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負けにくい運用方法を考える

4.投資先とタイミングをバランスよく行う「分散投資」

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投資先とタイミングをバランスよく行う「分散投資」
「卵はひとつのかごに盛るな」という投資の格言がある。これは、ひとつの金融商品だけに投資をする危険性を示した言葉だ。投資にはリターンがある以上、リスクもある。そのリスクを回避する方法のひとつが、異なる値動きをする金融商品を組み合わせた「分散投資」。例えば、一般的に株価が上がれば債券価格は下がる。両方の金融商品を持っておけば、大きな損失を避けられるというわけだ。さらに、日本の株式・債券に加えて、海外の先進国株・債券や、新興国株・債券と地域も分散させることで、よりリスクを分散できる。
投資先とタイミングをバランスよく行う「分散投資」
上図は、過去20年間の各年の実績をもとに、日本株式・債券の2資産のみで運用した場合と、日本株式・債券に加えて、(日本以外の)先進国株式・債券、新興国株式・債券のグローバルな6資産に分けて運用した場合の収益比較だ。結果は16対5でグローバルな6資産への分散投資に軍配が上がった。
投資先とタイミングをバランスよく行う「分散投資」
リスクを分散する方法は金融商品だけではない。時間を分散するといった考え方が、「ドルコスト平均法」だ。

これは、価格が変動する金融商品を、一定の金額で、定期的に購入していく方法。わかりやすくいえば、「毎月10日に1万円分、ある金融商品を購入する」といったルールを決めてしまう方法だ。

この方法なら、金融商品の価格が高いときは少ししか買えず、安いときにはたくさん買える。長い目で見れば、平均購入単価は平準化。まさに、時間を分散させることができるのだ。これならば、株価が安いと思った時期に集中して購入して、そこからさらに安くなり損失を出すといった事態を防ぐことができる。長期的な運用で資産を形成するなら、覚えておきたい方法だ。

米国大統領選挙で市場が乱高下したことからもわかるように、金融商品に価格変動はつきものだ。この価格変動だけを取り上げて「投資は怖い」と考えている人がいるかもしれないが、それはやや短絡的。

上図を見てもわかるように、金融商品の保有期間が過去20年間の場合、リターンは概ね2~8%で安定。一方、保有期間が5年の場合、元本割れも出現。安定的に投資をするならば、第3回コラムで紹介した「複利」効果を用いた長期の運用がオススメなのだ。

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