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上昇相場だけではなく、下落相場でも利益を

ETFのメリットを生かした投資テクニック

提供元:みずほ証券

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ETFのメリットを生かした投資テクニック

「ETF」とは?

東証やNY証券取引所などの取引所には、株式だけではなく、「ETF(上場投資信託)」や「ETN(指数連動証券)」などの資産運用商品も上場しています。

「ETF」とは、「証券取引所で取引される投資信託(= Exchange Traded Fund)」の略称であり、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価など特定の指数(インデックス)に連動するように運用されている投資信託(インデックス・ファンド)のことをいいます。

「ETN」と「ETF」は何が違う?

「ETF」と名前が似ている商品として「ETN」というものがあります。
ETNは指標連動証券(Exchange Traded Note)のことで、ETFと同じように特定の指数に連動することを目指しますが、裏付け資産(ETFでいえば指数構成銘柄の株式)を持ちません。証券を発行した金融機関がその信用力をもとに、指数に連動した価格で償還・買い取りをすることを保証しているので、ETNは法律上で「社債券」とされています。

ETF・ETNのメリットとリスク

これらの商品の代表的なメリットとしては
①「多様な商品性」
②「分散投資が簡単にできる」
③「低いコスト」
④「取引時間中であればリアルタイムで売買可能」
などがあげられます。

一方、リスクとしては価格変動のリスク、流動性のリスクなどがありますが、ETNにはETFにはない特有のリスクが1つあります。それは、ETNは裏付け資産を持たないため、指数への連動を保証する発行体(金融機関)の信用リスクがあることです。もし、発行している金融機関が倒産や財務状況悪化などに陥ってしまった場合、ETNの価格が下落したり、価値がなくなったりしてしまうこともあり得ますので、注意が必要です。

ETFならではの強みと投資のテクニック

ETFで買える商品にはとてもたくさんの種類があります。
なかでも公募型投資信託にはないETFならではの強みのある商品を見ていきたいと思います。

ETFには業種(セクター)別指数に投資を行える商品が充実しています。東証ではTOPIXを33業種に分類していますが、東証上場ETFでは33業種を17業種に集約し、それぞれに連動するTOPIX-17と呼ばれるETFが上場しています。

例えば、円安傾向の際には為替感応度が高い「自動車・輸送機業種」のETFの上昇が見込めます。一方、円高傾向になれば、ディフェンシブセクターの代表的な「医薬品業種」のETFが選好されることが考えられます。

このように個別企業を選定しなくても業種全体にリアルタイムで分散投資を行うことができることがETFの魅力です。

下落相場は「インバース型」でリスクヘッジ

また、ETFを用いてリスクヘッジを行うことも可能です。代表的なものは「インバース型(ベア型)」のETFを用いることです。

インバース型のETFは、TOPIXなどの指数と逆の動きをすることを目指して設計されています。株価の下落を予想する場面では、インバース型のETFを保有することで下落リスクをヘッジすることが可能となります。複数の現物株式を持っている場合は、インバース型ETFを保有株式の評価額と同等の金額を持つことで、市場に対して中立のポジションを構築する効果が見込めます(マーケットニュートラル戦略)。

ショック時の相場で収益を狙うにはこのETF

また、馴染みは薄いかもしれませんが特徴的なETFとして、ボラティリティ・インデックス(VIX)指数先物に連動するETFも上場しています。

VIX指数は投資家の先行きに対する不安感が高まると上昇する特徴を持っており、別名「恐怖指数」とも呼ばれます。VIX指数の将来の動向を予想したVIX指数先物に連動するETFを保有することで投資家心理を投資対象とすることが可能です。

足元も米大統領選でトランプ氏が予想外の勝利を収めるなど先行きに対する不透明感が高まり、日経平均株価のVIX指数先物は11/9に8.66%上昇しました。また、日経平均株価のVIX指数先物に連動するETNである日経VI(2035)も6.42%上昇しました。

このように、株価指数が激しく上下する局面でも利益を狙うのにはVIX指数先物に連動するETFは有用な投資先の1つとなると考えられます。

多様なラインアップから目的に合うものを探そう

上昇相場だけではなく、下落相場でも利益を出すことができるETF。連動する先は株価指数以外にも不動産や金などのコモディティなど、多種多様な商品が用意されています。
バラエティに富んだ商品の中から自分の投資戦略に合ったものを選びながらかしこく有効活用していきましょう。

用語解説

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