良いお金の習慣が身につく、子ども向けプリペイドカード「シャトルペイ」開発の舞台裏を乙武洋匡が直撃!

乙武先生!金融教育、見にきてください シャトルペイ前編

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「シャトルペイ」が目指す今後のさらなる進化と役割

乙武 それでも「シャトルペイ」は現状、こうして事業として頑張っていらっしゃるわけで、目論んでいた通りではないまでも、多くのユーザーに支えられています。いま見原さんが抱えている課題は何ですか。

見原 「シャトルペイ」は結局のところ、親御さんがどれだけうまく使いこなせるかにかかっているツールだということですね。まず家庭内でお小遣いの制度を設けて、「シャトルペイ」を使って消費行動をチェックして、気付いた点をフィードバックしてあげるというPDCAをまわさなければ、本当の意味で機能しません。

これは意外と簡単ではなくて、声を掛けるにしても親子喧嘩にならない程度の距離を維持しながら見守るという、親御さんの頑張りに委ねられるところが大きいです。しかし、実際問題として親御さんの側も、必ずしも自分の金融知識に自信を持っているわけではありません。

乙武 たしかに、金融教育を受けてきた世代ではないですから、なおさらですよね。

見原 とはいえ、我が子が将来お金について困らないよう、無駄遣いは正してやりたいという想いは根源的に持っていますから、本来はそこで「シャトルペイ」が機能しなければならないと思うんです。

乙武 つまり、そこにアップデートの余地がある、と。何か具体的な構想やイメージはすでにお持ちですか?

見原 ユーザーであるお子さんの消費や貯蓄に対し、「シャトルペイ」が第三者的なポジションからアドバイスを送る機能を開発したいと思っています。AIを使ってコーチングする機能があれば、親御さんは指導をアプリに任せて、純粋なサポーターの立場にまわることができます。

さらに、そのAIが親御さんに対して、「いまこういう状態だから、こんなアドバイスをしてあげるといいですよ」というヒントを与えられるものにしていきたいですね。ここまでやれれば、これまではひとつの“ツール”であった「シャトルペイ」が、習い事に近い存在になれるのではないかと。

乙武 いいですね。AIがコーチとして機能することで、子どもが本当の意味で何を良しとするか、適切な価値観が養われるようになるかもしれません。浪費を止めることも大切ですけど、その反面、ただただ消費を我慢して貯金を頑張るだけになってしまうのももったいないですからね。これからの「シャトルペイ」が、ますます楽しみになりました。

お話を伺った方
乙武 洋匡
1976年、東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。大学在学中に出版された『五体不満足』が600万部を超すベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活動。その後、小学校教諭、東京都教育委員などを歴任。地域に根差した子育てを目指す「まちの保育園」の経営に参画。2018年からは義足プロジェクトに取り組み、国立競技場で117mの歩行を達成。2000年、都民文化栄誉章を受賞。
著者/ライター
友清 哲
1974年、神奈川県生まれ。大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て独立。主な著書に『日本クラフトビール紀行』『物語で知る日本酒と酒蔵』(共にイースト・プレス)、『この場所だけが知っている 消えた日本史の謎』(光文社知恵の森文庫)、『作家になる技術』(扶桑社文庫)、『一度は行きたい「戦争遺跡」』(PHP文庫)ほか。また近著に、『横濱麦酒物語』(有隣堂)がある。
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