「金利=リスク」は発行元の“信用度”で決まっている

『はじめての日本国債』著者が解説!「国債」の特徴と効果

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リスクの大きさ=発行元の信用度

では、「国債」と「社債」は、どのように比較することができるだろうか。

ちなみに、2026年2月に募集がかけられている個人向け国債の金利は「変動金利型10年満期」で年1.48%、「固定金利型5年満期」で年1.66%、「固定金利型3年満期」で年1.39%となっている。

「日本政府と民間企業、どちらのほうが破綻する可能性が低いかといったら、日本政府のほうが低いですよね。つまり、『社債』よりも『国債』のほうが安全性が高いといえます。先ほどと同じロジックで、仮に『国債』と『社債』が同じ金利であれば、『社債』を買いたいと思う人はいません。したがって、『社債』を発行する企業は、投資家を説得するため、そのリスクに応じて高い金利の『社債』を発行する必要があるのです」

「債券」「株式」の発行元や金利に注目することで、それぞれのリスク・リターンがグラデーションになっていることを実感しやすくなるという。

「日本政府よりも民間企業のほうが破綻する可能性が高いから、資金調達を行う際、高い金利を付けなければ購入してもらえないというロジックでプライシングされていることがわかると、さまざまな資産がリスクとリターンのグラデーションと見えてくると思います。そして、そのなかでもっとも安全な『国債』のリターンが、そのグラデーションを考える際の軸になります。すべての資産が、『国債』に対してどのくらいのリスクがあるかという形でプライシングされている。このように考えると、『株式』や『社債』に投資するにも、その軸になる『国債』を勉強しなければならないということに気付くはずです」

グラデーションのなかには「預金」も含まれる。もっとも元本割れする可能性は低いが、その分リターンも少ない。

「先ほどのロジックでいくと、日本政府よりも民間銀行のほうが破綻する可能性が高いので、『預金』のほうがリスクはあるといえます。しかし、預金保険制度があり、預金者1人当たり1000万円までは保護されます。裏を返すと1000万円を超える部分は保護されないということです。ある程度資金がある人に関しては、預金に置いておくよりも『国債』を買ったほうがリスクは低い、という考え方もできるでしょう」

お話を伺った方
服部 孝洋
経済学者、東京大学公共政策大学院特任准教授。2008年に野村證券入社、2016年に財務省財務総合政策研究所に所属、2020年に東京大学に移籍し、現職。2021年に一橋大学にて博士(経済学)を取得。著書に『日本国債入門』『はじめての日本国債』、共著に『国際金融』。
著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。
用語解説

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