児童書一筋30年超!ベテラン書店員が選ぶ、大人にも読んでほしい「お金の本」

書店員さんに聞いてみた!今あなたに読んでほしい「お金の本」

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ビジネスは稼ぐだけじゃない!チームを作る喜び

小学校高学年から中学生くらいのお子さんには『起業家フェリックスは12歳』(あすなろ書房)がおすすめ。

『起業家フェリックスは12歳』(著 アンドリュー・ノリス、訳 千葉茂樹、あすなろ書房)

主人公の男の子・フェリックスが、お母さんに誕生日カードを買いたいけれどお金がない、というところから物語は始まります。「お金がないなら自分で稼ごう!」と一念発起し、あるビジネスを思いつくのですが……。

この本が素晴らしいのは、単なる「お金儲けのノウハウ本」ではないところ。フェリックスは一人で頑張るのではなく、計算が得意な友人やインターネットに詳しい友人、時には大人を巻き込み、チームで事業を大きくしていきます。

「稼いだお金で、協力してくれた仲間に何をプレゼントするか?」といった、お金を通じた人間関係やコミュニケーションの大切さも丁寧に描かれていて、働くことの楽しさや仲間と何かを成し遂げる喜びを教えてくれます。

読み終わった後に「よし、自分も何かやってみよう!」と前向きな気持ちになれる、希望のある物語です。

人生の選択肢を広げる手段

最後にご紹介したいのが『つる子さんからの奨学金』(偕成社)です。曾祖母・つる子に「ある条件を満たせば、奨学金を出す」と言われた中学生・わかばが、部活との両立や両親とのプレッシャーに悩みながら受験勉強に向き合っていきます。

『つる子さんからの奨学金』(まはら三桃
、偕成社)

つる子さんは自身の学生時代、女子ゆえに進学に苦労した経験を持つ人。世代を超えて、「お金に振り回されず自分の人生を選ぶこと」について考えさせられる物語で、ぜひ10代のみなさんに読んでほしい1冊です。

児童書売り場には、これからの社会を生きる子どもたちが未来を切り拓くためのヒントがたくさん詰まっています。普段書店に行っても児童書コーナーには行かないな、という方も、ぜひこの機会に覗いてみてください!

あべのハルカスで、たくさんの本と一緒にお待ちしています。

お話を伺った方
森口 泉
ジュンク堂書店 近鉄あべのハルカス店
副店長・児童書担当 西日本児童書ジャンルアドバイザーチーフ
1994年にジュンク堂書店にアルバイトで入社し、30年以上にわたり児童書ジャンルを担当。
ほぼ児童書を読んでいなかった人生が一変。以来、児童書とは長いおつきあいになる。

晩酌しつつの読書が至福のひとときだったのが、最近視力が落ちてしまい、以前のようにゴリゴリと本を読めなくなったのが悩み。
著者/ライター
町田 晴
1989年生まれ。ビジネスからエンタメまでインタビュー取材を主にこなす。ミステリー小説とノンフィクションが好き。書店に行くとつい文房具コーナーで何か買ってしまうタイプ。
用語解説

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