資産8億円超のサラリーマン投資家が伝える「節約」&「分析」のススメ・後編

株式投資初心者が知っておきたい「入金の大切さ」と「リスクとの向き合い方」

TAGS.

株式投資始めたてで重要なのは「継続的な入金」

ここでポイントとなるのが、株式投資を始めたばかりの段階で売買や複利を意識しすぎないことだという。

「資金が小さいうちは、投資で100万円を200万円に増やすのはとても大変です。一方で、100万円稼いで200万円貯蓄するのは、社会人として働いていれば決して難しいことではないと思います。何が言いたいかというと、最初は給料の一部を入金し続けていくことが大切ということです」

当初、御発注さんは給料の8割を投資に充ててきた。「8割も入れられない」と感じる人がほとんどだと思われるが、重要なのは割合ではなく、入金を継続すること。

「僕は極端な節約が身に付いていたため、8割を入金できましたが、皆さんはできる範囲の入金で問題ありません。大切なのは続けることなので、毎月継続できる金額を入金しましょう。たとえ少額でも毎月入金し、資金が貯まったら個別株を買ったり投資信託で積立投資をしたりしていくことが、資産形成の第一歩です。『この金額は入れる』と決めることが実践につながります」

継続するためには、強い信念が必要になる。しかし、「今月は出費が多いし、仕方ないか」と諦めそうになるときもあるだろう。

「そうならないためにも、『家が欲しい』とか『仕事を辞めたい』とか、なんでもいいので動機を持つことが大切だと思います。そのうえで無理なく入金できる金額を決めておくと、継続しやすくなるでしょう」

ちなみに、株式投資を始めた頃の御発注さんは、エクセルで複利の計算を行い、資産が増えていく過程を見える化したそう。

「投資始めたての頃は、毎日のようにエクセルで計算して未来を描き、これだけ資産を増やしていくんだって自分を洗脳してました(笑)。当時は40歳ぐらいで資産1億円に到達する想定でしたが、実際はだいぶ前倒しで達成できました。よく『目標を紙に書いて見えるところに貼っておくと叶う』と言われますが、意識に刷り込むことが目標達成に近付くコツなんだと思います」

「慎重さ」と「大胆さ」を併せ持つとリターンにつながる

もうひとつ、投資初心者に伝えておきたいことがあるという。株主優待には廃止のリスク、配当には減配のリスクがあるということだ。

「優待廃止や減配があると、当初想定していた運用利回りの前提が崩れてしまうので、財務諸表などを見てキャッシュフローがちゃんと入っているか、資金繰りに困っていないかというところは、ちゃんと見たほうがいいかもしれません。最初のうちは『利益剰余金』がマイナスになっている銘柄は避けるといったことをしていれば、大ケガすることはないと思います」

御発注さん自身は何よりも「損」を避けようと考え、トータルでプラスになるように心掛けていたため、優待廃止や減配によるマイナスの影響は少なかったそう。一方で、慎重になりすぎたことによる失敗はあったという。

「金額的にはほとんど損したことはないんですが、機会損失は結構してきました。そこは反省点ですね。株式投資の世界では、リスクをひたすら避けるように進めていくと、リターンも低くなる仕組みになっているんですよ。ハワード・マークスも『適切なリスクを取ること』と説いているように、株式投資においてはリスクと向き合うことも重要なんだなと」

ある程度の資産を築いてからは、「いま損したとしても、投資で儲かった分が減るだけ」と思えるようになり、“適切なリスク”を取れるようになったとのこと。

「最初からリスクを取るのは難しいと思いますが、経験と資産を積み重ねていくなかで、バランスを取れるようになるのではないかと思います。株式投資で銘柄を分散しすぎると、安定性は高まるものの成績は投資信託に近付いていくので、集中させる銘柄を決めるのも大切な判断だと感じています。自分自身がファンドマネージャーだと思って、試行錯誤していくことが運用のコツかもしれませんね」

しっかりと企業や財務諸表の分析をして、損をしない手法で運用を継続してきた御発注さん。だからこそ、想定より早いペースで資産を築くことができたのだろう。目標を定め、その達成に向けて実直に継続する。これこそが株式投資の秘訣といえそうだ。

(取材・文/有竹亮介)

お話を伺った方
御発注
サラリーマン投資家。社会人1年目から株式投資を開始し、給料の8割を投資の原資に注ぎ込み、投資歴11年で億り人に。投資経験が20年を超えた現在は資産8億円超、年間配当収入2000万円にまでなる。著書に『年間配当2000万円! 超節約と優待株で8億円を貯めた御発注の「コジ活」投資法』。
著者/ライター
有竹 亮介
音楽にエンタメ、ペット、子育て、ビジネスなど、なんでもこなす雑食ライター。『東証マネ部!』を担当したことでお金や金融に興味が湧き、少しずつ実践しながら学んでいるところ。

"※必須" indicates required fields

設問1※必須
現在、株式等(投信、ETF、REIT等も含む)に投資経験はありますか?
設問2※必須
この記事は参考になりましたか?
記事のご感想や今後読みたい記事のご要望などをお寄せください。
(200文字以内)

This site is protected by reCAPTCHA and the GooglePrivacy Policy and Terms of Service apply.

注目キーワード