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企業が着目すべきは、生活者の“属性”ではなく“好き”になりつつある

博報堂の新プロジェクト「偏愛会議(TM)」が探る“推し活×マーケティング”の可能性

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“推し活当事者に寄り添う”コラボが企業価値を上げる

推し活をビジネスに掛け合わせる事例として、コラボグッズやコラボカフェなどが挙げられるが、単にコラボすればいいというわけではないとのこと。

「コラボ案件は増加してきていますが、増えてきただけに推し活をしている方々も『自分たちや“推し”が消費されているのではないか』という感覚を持ち始めています。だからこそ、その界隈が本当に求めているものを押さえることが非常に重要です」(十河さん)

「以前、とあるアニメとラグジュアリーコスメを扱うセレクトショップのコラボがありました。そのアニメは、私たちが10代だった頃に放送が開始した作品なんです。私たちも30代になり、ラグジュアリーコスメを持っていたい世代になったところでコラボが実施されたので、このアニメが好きな人の間ですごく歓迎されていました。SNSを見ていても、『私たちのことをわかってくれてる』『コラボ商品以外のコスメも買っちゃった』といった声が投稿されていて、そのセレクトショップのイメージが上がった人も多いと思います」(瀧﨑さん)

特定のコンテンツを推している人の気持ちに寄り添うことで、多くの人に愛されるコラボが生まれ、企業価値も高まっていくというわけだ。

「以前のコラボはカフェや食玩など、消費財に近いものが多かった印象がありますが、最近は家電・家具などの耐久消費財や高額商材、携帯インフラ、町おこしなどにコンテンツが活用されるケースが出てきています。推し活が、どんどん生活に根差したものになってきているのだと思います。あらゆる分野のビジネスにおいて、“好き”と向き合うことがマストになってきているといえます」(瀧﨑さん)

「もちろん従来の定量的な調査も大事です。一方で、生活者の生の声を聞くインタビューを行ったりSNSに落ちているポストを捉えたりして、こういうものが求められているのではないかと発想していくことが、今後ますます重要になると感じています」(十河さん)

娯楽から生活の一部へと変化しつつある「推し活」。その当事者の声を聞き、ニーズを丁寧に捉えていくことで、新たなビジネスが生まれるかもしれない。

(取材・文/有竹亮介 撮影/森カズシゲ)

著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。

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