金を見る機会」が減っている。だからこそ、お金がどういうものか、小さいうちから理解を深める必要性が高まっている。こうした中、金融庁では親子向けの金融経済教育イベントを全国各地で実施している。そのプロジェクトを牽引するのは、金融庁の公式キャラクターであり、「参事官」の役職に就いているワニーサ氏だ。詳しい取り組みについて同氏に聞いた。

参加者に伝えたい「もっとお金の話をしよう」

――金融庁では、親子向けの金融経済教育イベントを行っていると伺いました。ワニーサさんは、2025年2月に参事官に就任して以降、その取り組みを率いているのですよね。(前回記事参照)

ワニーサ はい。私たちは金融経済教育の推進に力を入れており、この取材に同席してもらっている金融経済教育推進室長の藤岡由佳子さんをはじめ、職員が一体となって施策を実施しています。

その1つが、さまざまな地域で行っている「ワニーサと学ぶ 未来のためのお金の教室」です。各地の財務局との共催による金融経済教育イベントで、今年度(2025年度)は、全国10か所程度での開催を目標にしています。すでに福岡、岡山、札幌、宮城、などで実施しました。

イベントのコンセプトは「もっとお金の話をしよう」です。日本では、どうしても「お金の話はしたくない」という感覚があると思います。そうやって“覆い隠してしまう”のではなく、もっと健全な形で、お金の話を家庭でしてほしい。そのために、まずはこのイベントでお金の大切さを伝えたいと考えています。

併せて、近年はお金のトラブルも増えており、それらから身を守るための金融リテラシーも必要です。その点についても、皆さんの力になれるイベントを目指しています。

藤岡 扱う内容も幅広く、基本的なお金の仕組みや家計管理の仕方、ライフプランや人生設計に合わせた資産形成の大切さなど、お金にまつわるさまざまなテーマに触れる時間となっています。

著者/ライター
有井 太郎
ビジネストレンドや経済・金融系の記事を中心に、さまざまな媒体に寄稿している。企業のオウンドメディアやブランディング記事も多い。読者の抱える疑問に手が届く、地に足のついた記事を目指す。
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