エコカー減税とは?対象車や自動車税に関する特例も解説

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エコカー減税とは、環境性能が高い自動車を保有する場合に、自動車重量税について優遇を受けられる可能性がある制度です。適用できる期間や車については、細かな決まりがあります。

自動車の購入を検討していると、ディーラーからエコカー減税について伝えられることがあるでしょう。税負担に影響する制度のため、購入前に適用条件を理解しておくことが大切です。

本記事では、エコカー減税の制度概要を説明したうえで、注意点や対象者などについて詳しく解説します。

エコカー減税とは

エコカー減税とは、環境性能が優れた自動車に対して自動車重量税が減税される制度のことです。排出ガス性能や燃費性能によって、自動車重量税の免税可否や減税割合が判断されます。

原則として、エコカー減税を適用できるのは、新車新規登録をするときです。ただし、一部の車種については、初回継続検査時にも免税措置が適用されるほか、継続検査や中古車新規登録時に一定の優遇措置を受けられる場合があります。

エコカー減税を確認する際の注意点

エコカー減税を考慮して自動車の購入を検討している場合は、適用可能な期間に注意しましょう。

エコカー減税はもともと2009年度の税制改正で導入され、2012年まで適用可能な特例措置でした。その後、税制改正で延長を繰り返し、2026年度税制改正により適用期限が2028年4月末まで延長されています。

ただし、現在の適用期限以降も制度が継続されるとは限りません。また、延長される場合でも対象車種や燃費基準などの要件が見直される可能性があります。エコカー減税の適用を検討する際は、最新の制度内容を確認しましょう。

エコカー減税の対象車・適用条件

エコカー減税の対象者や適用条件は、適用期間によっても異なります。ここで、「2026年5月1日〜2027年4月30日」に適用する場合と「2027年5月1日〜2028年4月30日」に適用する場合の条件を押さえておきましょう。また、乗用車以外の条件についてもあわせて解説します。

乗用車の場合(2026年5月1日〜2027年4月30日)

2026年5月1日から2027年4月30日に適用する場合、電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド自動車については、新車新規登録時に重量税が免税されます。一定の要件を満たす場合は、初回継続検査時も免税の対象です。

一方、ガソリン車・LPG車・クリーンディーゼル車については、燃費性能によって以下のように特例措置の内容が異なります(ハイブリッド車を含む)。

・2030年度燃費基準の80%達成:新車新規登録時に重量税を25%軽減
・2030年度燃費基準の95%達成:新車新規登録時に重量税を50%軽減
・2030年度燃費基準を達成:新車新規登録時に重量税を75%軽減
・2030年度燃費基準の105%達成:新車新規登録時に重量税を免税
・2030年度燃費基準の125%達成:新車新規登録時に重量税を免税

なお、2030年度燃費基準の125%を達成していて一定の要件を満たす場合は、初回継続検査時も免税の対象です。

乗用車の場合(2027年5月1日〜2028年4月30日)

2027年5月1日から2028年4月30日に適用する場合も、電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド自動車については、新車新規登録時に重量税が免税されます(一定の要件を満たす場合に、初回継続検査時も免税の対象)。

ガソリン車・LPG車・クリーンディーゼル車(ハイブリッド車を含む)に関する特例措置の内容は、以下の通りです。

・2030年度燃費基準の80%達成:新車新規登録時に重量税の軽減なし、もしくは本則税率を適用
・2030年度燃費基準の85%達成:新車新規登録時に重量税を25%軽減
・2030年度燃費基準の95%達成:新車新規登録時に重量税を50%軽減
・2030年度燃費基準を達成:新車新規登録時に重量税を75%軽減
・2030年度燃費基準の105%達成:新車新規登録時に重量税を免税
・2030年度燃費基準の125%達成:新車新規登録時に重量税を免税

「2026年5月1日〜2027年4月30日」のケースと同様に、2030年度燃費基準の125%を達成していて一定の要件を満たす場合は、初回継続検査時も免税の対象です。

乗用車以外の場合

軽量車(車両総重量2.5t以下のトラック)や中量車(車両総重量2.5t超3.5t以下のトラック)、軽量車・中量車(車両総重量3.5トン以下のバス)、重量車(車両総重量3.5t超のバス・トラック)についても、エコカー減税を適用できる場合があります。

電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド自動車について、新車新規登録時に重量税が免税される点は乗用車と同じです。また、ガソリン車やディーゼル車については、車の種類や燃費性能によって異なります。例えば、軽量車(車両総重量2.5t以下のトラック)で2022年度燃費基準を115%達成している場合、新車新規登録時に重量税の免税対象です。

