失敗しないための「リスク管理術」
提供元:岡三オンライン証券
投資は利益を上げる可能性がある一方で、損となる可能性もあることから、投資においてリスク管理は必要不可欠と言えます。
投資におけるリスク管理方法というと、代表的なものとしては銘柄(業種・業界)の分散と時間の分散をはじめとした分散投資が知られており、分散投資の代表的な投資先としてはETFや投資信託などがあります。
また、分散投資とともにリスク管理をするうえで重要なことは、自分なりのルールを持つことです。自分なりのルールとは端的に言うと利益や損に対して「どこまでが許容範囲」かということです。どんな大相場であっても調整局面はあります。投資の基本は「Buy&Hold(バイ&ホールド)」となりますが、2008年におきたリーマンショックなど思いもよらない急落により、投資資金が大幅に減ってしまっては元も子もありませんので、「こうなったら売る」ということもリスク管理をするうえで重要となります。
「こうなったら売る」は、頭では分かっていても・・・、という方も多いかと思います。ここではリスク管理をするうえで重要な「こうなったら売る」を自動で発注できる「逆指値注文」をご紹介します。「逆指値注文」はリスク管理において有効なだけではなく、投資手法のバリュエーションを増やすこともできますので、ぜひご参考ください。
逆指値注文とは
逆指値注文は、「買いは注文する銘柄の株価があらかじめ指定した価格(=逆指値発動値)以上、売りは以下に到達した場合に、あらかじめ指定した注文を発注する」という注文です。通常の指値注文で、それぞれ、「指定した価格以下で買い」、または、「指定した価格以上で売り」とすることと逆の注文方法であることから「逆指値」と言います。
1.利益確保
保有している株が予想通りに値上りし含み益が出ている場合、更なる上値追い期待がある一方で、急落による含み益喪失の危険もあります。
そのような場合に逆指値注文を利用すれば、予想に反して株価が急落した場合でも、一定の利益を確保することができます。特に仕事をしているなど、日中忙しくて株価を見続けられない方に有効な注文方法となります。
●注文例
2.損失限定
上昇期待をもって株式を買付けたものの、買付直後から値動きが停滞し、明確なトレンドがわからなくなることがあります。
そのような場合に逆指値注文を利用すれば、損失をコントロールすることができます。事前に損失の許容範囲となる水準で逆指値注文を入れておけば、予想に反して下落した場合でも、逆指値注文が発動することで、損失を一定の範囲に抑えることが可能となります。
「1.利益確保」と同様に、日中忙しくて株価を見続けることができない方に有効な注文方法となります。
●注文例
3.順張り(上値追い、下値追い)
ボックス圏で動いている銘柄でテクニカル的に煮詰まってきており、今後、上下どちらか方向に弾みがつく(=トレンドが発生する)銘柄に投資する際にも逆指値注文は有効な注文となります。
例えば買いの場合、上昇トレンドが発生すると予想する株価を逆指値発動値として指定した注文を発注すれば、チャンスを逃すことなく投資することが可能です。
この注文方法は、テクニカル分析を重視した取引をされる方に有効な注文方法となります。
●注文例
(注意事項)
上記の各ケース等は、取引の一例として紹介させていただいたものです。
株価はさまざまな要因により変動します。これらの注文方法の有効性を当社が保証するものではありません。
証券会社によっては、逆指値注文を利用できない場合もあります。