児童書一筋30年超!ベテラン書店員が選ぶ、大人にも読んでほしい「お金の本」

書店員さんに聞いてみた!今あなたに読んでほしい「お金の本」

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ロングセラーが強いからこそ、新刊の魅力を伝えたい

児童書は、ロングセラーがとても強いジャンルです。『ぐりとぐら』や『はらぺこあおむし』など、何世代にもわたって読み継がれる名作が多くあります。もちろんそうした本をしっかりそろえるのは大切ですが、それだけを置いていては、せっかくの新しい才能や面白い作品が埋もれてしまいます。

定番の作品が充実した図書館や、ネット書店の指名買いではなかなか難しい、「これから世に出ていく新しい才能を発掘し、光を当てること」こそが、私たち新刊書店の使命だと思っています。

だからこそ、私が意識しているのは、作家さんや編集者さん、来店いただける出版社の営業さんと一緒になって売り場を盛り上げていくこと。

例えば、今や大人気絵本作家となっているヨシタケシンスケさん。デビュー作の『りんごかもしれない』が発表された時、本当に面白くて感動して、絶対に多くの人に届けたい! と思いました。当時所属していた梅田店で「日本一ヨシタケシンスケを売る!」と意気込み、2〜3本の本棚をすべてヨシタケさんの本で埋め尽くすような大展開をしたことをよく覚えています。

梅田店時代にヨシタケシンスケさんを大展開
出版社と二人三脚で売り場を立体的にしていく

書店員の仕事はそんな風に、作家や編集者を含む作り手の熱量と、“第一読者”としての「この本、面白いよ!」をどうやって読者に伝えるか。あの手この手で、来店してくださった方に手に取ってもらえるような仕掛けを日々考えています。

出版社さんに「この絵本のこのシーンを使って、こんなパネルを作ってください!」「こんなポスター準備できますか?」など具体的に制作をお願いすることもよくあります。各社の担当さんに「ジュンク堂書店の森口さんは注文が多いなぁ」と嫌がられているかもしれません(笑)。

本の世界観を立体的に表現することで情熱が伝わり、お客様が足を止め、本を手に取ってくれる。その瞬間が、書店員として一番嬉しい時ですね。

本屋さんに来たらぜひ、それぞれの店舗でのPOPやフェアをじっくり楽しんでほしいです。私たちの仕掛けにまんまと引っかかって(笑)、予定になかった本と出会ってしまう。そんな体験をぜひ楽しんでほしいなと思います。

お話を伺った方
森口 泉
ジュンク堂書店 近鉄あべのハルカス店
副店長・児童書担当 西日本児童書ジャンルアドバイザーチーフ
1994年にジュンク堂書店にアルバイトで入社し、30年以上にわたり児童書ジャンルを担当。
ほぼ児童書を読んでいなかった人生が一変。以来、児童書とは長いおつきあいになる。

晩酌しつつの読書が至福のひとときだったのが、最近視力が落ちてしまい、以前のようにゴリゴリと本を読めなくなったのが悩み。
著者/ライター
町田 晴
1989年生まれ。ビジネスからエンタメまでインタビュー取材を主にこなす。ミステリー小説とノンフィクションが好き。書店に行くとつい文房具コーナーで何か買ってしまうタイプ。
用語解説

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