「業績相場」入りで注目される株価指数連動ETF
提供元:SMBC日興証券
「金融相場」「業績相場」という言葉をご存じでしょうか?
景気や金利と株式市場との関係を語る上で重要な証券用語で、金融相場、業績相場、逆金融相場、逆業績相場という「株式市場の4局面」の中で、強気相場の2局面の事を指しています。
一般的に「金融相場」とは、景気や企業業績の見通しがよくないなか、政府や中央銀行が金融緩和などの景気刺激策を打ち出した事で、株式市場に投資マネーが流れこみ、安値から上昇し始める所謂『不景気の株高』の状態を指します。
一方、「業績相場」とは、政府や中央銀行の対策が効いて、景気が上向いてくる事で金利が上昇に転じ、企業業績の増益が目立ち始め、その好業績株が循環的に買われる事で株価が上昇していく展開を指します。
「金融相場」「業績相場」の特徴はどのようなものでしょうか?
買われる銘柄群の特徴としては、金利が低下した金余りの「金融相場」では、よくなりそうな銘柄の将来像を予想して、割高な水準まで株が買われる傾向があります。
一方、金利が上昇し始めた「業績相場」では、足元の業績の裏付けのある割安好業績銘柄が循環して買われるため、業績の伸びや割安に着目した銘柄が物色の中心となって行きます。
もっともインフレ気味に拡大する景気を反映するのが業績相場なので、金融相場よりスケールが大きく、景気循環に合わせて原材料を製造する資源・素材業種から加工業種、さらに消費関連などが循環物色されながら底上げするのが業績相場とも言われています。
現在の米国株式市場は業績相場
現在の米国経済は、景気の回復を受けて金利が上昇に転じてきています。連邦公開市場委員会での政策金利の引上げが今年はすでに2回実施され、年内もう1回との見通しが強くなってきています。
この状況は正に先程の業績相場の環境に一致する状況と思われます。このため、米国株式市場は史上最高値を更新し続けるスケールの大きい上昇相場となっているようです。
日本の株式市場も堅調
日本の株式市場も米国株式市場の上昇に引っ張られるように、約21年ぶりの高値を更新しました。企業業績も堅調な利益成長が見込まれている事から、来年に向けてさらなる上値更新の期待も高まってきています。
日本株指数連動ETFの買い
このような市場全体の上昇が期待される局面では、個別銘柄の取引よりも市場全体を買うようなインデックス運用の方が有利と言われています。そこで日本株指数連動ETFへの投資をご提案します。
ETFは、株式同様に市場で取引できる機動性の良さが特徴で、少額の資金で指数構成銘柄全体に投資したのと同様の分散効果が得られることや、一般的に投資信託と比べて信託報酬が安価である事など、素晴らしい商品です。株式市場への投資を増やしたいとお考えであれば、現在の局面は正に指数連動ETFへの投資をご検討頂くいいタイミングと思われます。