なお、エコカー減税対象自動車の一覧については、一般社団法人日本自動車工業会や、日本自動車輸入組合のサイトで確認できます。

自動車にかかる税金とは

自動車にかかる税金は、以下の3種類(※)です。

・自動車重量税
・自動車税・軽自動車税
・消費税

ここから、各税金の概要や納付時期について解説します。

※自動車取得税の廃止に伴い、2019年10月1日以降、三輪以上の小型自動車や普通自動車(特殊自動車は除く)を取得した際に自動車の燃費性能に応じて課税する自動車税環境性能割が導入されていました。しかし、2026年3月31日をもって自動車税環境性能割は廃止されています。

自動車重量税

自動車重量税とは、車両の重量に応じて課税される国税のことです。車検などの際に、自動車重量税印紙を自動車重量税納付書に貼り付けて納付します。

自動車重量税の納税義務者は、自動車検査証の交付を受ける人や車検制度の対象外である届出軽自動車の車両番号の指定を受ける人です。ただし、大型特殊自動車のように、一部非課税扱いになる自動車もあります。

自動車税・軽自動車税

自動車税とは、毎年4月1日時点で自動車の所有者として自動車検査証に登録されている人に対してかかる都道府県税です。また、毎年4月1日時点で原動機付自転車・軽自動車・小型特殊自動車・二輪の小型自動車を所有している人には、自動車税の代わりに市町村税の軽自動車税がかかります。

なお、自動車税の納期は5月中で都道府県の条例で定める時期、軽自動車税の納期は4月中で市区町村の条例で定める時期です。

消費税

消費税は、商品の販売やサービスの提供に対してかかる税金です。新車・中古車、自動車・軽自動車問わず、自動車を購入した際には本体価格やナビなどの付属品価格に対して消費税がかかります。

なお、福祉車両は補助手段の部品や装置自体の譲渡を除き、消費税非課税の対象です。身体障がい者の使用に供するものとして特殊な性状・構造・機能を有する場合に、非課税になる可能性があります。

自動車重量税額の確認方法

自分が所有している車や、購入を検討している車に具体的にどれくらいの自動車重量税がかかるのか気になる場合は、国土交通省のフローチャートで確認しましょう。

例えば、新車を購入する際は、国土交通省のフローチャートに関する資料「【新車新規登録を受ける場合】」にアクセスします。次に、フローチャートで自分がどれくらい税率を軽減できるか確認したうえで、税額表を見れば具体的な金額がわかるでしょう。

参考:国土交通省「自動車重量税額について」

エコカー減税以外の主な自動車関係税制

エコカー減税以外の自動車に関する税制は、主に以下の通りです。

・グリーン化特例(自動車税・軽自動車税)
・ASV特例(自動車重量税)
・バリアフリー特例(自動車重量税)

各特例について解説します。

グリーン化特例(自動車税・軽自動車税)

グリーン化特例とは、適用期間中に新車新規登録を実施した場合に、翌年度分の自動車税や軽自動車税に対して特例措置が適用される制度です。

電気自動車・燃料電池自動車・天然ガス自動車・プラグインハイブリッド自動車は、自動車税や軽自動車税がおおむね75%軽減されます。一方、新車新規登録から一定期間経過したガソリン車・LPG車・ディーゼル車については、概ね15%重課される点に注意が必要です。

なお、ディーラーによっては、エコカー減税とグリーン化特例をまとめて「エコカー減税」と呼んでいることがあります。

ASV特例(自動車重量税)

ASV特例とは、先進安全技術を搭載したバスやトラックなどに対して、自動車重量税を減税する制度を指します。

衝突被害軽減ブレーキ(歩行者検知機能付き)を搭載した、車両総重量3.5トン超のトラックやバスが対象です。1装置装着に対して、初回のみ自動車重量税の25%軽減が適用されます。

なお、現時点で適用期間は2026年5月1日から2028年8月31日までです。

バリアフリー特例(自動車重量税)

バリアフリー特例とは、ノンステップバスやリフト付きバスなどに対して自動車重量税を免税する制度です。2026年4月1日から2029年3月31日まで、対象車両は初回分の自動車重量税が免税されます。

なお、対象車両がエコカー減税の対象車両でもある場合は、「免税」対象の場合はエコカー減税を適用し、「免税」以外の場合はバリアフリー減税が適用されて免税されます。

エコカー減税は自動車重量税に関する減税制度

エコカー減税とは、環境性能が優れた自動車に対して自動車重量税が減税される制度です。減税や免税の内容は、車両の種類や燃費性能などによって異なります。

また、エコカー減税には適用期間が定められている点に注意しなければなりません。税負担に影響する制度のため、自動車購入を検討している場合はあらかじめエコカー減税の制度について理解を深めておきましょう。

参考:国土交通省「自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例等)」
参考:一般社団法人日本自動車工業会(jama)「エコカー減税(自動車重量税)」
参考:日本自動車輸入組合「輸入車(外国メーカー車)のエコカー減税対象車」
参考:国税庁「No.7192 自動車重量税のあらまし」
参考:総務省「自動車税・軽自動車税」

ライター:Editor HB
監修者:高橋 尚
監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。現在は公益社団法人管理職。

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