「50歳で3億円」を達成した兼業投資家の投資ルール・前編

長期投資を途中で投げ出さずに「億り人」になる方法

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時代に合わせて「バリュー投資」から「グロース投資」へ

当初は「応援したい会社」という軸で投資を行っていたが、ある書籍との出会いで考え方が一変する。

「『謎のトレーダー「しん」の〈株〉バリュー投資法』という書籍を読み、株は数字で見ることができる、要はファンダメンタルズで見ることができるということを知ったんです。それまでは企業の印象と配当利回りでしか見てなかったんですが、売上と利益が上がっているから配当が出るという仕組みがわかって、見方が変わりました」

さらに『私でも面白いほどわかる決算書』という書籍も読み込み、財務諸表の見方がわかるようになった。

「この2冊はかなり勉強になりましたね。ファンダメンタルズを見ることで、雰囲気で投資するのではなく、ちゃんとした根拠を持って投資できるようになるんだってわかったし、何を買うべきかという基準が自分のなかにできた感覚がありました」

改めて投資について学び、とりでさんが行きついたのはバリュー投資。企業の利益水準や資産価値などに対して、株価が割安な銘柄に投資する手法だ。

「20~30年間、ずっと右肩下がりで日経平均株価が下がっていくような時代だったので、バリュー株のような時価総額よりも現金同等物の数値のほうが高い銘柄を持っていないと耐えられなかったところもあります。『この会社は現金同等物が高いから持ち続けていいんだ。そして、配当を受け取り続ければいいんだ』という我慢の投資をしていた感じですね」

現在のとりでさんは、かつて購入してきたバリュー株を担保にして、グロース株の信用取引を行う手法を取り入れている。つまり、バリュー投資からグロース投資へと軸を変えたのだ。グロース投資とは、利益成長性や将来性の高さが期待できる銘柄に投資する手法。

「切り替えたのは2017年頃です。その頃、KG情報という四国の印刷会社の銘柄を購入して10年ほどが経った頃でした。KG情報はバリュー株として有名で長く持ち続けていたんですが、増配するというニュースがきっかけで2017年にストップ高になったんです。そのときに久々に株価チャートを見たら、10年間株価が上がっていないどころか、10年前に買ったときの株価に回復したタイミングだったんです。年4%ほどの配当金は受け取り続けていましたが、もっと株価が上がる銘柄はあったはずだと。せっかく投資するならグロース株のほうがいいのではないかと思い始めました」

2013年頃からアベノミクスの影響で株価が上がり始め、グロース投資を行っている人のパフォーマンスが上がっていることは見聞きしていたという。

「グロース投資を始めてから、パフォーマンスは日経平均株価以上に上がるようになりました。バリュー投資をしていた頃は、そもそも日本全体の株価が上がらないから資産も劇的に増えていかなかったので、入金しては新しい銘柄を買って銘柄数だけが増えていく状況で、配当金や株主優待は受け取れるけどパフォーマンスは上がらなかった。ただ、アベノミクスで時代が変わったから、グロース投資に切り替えてパフォーマンスを上げられるようになったという感じですね」

お話を伺った方
とりでみなみ
兼業投資家。投資歴24年。20代の頃に「50歳で資産3億円」という目標を立て、前倒しで達成。サラリーマンとして働きながら、投資に割く時間の最小化を追求。幅広い投資手法の知識を活かし、投資情報のミスリードを減らすため、SNSや講演での情報発信を行っている。
著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。
用語解説

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